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458 リバータリアン社会主義(1)
2006年3月22日(水)

 アナーキズムは自由・平等・自主・公正・正義・寛容などに価値を置く。では、同じ価値観を基盤とする他の思想とアナーキズムとを隔てるものは何か。それはアナーキーの語源が示している。「アナーキー」=「支配者や君主がいない状態」
 現時点では国家に限らず、政党・官庁・軍・会社・宗教団体・大学など、集団・団体のほとんどはピラミッド型の構造で形成されていて、そのトップに権力が集中するように組織されている。このような人間関係を「ヒエラルキー」という。アナーキズムはそのヒエラルキーに内在する権力関係が人間を抑圧する諸悪の根源と考える。アナーキズムが目指しているのはそのヒエラルキーの棄揚に他ならない。

 「正義論」では単一のアイデンティティによらない共同体、「アイデンティティという閉ざされた観念から自由になった者たちが形成する共同体」を望ましい共同体としている(第437回参照)。これに「ヒエラルキーの棄揚」という条件を付け加えるとアナーキズムのめざす共同体ということになる。
 アナーキズムが提供している共同体についてのこの理想は、ばかばかしい空想事と大抵は一蹴されるのが落ちだ。しかしこれは単なる絵空事だろうか。いずれ検討することになるだろう。

 さて、リバータリアン。
 リバータリアンにも右派と左派があるようだ。アメリカ合衆国で三番目に大きな政党と言われてリバータリアン党は1971年の結成されている。明らかに右派リバータリアンの党だが、この党はどのような政治思想を基盤にしているのだろうか。

 インターネットで「リバータリアン」で検索したらヒットナンバーワンに

「リバータリアン保守思想20の特色」(http://kyuuri3.hp.infoseek.co.jp/20.htm)

という記事があった。その記事があげている特色の2番目に

『アナーキズムと紙一重である。政府や国家を可能な限り否定する。あるいは、最小限国家(夜警国家)論に立つ。国家は外交と国防と犯罪取締りだけを行えばいい。それも最小限度に。』

とあったが、ここでもアナーキズムは相当に誤解されている。13番目の説明がとても分かりやすく、その政治思想を鮮やかにイメージできる。

『わかりやすく言えば、西部劇のヒーロー、ジョン・ウェインのイメージを描くとよい。あるいはクリント・イーストウッドの、悪をたたきのめす強い男のイメージである。個人的英雄主義。西部のカウボーイのマッチョ主義。西部開拓農民(パイオニア)の独立独歩の精神、自己責任主義。人の助けを借りずに、自分と家族だけで真面目に働いて生活してゆく。』

 これが「リバータリアン」だとすると「アナーキズムと紙一重」とはとても言いがたい。「リバータリアン社会主義」とはとんでもなく矛盾した言葉ということになる。実際、おもに右派リバータリアンからアナーキストに対して、言葉の剽窃だというクレームが出されているらしい。これに対するアナーキズム側からの反論をみてみよう。

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