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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題

大日本帝国は「美しい国」だったか。


 職務を投げ出して狆ゾウはコケタけど、狆ゾウが 掲げたキャッチフレーズ「美しい国」もコケタわけ ではない。

 「美しい国」は「戦後レジームからの脱 却」とワンセットになっているが、そこには新たな ビジョンが何もなく、未来へのどんなイメージも喚 起しない。「過去の亡霊」が見えるばかりである。 「戦後レジームからの脱却」とは「戦後レジームの 止揚」ではなく「戦後レジームからの後退」でしか ない。

 狆ゾウはコケタが、大日本帝国という「過去の亡 霊」に恋い焦がれているゾンビはゴマンといる。その 先頭で「命がけで憲法を破り」「東京から国を変え る」と狂騒しているのが沈タロウだ。

 「過去の亡霊」を生き返らす決め手は教育であるこ とをゾンビたちはよく心得ている。狆ゾウが一番 熱心だったのは教育基本法の改悪であり、「教育 再生会議」であった。沈タロウは「日の丸君が代 の強制」を突破口に都立学校の支配に乗り出した。 ともに目指すところは教育ではない。戦前戦中に 行われていた管理・飼育だ。子どもだけではない。 親も管理・飼育しようとしている。

 管理・飼育の対象にされているにもかかわらず、 ゾンビたちの教育支配を支持してしまう者が大勢 いる。彼らは錯覚をしているのだ。戦前戦中の学校は 規律正しく、子どもたちはしっかりと道徳を身につ けていてよく勉強をしたし、非行もいじめもなかったと。 そして、今の子どもたちを嘆き、それは戦後民主教育が 子どもをあまやかしてきたからだと短絡する。

「若者にはある時期、規律を重んじるような機関 で教育することは非常に重要だと思っている。道 徳だとか倫理観だとかそういったものの欠落が、 今の規律の喪失につながっている気がする」

 この東国原宮崎県知事のそのまんま馬鹿丸出しの 「徴兵制はあってよい」発言もその延長上にある。だいたい、 そのまんま東に道徳や倫理を説く資格があるのか。 県知事になった途端に思い上がりもはなはだしい。 ビートたけしというゴロツキタレントの子分として講談社 を襲撃し、暴行罪で現行犯逮捕されたのは誰だ。 経営者が児童福祉法・青少年健全育成条例違反で 逮捕されたイメージクラブ店で、未成年少女 の性的なサービスを受けていた客は誰だ。オフィ ス北野の忘年会で、後輩タレントの頭部を蹴り 傷害容疑で書類送検されたのは誰だ。

 戦前はよかったという錯覚し、何でも戦後民主教育のせい にする短絡思考の持ち主に理論は通じない。 事実を示すしかないのだろうと、常々思っていた。 いま少年犯罪が増加しているというのも 、戦前戦中には少年犯罪が少なかったというのも ウソだ。それを示す統計や事実が掘り起こされる ことを願っていたところ、昨日の東京新聞の 「読書」欄に菅賀江留郎著「戦前の少年犯罪」 (築地書館)という本の紹介があった。評者は ノンフィクション作家の吉田司さん。
 団塊の親たちの経済力が潤沢だった1980年代の 少年少女の事件簿は家族パラサイト型で、いじめ の引きこもり自殺や家庭内暴力が多かった。90年 代デフレ不況でお小遣いに困った少女たちが路上 に進出し、「援助交際」という新風俗が始まった。 つまり不況や下流化が若者犯罪の増大・凶悪化を 招いたってのが、われわれの最近常識だ。本書はこ れに反論する。

 援交なんて戦前の流行風俗で少しも新しくない と、昭和初期から日米開戦期までの子供の犯罪記 事を列記する。

「昭和8年 女学校三年生(満15-16歳)らの桃色 遊戯グループ『小鳥組』逮捕」

「昭和16年 14歳ら女学生9人が不純異性交遊や援 助交際で全員逮捕」

 彼女らはみな中流以上の家庭のお嬢さんばかり。 下流社会での不純交遊は当たり前で新聞ネタにな らなかったという。

 その他にも親殺し・子殺し・老人殺しのオンパレ ード。戦前の少年犯罪の方が現代よりずっとドライ ・モーレツ・凶暴だったと著者は指摘する。

 「昭和2年 小学校で9歳の女の子が同級生殺害」

「昭和9年 中一(満12-13歳)連続通り魔が女性 27人を切る」

「昭和10年 20歳のニートが『働け』と言われて ナタで父親殺し」

 …そして最後に
「貧困ゆえの犯罪はほとんどなく、金持ちの子ど もが快楽殺人(中略)するような事件が多い」
と結ぶ。

 本書のねらいは明白だ―これらの歴史的データを 無視して語られる学者やジャーナリストのイマドキ の「キレやすい若者論」「下流化犯罪論」そして 「妄想の教育論」への挑戦状だ。

 そう〝貧困や不況が犯罪を生むのではない。拝金 主義(金銭の物神性)が異常几進した時にそれは生 まれる″という資本主義の要諦を本書は想い出させ てくれる。

 文中の白眉は、2・26事件の首謀者磯部浅一を 〝陸軍ニート″扱いにし、暗殺された高橋蔵相ら の重臣を「老人ばかり」と呼び、あの事件を戦前 最大の《老人殺しのニート犯罪》と分析した著者 のシニカルでお茶目な論理展開の部分だ。

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