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94. 『「非国民」手帖』を読む(3)
《天皇制》の隘路
2004年11月16日

俎上の鯉:宮内庁編『道~天皇陛下御即位十年記念記録集』(NHK出版)
料理人 :歪
料理記録日:99年12月号

『《天皇制》は共同体に流通する価値を回収し、規範として再び共同体に提示する。いわばミラー ボールのようなものだ。それ自身が光源であるわけではない。社会に存在する支配的な意識 を映し出し、反射させている。
 本質を持たず、変容しながら、《空虚な中心》が支配の軸になりうるとはそういうことだ。  権力の生成の構造も知らず、支配者と被支配者を実体的に想定しても、敵の姿を捕捉するこ とはできない。
 戦後の《天皇制》は、とりわけ1959年の所謂《ご成婚》以降、マス・メディアと結びつ いたかたちで、《家族》の範型を提示することにおいて、大衆の支持と関心を集めてきた。
 宮内庁編『道~天皇陛下御即位十年記念記録集』は、平成の天皇明仁即位以 降、この十年間の天皇・皇后の発言集。本書に横溢する《護憲》《平和》《繁栄》などの言葉は、 これらこそが戦後の体制的言語であったことを示している。その一方で、折りにつけ天皇一家 の様子が報告されていることから、それが国家や社会と同じく重要な課題であることがわかる。
 しかし、社会や家族の急速な変容の中で、《天皇制》が立ち尽くさざるを得ない地点に来て いることも確かだろう。皇太后を家族全体で介護している姿を積極的にメディアに打ち出せず、 むしろ《隠匿》している印象を与えること。紀宮が未婚のままでいること。そして、陰に陽に 展開される皇太子妃への後継者プレッシャーもそうだ。国民が憧れる家庭像を提供してきたは ずの《天皇制》が、いつしか時代の流れから乖離しつつある。とはいえ、天皇一家がこの現在 の《家族》像に迎合してその形を変えることもできまい。
 《天皇制》が時代の共感を獲得し、次の世紀への延命をはかるには、この隘路を通過しなけれ ばならない。
 超越性にぶらさがることだけが秩序形成の唯一の途と、《国旗・国歌》の強制に血道をあげ ながら、ロックミュージシャンの人気にすがろうとする、足元のふらついた保守には《天皇制》 も市民社会も見えていない。』

十分に咀嚼すべき最もおいしい部分:
本質を持たず、変容しながら、《空虚な中心》が支配の軸になりうるとはそういうことだ。  権力の生成の構造も知らず、支配者と被支配者を実体的に想定しても、敵の姿を捕捉するこ とはできない。

 『「非国民」手帖』からこれを選んだ理由はもう皆さん、お分かりでしょう。

 15日夕刊と16日朝刊と続けて、朝日新聞は天皇家の娘の婚約を一面トップで報じた。
 おいおい、一面トップで報じるほどのことかよ。いや、新聞が報じることじゃあるまい。 芸能人のゴシップと同様、そんなことはどうでもよいこと、知りたくもねえや。
 辺野古の過酷な闘いや権力の弾圧に対するさまざまな闘いが日々闘われている。国会では共謀罪という とんでもない弾圧法の審議が行われている。それらには一行の記事も書かないくせに、民衆の味方づら をするな。なんて、いまさら言っても始まらないか。他の新聞よりはいくらかましという理由で 購読しているに過ぎない新聞だから、まあそんなもんだろう。

しばらく、天皇制問題を取り上げた時評を取り上げていく。
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