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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(62)

   「天皇制を問い直す」の二面の記事は四人の識者の論説を掲載した記事です。
   天皇制についての自分の考えを纏めるための参考論説として一応全部を転載しておくことにしました
   私としては最後のケネス・ルオフ氏の論説に一番大きな共感を持ちました。

日大名誉授ー憲法学 百地章(ももちあきら)氏(73)

皇位継承には不可欠 

 大嘗祭は皇位継承に伴う重要な儀式で、皇位の世襲制を採用する憲法のもとでは公的性格を認めることができるから、国費支出に憲法上の問題はない。政府も前回の御代替わりで検討し、そう結論づけた。
 憲法二〇条三項は、国の宗教的活動を禁止している。だが最高裁は国家と宗教の完全な分離はできないとし、判断の物差しとして目的効果基準を示した。この基準に照らすと、大嘗祭は皇位継承に不可欠な伝統儀式を行うことが目的で、効果も特定宗教の援助に当たらないから、憲法違反ではない。過去の関連訴訟はいずれも原告が敗訴した。
 大嘗祭の宗教色は否定できないが、公的性格のある伝統儀式という側面に着目すると、宮内庁が手伝うのは当然だ。そこには行為の二面性が認められ、天皇にとってはまさに宗教儀式だが、宮内庁職員にとっては伝統儀式をお手伝いするということになる。

国際基督教大名誉教授ー憲法学 笹川紀勝氏(79)

憲法20条に明白に違反

 大嘗祭に国費を支出することが重大な問題であるのは前回と変わらない。憲法の政教分離原則に違反する。今回も前例を踏襲して大規模にやったが、天皇がどうしても皇室の伝統儀式をやりたいのなら、小規模にして天皇家の私費である内廷費でやるべきだった。
 国家機関の宮内庁がすべてを丸抱えで取り仕切り、国家公務員の宮内庁職員が宗教儀式を全面的にサポートした。国の宗教的括動を禁じた憲法二〇条に明白に反する。皇室の伝統儀式といいながら、天皇の主体性もまったく見えなかった。
 天皇は即位にあたり、国民に寄り添い、憲法にのっとって責務を果たすと誓った。しかし、台風や洪水の被害で苦しむ国民がいるというのに、即位礼や祝賀パレード、大嘗祭や祝宴など天皇のためのお祭り騒ぎが続く。それは国民一人一人に寄り添う姿勢ではない。天皇は憲法の何を守ろうと考えているのだろうか。

大東文化大名誉教授ー日本古代文学 工藤隆氏(77)

宗教以前の土俗文化

 現皇室典範には大嘗祭への言及がないが、憲法は天皇の存在を別格にしているのだから、その天皇位を根拠づける大嘗祭への国費投入は容認されるべきだ。憲法は天皇家以外が天皇になれない理由を明示していない。天皇位継承の際の大嘗祭はその文化的根拠の儀礼的表現だ。
 大嘗祭は冬至の太陽復活呪術の上に、穀物の再生呪術と新天皇の誕生儀礼を重ね合わせたものなので、その基盤は縄文・弥生以来のアニミズム系の土俗文化にある。この〝宗教以前″の古層の部分には、政教分離規定の「宗教」をそのまま適用できない。
 経費を節減するのならば、核心の悠紀(ゆき)・主基(すき)両殿だけを、伊勢神宮の内宮(ないぐう)・外宮(げぐう)の正殿(しょうでん)よりさら素朴な、皮付き掘っ立て柱、茅葺(かやぶ)き屋根、高床式などで五日間で組み立てて、終了後に直ちに破却できるような建築に戻し、他の建物は縮減・省略すればよい。

米ポーランド州立大教授ー天皇制研究 ケネス・ルオフ氏(53)

建物に多額公費 問題

 政教分離の維持は民主主義の基本であり、日本はほぼこの原則を踏襲しているが、大嘗祭には問題がある。理解できないのは、いくつもの建物に多額の公費があてられることだ。そして明らかに宗教的な儀式なのに、その準備から実施にいたるまで大勢の公務員がかかわっている。
 このことだけでも政教分離はうやむやになってしまう。
 大嘗祭の原型となる収穫祭が始まったのは千年以上前だが、現在の儀式はほとんど明治時代の産物であり、伝統的というよりも、近代的なものだ。明治になって天皇はあらためて政治的、社会的、宗教的頂点に立つ存在と想定されるようになったが、戦後体制ではこの地位はもはや維持されていない。
 秋篠宮による小規模な大嘗祭提案は、皇室の伝統に沿っているだけではなく、戦後憲法体制にもかなっている。政教分離が厳密に守られることが望ましい。

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