FC2ブログ
2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
468 「良心の自由」とは何か(1)
宗教の壁を越えるために
2006年4月8日(土)

 古田さんの公正で誠意にあふれた知的姿勢と、その理論の緻密で強固な論理性にすっかり魅せられてしまった。古田さんをもっと早く知るべきだった。最近そのことをつくづく悔やんでいる。
 いま新刊書店で手に入る古田さんの著書は朝日文庫の5冊(古代は輝いていた三部作・盗まれた神話・「邪馬台国」はなかった)だけのようだ。私はそれ以外の本を古書店で探し出している。その中に毛色の変わった一冊がある。

『神の運命―歴史の導くところへ』(明石書店、1996年刊)

 中心の論文は「近代法の論理と宗教の運命」で「三十代のはじめ、一気に物した小篇」だという。1964年に発表されている。これに出版時に書き下ろした序説「宗教の壁と人間の未来」と終章「古代の倫理と神話の未来」を加えて一冊としている。

 通読して、私が自らの課題の一つとしていた「宗教の明暗」を考える上で格好の一冊であると思った。改めて精読しようと思う。内容が豊かなので、私の読み方もいろいろな枝道に分け入ったり戻ったりしながらの長い道のりになることが予想される。たぶん、今追いかけている他のテーマにも立ち寄ることになると思う。煩をいとわず気長にやっていこう。

 序説や終章も興味深い話題に満ちているが、まずは本体の論文を読んでいく。この論文のテーマを古田さんは序説の最後のところで次のように述べている。


 かって、イエスを「マリアの不義による私生児」とののしり、バイブルの中のイエスの事績を「架空」化して笑いものとする。そのような所業が流行したこともありました。18~19世紀の「啓蒙主義」の時代です。
 否、最近まで、ソ連時代には、その種の「反宗教宣伝」が公の機関で行われていました。
 しかし、こんなものは「児戯」です。幼稚です。だからこそ「ソ連邦の解体」と共に、消滅し去ったのです。
 このような一種幼稚な「宗教批判」とは全く別の場所で、わたしは「宗教が人類に対しもった役割」の分析と批判が重要だと考えています。
 宗教は、人類の生んだ至宝です。魂の痕跡です。限りなく貴重なものです。
(中略)

 けれども反面、宗教は人類に対し、多大の損害をもたらしつつあります。
 最近の、日本における某新興教団のことはいわずもがな、イスラエルでも、ユーゴでも、英国とアイルランドでも、宗教の「恵み」より「害」を痛感する。それは地球上の多くの人々のもつこころではないでしょうか。
 「ベルリンの壁」は崩壊したけれど、このような「宗教の壁」を人類は乗り越えられるか。「克日」ならぬ、このような「克教」に成功するかどうか、これこそ21世紀の人類にとって、不可避の課題ではないでしょうか。



 古田さんは、この問題意識は「わたしの人生を一貫してきた」ものであり、「この問題に正面から深く鎮静したい」と述べている。古田さんの専門の研究テーマは「親鸞」だという。
 ところで、ブッシュのイラク侵略も宗教の「害」の一つだ。ブッシュを操っているのはキリスト教原理主義だという。

田中宇の国際ニュース解説(http://tanakanews.com/)

によると

「聖書には、イスラエルと反キリスト勢力との最終戦争(ハルマゲドン)が起きるとき、ローマ時代に昇天したキリストが再び地上に降臨し、至福の時代をもたらしてくれるという預言が書かれているが、この預言を早く実現するため、イスラエルの拡大や、中東での最終戦争を誘発しているキリスト教原理主義の勢力が、アメリカ政界で強い力を持ち、ブッシュ政権を動かしている」

という。
 ブッシュはキリスト教原理主義の熱心な信者だそうだし、ブッシュの背後にキリスト教原理主義の勢力があることは確かだろう。しかし、ハルマゲドンを早く実現するために政治政策が決定されているという点にはチョッと首を傾げたくなる。もし本当にこのようなばかげた思い込みを軸に人類の現代史が紡がれているとしたら、全くやりきれない話だ。世界最強のならずもの国家がオウム真理教と同じ妄想にとり憑かれている?!

スポンサーサイト



 コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
 トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック