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今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(34)

  昨日(8月9日、金曜日)と今日(8月10日、土曜日)の東京新聞に【姿消すジュゴン】の「中・下」が掲載されました。今回はこれを転載します。
  

姿消すジュゴン(中)

【喧噪の海、辺野古2頭不明】

   防衛省が沖縄県名護市辺野古の米軍新基地に向け、二〇〇七年に始めたジュゴンの生息状況調査で発見したのは、三頭。種の保存の限界値に近い個体数だった。

   三頭のうちの一頭が今年三月、同県今帰仁(なきじん)村の漁港で死骸となって見つかった雌の成獣だ。子を産める雌の死に、ジュゴンを見守ってきた人々に絶望感が広まった。このジュゴンは辺野古の反対側に位置する西海岸の名護市や今帰仁村の沿岸を、性別不明の子のジュゴンと一緒に泳いでいる姿が頻繁に目撃されていた。
   子のジュゴンは〇九年五月、親離れをしたとみられ、単独で辺野古沿岸に移動して母ジュゴンと遠く離れて暮らすようになった。
   海草の食べ跡も見つかり、辺野古沿岸の豊かな海を餌場として利用していた。だが、平穏な暮らしは五年ほどで幕を閉じる。。政府が一四年八月、辺野古で海底ボーリング調査に踏み切ると、翌月には母ジュゴンが住む西海岸に戻っていった。一五年七月から行方不明となったままだ。

   辺野古近海にはもう一頭のジュゴンが生息していた。雄の成獣で新基地建設の現場から五~十㌔ほどの距陸にある浅瀬がすみかだった。この雄が生きている証しとなる海草の食べ跡は昨年十二月以降の防衛省調査では確認されていない。
   防衛省は同月十四日から辺野古沿岸部を埋め立てるため、毎日何艘もの大型運搬船で土砂を運び込み、ダンプに積み替ええて海に投入。静かな海は喧噪の海へと変貌した。防衛省は土砂投入と雄のジュゴンが消息を絶った因果関係を否定している。

   環境団体「ジュゴンネットワーク沖縄」の細川太郎事務局長は、二頭とも工事着手後に辺野古周辺から姿を消していることから、「工事の騒音や振動、作業船の往来に耐えられなくなって追い出された」と分析。「ジュゴンがいたということは辺野古周辺の藻場が豊かだという証明であり、ジュゴンが戻ってきたり未確認の個体がすめるよう工事を止めて保全すべきだ」と訴えている。

   玉城デニー県知事も本紙インタビューで「国が保護すべきなのに国の埋め立て工事でジュゴンをたたき出し、生息域に大きな影響を与えている懸念が高まっている」と工事の中止を求めている。


姿消すジュゴン(下)

【反基地の象徴ではない】

   絶滅の危機にひんする沖縄のジュゴンを保護する機運を高めようと、ジュゴンの生息環境を調査している市民団体「北限のジュゴン調査チーム・ザン」 (鈴木雅子代表)は、沖縄県にジュゴンを「県獣」として指定するよう働き掛けている。昨年四月には一一万一千筆を超える署名を当時の翁長雄志知事に提出した。

   この動きの背景には、県民や行政のジュゴンに対する関心の低さがある。数が減って身近な海獣ではなくなったことも、保護運動が盛り上がらない原因だ。鈴木代表は「国は名護市辺野古の新基地建設現場で一日二千万円の警備費を投じているのに対 し、県はジュゴンの保護に年間一千万円あまりの予算しか確保できていない」と指摘する。
   そして多くの県民や国民にとって、ジュゴンは「反基地のシンボル」としか見られていないと違和感を覚えている。

   でも、ジュゴンが食べる海草や、希少なサンゴ礁がある豊かな海は、魚やほかの多様な生き物を育み、県民に海の恵みをもたらす。鈴木代表は「ジュゴンとそのすみかを守ることは、自分たちの暮らしを守ることにつながると県民自身に気付いてほしい」と願っている。

    署名運動や生息調査とは違った切り口でジュゴンに手を差し伸べようとしている人たちもいる。日米の環境保護団体や個人が二〇〇三年、ジュゴン保護のための辺野古新基地建設中止を求めて米サンフランシスコの連邦地裁に提訴した。国外の文化財も保護対象と定めている米国の文化財保護法に違反するとして、米国防総省を相手取って法廷闘争に打って出たのだ。
    裁判は曲折を経て現在も係争中で、原告の一人の建築家真紀志好一(まきしよしかず)さんは「米国の司法が政治から独立した判断を示すことを期待している」と語る。

    確認されている三頭のうち、一頭は死に、二頭は行方不明となっているが、この三頭とは別の個体の目撃情報が時々飛び込んでくる。環境省が聞き込み調査をしたところ、一八年八月、沖縄本島から南西に四百五十㌔超離れた波照間島付近で、母子とみられる二頭がヘリコプターから目撃されていたことが分かった。
    鈴木代表にも本島から約六十㌔の渡名喜島で十七年七月に見たという知らせが入っている。鈴木代表は信じている。「ジュゴンは絶滅していない」

 =おわリ
       (この連載は山口哲人が担当しました)

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