FC2ブログ
2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
144. さらば朝日新聞&辺見庸さんの近況
2005年1月5日(水)


  昨年末、辺見庸さんの「抗暴」の言説の対極にあるようなふにゃけて気持ちの悪い言説の見本に であった。朝日新聞(12月31日付)の「天声人語」の一節。
 行く年の最後の新聞に皇族の婚約内定が載っている。2度の延期を経ての会見を吾輩も見た。ゆ かしさとともに、どこか懐かしさも感じさせる紀宮さまと、きまじめさの奥にちゃめっ気がのぞく 黒田慶樹さん。久々に、ほっとした。

 「天声人語」も落ちたものだ。この尻尾の振りようの卑屈さ、いやらしさはどうだ。臆面もない 「さま」と「さん」の使い分け。こういうことになんの引っかかりも感じなくなった脆弱な言語感 覚と奴隷根性。へどだ。こういう手合いがマスコミでのさばっている。辺見さんがメディアの 「ペン部隊」化を嘆いていたが、ますます状況は悪化している。


 もちろん、これは「天声人語」の筆者だけの問題ではない。この日の朝日新聞の紙面は一面と社会 面と見開き2ページの特集と、あわせて約3ページほどを「皇族の婚約内定」に割いている。全く読む 気の起こらない、読む価値のない記事を3ページも。あきれると同時に、40年来購読してきたがほとほ と愛想が尽きた。


 さて、昨日来、久しぶりに辺見さんのことに触れて、その後の消息を知りたくインターネット 内をさまよい歩いてみた。ぶつかりました。2004年10月10日付の東京新聞の書評らんに 辺見さんの近況が報じられていた。


死にぞこないは書き続ける

講演中に脳出血で倒れ半年あまり。奇跡的に回復し、ひとりリハビリに励んでいる。

 「世界というものを制覇しつつある側が〈健常〉を僭称し、言いつのり、我々の多くも その幻想の中で生きているが、健常じゃないことの公正さってあるんだね。誰しもが次の 瞬間倒れるかもしれないんだから。健常幻想のもつ暴力は恐ろしいとつくづく思った。 〈健常〉はほとんど暴力と同義なことがある」

 初の小説集は倒れる前からの企画である。米英の非道に対し、時にはデモにも立った作家が、 紛うかたなき文芸の人だと分かる。書家石川九楊の作品を表紙に使った『銀糸の記憶』と 『闇に学ぶ』の静かな二冊。

 「年も年だし、『もの食う人びと』から十年という節目の年でもある。自分のこれまでの 乏しい実像と向き合おう、魂に触れる文芸の仕事を正視しようと思ったのです」

 芥川賞作品の『自動起床装置』、映画になった『赤い橋の下のぬるい水』など小説や幼い日々 を送った海辺、戦乱のアフガンを書いたエッセーなど七十五作を収録。

 ところで、懸案の長編はどうするのか。

 「残された人生はかなり短いと思う。人を殺すこと。個人が人を殺す、あるいは世界が人を殺す。 そんなテーマにますます興味がある。書いては消すというのを繰り返してきて、悔しくてしょうが ない。未完になるかもしれない。しかし、僕は死にぞこないだから、書きつづけるしかない」

 『辺見庸 掌編小説集』白版/黒版
   角川書店・各二六二五円。
            (中村信也)


 完全復帰を心から願っています。
スポンサーサイト



 コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
 トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://adat.blog3.fc2.com/tb.php/385-6009cac0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック