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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
294 日本の支配者は誰か(1)
国民は息がつまりそうに感じている
2005年6月7日(火)


 タイトルを変えましたが「民主主義とはなにか」の続編です。 前回までがいわばその理論的な解明で、今回からはその応用篇というつもりです。

 社会的経済的支配層(財界・各種産業・業種団体・資本家など)と政治的支配層(議会・政府 ・官僚・政党など)との縦横の結合・離反・闘争という相互関係、つまり今日における統治形態の実態を 現実に即して解明できるとよいのだが、マスコミが報道する情報は氷山の一角に過ぎず、私たちの ような一市民には水面下の動きを知るよしもない。また最近のマスコミの多くは、いろいろの人が 指摘しているが、大政翼賛化しており支配階層の統制下にあり、その情報は一面的に過ぎる。心ある ジャーナリストの仕事を期待したい。

 ところで、今日における統治形態の実態は当然歴史的な変遷経緯の結果としてある。一応戦後の 統治形態のスタートは敗戦後の占領軍・アメリカによる統治に規定されて始まった。一時的に追放 されはしたが大日本帝国時代の支配階層が生き残り、戦後においても隠然たる勢力を残した。これは アメリカの占領政策の結果ではあるが、日本人民は敗戦という 大きなチャンスを、真の意味での「主権在民」を獲得する大きなチャンスをものにすることが出来 なかった。その日本人民の敗北の連綿としたつながりの結果として今日がある。このものいいは敗北 主義ではない。私は厳然とした事実として言っている。

 過去を顧みることも現在を照射する有効な手段である。戦後の統治形態はどのように形成されてき たのか、戦後初期のころの実態を見てみたいと思う。
 手元の「『天皇制』論集」(三一書房)に「日本の支配者は誰か」という論文が収録されている。五人の報告 者の調査・研究をまとめたものある。「概括と執筆」を担当した方は堀江正規、報告者として、小倉 正一、木下半治、黒川俊雄、小池基之という五氏が名を連ねている。不勉強な私には始めて知る名 ばかりだし、どのような思想的立場の方々なのかも、もちろん、知らない。しかし、通読したところ 私の今のテーマにピッタリの内容であった。これを利用させていただく。論文の発表は「中央公論」1953年 4月号、敗戦後まだ8年たらずである。

 政治や社会の問題にほとんど関心を持たなかったノンポリの私の耳目にも、政財界・官僚たちのス キャンダルは絶えることなく入ってきていた。今にして思えばなんら驚くとことではない、ブルジョ ア民主主義の本性であり、その限界が露呈しているだけなのだ。
 「日本の支配者は誰か」の筆者は、序言「われわれの課題」(副題<国民は息がつまりそうに感じ ている>)を当時の外相・岡崎の選挙違反というスキャンダルから書き始めている。事件の核心を 握っている出納責任者が逃走していて、この男がつかまらない限り、岡崎本人は結局選挙違反に 問われないですむだろうと書いている。もうこの頃から時には自殺者を出すこの種のスキャンダル は絶えることなくあったのだ。
 (出納責任者が)うまく逃げおわせれば、岡崎氏は結局選挙違反に問われないですむだろう。 その代り、岡崎氏への疑惑はいつまでも国民の胸から消えない。-
 だが本当のことをいうと、国民の疑惑はこんな三段論法から生れてくるわけでは ないであろう。国民は岡崎氏がとどのつまりは「時効」を獲得するにちがいないと 直感しているのであって、検察庁が「時効停止」をやっても取り立てて公正だと思 う気持にはなれない。岡崎氏を真剣に追及しえない何ものか が現存することを見てとって、積極的にせよ消極的にせよ、それの片棒をかついでいる すべてに対して、不正を感じているのである。この感じには都合のよい解決や 救いはあたえられないのだが、その内容は鋭いものである。これは - この種の叡智は、 国民が職場や街頭でつねに感じているチクリチクリと背後から電気で刺されるような圧迫 感によって呼びさまされるもので、いつでも不幸な予感をふくんでいる。不幸ではあるが現実 的であり、それゆえ正しいといわざるをえないものである。

 多くに国民が感じ取っているであろう「追及しえない何ものか」を明らかにすることがこの論文の テーマの一つであろう。
 だが現時点では「チクリチクリと背後から電気で刺されるような圧迫感」を日常的に感じている人は 一体どのくらいいるだろうか。街中で行き交う人たちからは、一見、圧迫感を受けていると思えるような背中を 見出すのはむづしい。自足している背中ばかりと見るのは私の僻目か。背中は自分には見えない。私の背中も同 じだろうか。真に満足しているなら芽出度いこと だが、一昨日、自殺者が7年連続で3万人を超えたとの報道があった。日に80~90人もの人が自ら命を絶っている。これは 大変は事態ではないだろうか。
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