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209 北村小夜さんの講演から(2)
国家による健康管理
2005年3月12日(土)


 前回終わりに引用した北村さんの文は次のように続く。
 04年6月16日、与党の教育基本法改正協議会の中間報告(以下、与党案)がまとめられた。 これによると、第一条の教育の目的をむきだしで「教育は、人格の完成を目指し、心 身ともに健康な国民の育成を目的とすること」としてしまっている。教育の目的を国の法律 できめること自体いかがわしいことであるが、現行は、前文の「個人の尊厳を重んじ」、 一条の「個人の価値をたっとび」と、個人の尊厳と価値を強調し、「国民の育成」には 「平和的な国家及び社会の形成者としての」という限定をつけているが、与党案はここを削除 して、戦争をする国の求める「心身ともに健康な国民の育成」こそが教育の目的だと押し出している。

 憲法改悪と同様、教育基本法改悪も現実の方がそれを先取りして進行している。「心のノート」 で素直で実直な精神を養い、「元気アップハンドブック」で兵士となるための基礎体力の養成をはかる。 かくして「心身ともに健康な国民の育成」が遂行される。
 これは決して穿ちすぎではない。北村さんは「それが現状であることを認識しなければならない。そのことは、 かつて日本が戦争をするに当たって、国民の健康をどう管理してきたかを辿ってみるとよくわかる。」 と述べ、戦中の国家による国民の健康管理の諸施策を辿っている。

1928年 いまも続いているラジオ体操が始まる。     昭和天皇の大礼記念事業としてであった。

1930年 朝日新聞社主催の「日本一健康優良児」表彰制度がスタート。
 一新聞社の主催であったが、文部省の後援で、全国の小学校毎に六年生を対象に、体位・体力だけでなく、操行がよく学力の優れた児童男女一名ずつを推薦させ、地方長官を会長とした地方審査会を経て、中央審議会が最終決定するという国家的大事業であった。いまは目的を達したとして健康優良校表彰制度に変っているが、この事業は1978年まで続いた。

1938年 厚生省が発足。同じ年に制定された国家総動員法の「国家が必要とする時、すべての人・物的資源を統制運用できる」の人的資源の確保の役割を担ってのことである。
 健康・体力の強調は、満洲事変、日中戦争、太平洋戦争と続くなか昂揚を続けていく。

1939年 「産めよ殖やせよ国の為」という標語が出現している。

1940年 国民体力法、国民優生法が制定される。  現在の健康増進法や少子化社会対策基本法に匹敵するものである。

 北村さんは続ける。
 健康が讃えられるとき、障害者や病人はナチスドイツの例をあげるまでもなく排除される。 戦時中、障害者は「ゴクツブシ」「非国民」といわれ息をひそめて生きていた。食糧の配 給が滞るなか、精神病院では餓死に等しい死亡者が多数でたことも忘れてはならない。

 これまでの言動が明らかにしている事だが、イシハラは弱者を極端に嫌う差別者だ。
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