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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
第738回 2007/02/26(月)

《吉本ファシズム論より》:社会ファシズム(6)


「国家改造計画綱領 第八、労働の国家統制」
一、統制経済下に於ける労働者及び農民は、腐朽せる自由主義下の 偏見を清算し、国家的見地に立てる新指導精神を確立し、以て綜合 的国力増進の中枢機能たる真使命に邁進すべし。

二、国家は国民的利益の見地より労働者及び農民の生活向上を保証 し、適切なる社会的施設を断行するの責務を負ふも、同時に、労働 者や農民の行動に対して公的統制を加ふべし。

三、統制経済下に於ける労働者及勤労階級は、各々その業種別組合 を組織して、国家の公認を受け企業家と団体交渉をなし、其の正当 なる階級利益を擁護し、進んで生産協働体なる使命を発揚すべし。 雇傭主は使用者が公認組合に加入せる故を以て、その雇傭を拒否す るを得ず。

四、国家は生産力の破壊と停頓とを来すが如き一切の私的闘争は 厳格に之を禁止する。国家はその最高至正の立場に居りて、凡て の労使内の紛争を調停裁断し、いやしくも背反するを許さない。


 ここに社会ファシストとしての中野のぎまんがもっとも鋭く象徴 されている。

 中野がしきりにかいている<国家>とか<国家的見地>とかいうも のは、もともと実体のない観念にすぎず、 国家権力にたいする科学的な省察がない 点は、北の場合とかわりがない。

 しかし北が国家的というばあい、民族的な共同体の伝統的構成を 意味しているが、中野が国家的見地というばあいに、ブルジョワ国 家機構そのものを意味していることは、あきらかである。また、 佐野、鍋山的な転向者は、ほとんど中野と逆立した地点から中野と の同一点に結合するものであった。

 中野はブルジョワ・イデオローグとして、資本主義の危機をきり ぬけるために、国家を<最高至正>のものとして設定し、これに よってブルジョワジーと労働者、農民との階級的な対立を、折衷 しようとし、そのことによって資本制生産の永続化をはかったの である。

 佐野、銅山は労働者、農民の階級的観点にたちながら、日本の 社会構成と権力の特殊性を科学的にとらえることができず、それ を、民族的特殊性と伝統性の問題のなかに解消せしめた。ここに おいて民族社会主義への転向が生じ、それは、特異的に国家社会 主義へと移行していったのである。

 中野のマルクス主義運動にたいする批判は、人民を国家観念の 外に逸脱せしめた故をもって未熟と矛盾とをはらむものであると いう点におかれた。そして、階級闘争一点張りの原理をすてて、 「国家的見地を恢復せねばならぬ」とされたのである。

「労働者と農民とは各々其の職能により、須らく綜合的国力増進 の最前線に立ちて奮闘すべきである。綜合的国力とは国家の武力、 経済的生産力、労働者、農民及び一般大衆の体力、智能力、精神 力等総てを総括するものである。此の踪合的国力増進の障害たる 限度に於て資本主義を打倒すべし、此の綜合的国力崩壊の害毒た る認識に於て共産主義を撲滅すべし」

などという卓上理論は、綜合的国力などというものがブルジョワ 独裁の固定化に直通する幻想であることを理解せずにおこなわれた、 社会ファシスト、転向者、民族的社会主義者に共通した指標にほか ならなかった。


「第九、日満統制経済の確立」

 綜合的国力の増進が、たんに日本だけの限られたはんいで労働者、 農民と資本家との統制的な協調によって成しとげえないことは、 自明であるため、中野はブロック経済論をかりて日清両国の相互 依存を正当化せざるをえなかった。

 中野がとりわけ強調したのは、日清両国の通貨本位の統一と、 日本資本団による国家的統制下における満州開発であり、いわば 実質的に金融と産業資本の投下による満州併合の政策であった。

 満州中央銀行インフレーション的方策(日本はその公債発行に応募 すべし)。
 日満合弁の満州開発金融機関建設。
 日本資本団の満州産業への直接投資。
 日本国家の保証による満州への建設用材の信用売込み。
 欧米資本の吸収(日本の仲介を要す)。

 これらの条項のことごとくが実質的に日本のブルジョワ独裁に よる帝国主義的な膨脹政策以外の何ものをも意味するものではない。

 北一輝は、すでにはやく改造法案のなかでこの間題を、

「国家内ノ階級争闘ガ此ノ劃定線ノ正義二及シタルガ為メニ争ハ ルル如ク、国際間ノ開戦ガ正義ナル場合ハ現状ノ不義ナル劃定線 ヲ変改シテ正義二劃定セントスル時ナリ」

とかいて合理化している。民族至上主義者としての北が、あくまで も心情的な基礎にたって日本の帝国主義的な膨脹の合理化をやった のに対し、中野は、ブルジョワ独裁によるブロック経済圏確立をも とめてこれを合理化したのである。

 ここに、日本の農本的ファシズムと社会ファシズムとの本質的な 差別があらわれたばかりか、社会ファシズムが天皇制のブルジョワ 支配の側面につながりながら、封建的な側面に直結した農本的ファ シズムを圧倒することができない根本的な理由があらわれていると いうことができる。



今日の話題

浅野史郎さんのハートに火をつける会

 昨日(2月25日)「いっしょに東京をつくりましょう! 浅野史郎 さんのハートに火をつける会」に参加してきました。開会まぎわに 会場(300座席)を見渡したら3分の2ほどの入りでチョッと心配しま した。開会30分後ほどに再び見渡したところ、ぎっしり満員で、 立っている人も100人ほどいました。報道関係者も50人はいたで しょうか。通路をへだてて私の隣に斉藤貴男さんがおいででした。

 参加者が「一言マニュフェスト」を訴えるプログラムに入ったところで 浅野さんが会場にやってきました。浅野さんに壇上に上がっていただいて 「一言マニュフェスト」を一緒に聞いていただきました。

 その後、浅野さんからのコメントをいただきました。前回の集会 に出られず「礼を失した」ので、今日はあくまでも礼を果たすため の来場であり「今日は何も話すつもりはありません。」とのことで したが、会場の雰囲気に「びっくりした。感激して言葉もない。」 とも言いました。

 私はナマの浅野さんに初めてお目にかかりましたが、たいへん 物静で優しさが自然とにじみ出ているとともに一本まっすぐな芯が 通っているという人柄とお見受けしました。12年間の宮城県知事と しての実績がそれを裏付けていると思います。

 会場で配布された資料のうち、私がとっても気に入った傑作パン フレットを掲載します。



 もう少しで浅野さんのハートが燃え上がると、私は期待しています。 皆さん、浅野さんに都知事選出馬要請のメールを届けませんか。もち ろん、東京在住以外の方にもお願いします。

浅野さんのホームページ専用のメールアドレス

 今度の都知事選と7月の参院選は、ファシズムへの道へと 大きく踏み外れてきたこの国の軌道を修正するための非常に需要な ターニングポイントです。その重要性を森田実さんが書いています。

森田実の時代を斬る

の『2.25森田実の言わねばならぬ[82]』です。

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