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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
天皇制問題(5)

岡留安則さんを悼む
   本日(2月3日)の東京新聞に岡留安則さんの訃報記事が掲載されていました。

「噂の真相」元編集長

   岡留安則さん(おかどめ・やすのり=雑誌「噂の真相」元編集長)1月31日、肺がんのため死去、71歳。
  鹿児島県曽於市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。
  79年に反権力、反権威を掲げた雑誌「噂の真相」を創刊。虚偽の記事で推理作家和久峻三さんらの名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)の罪で95年に在宅起訴され、後に有罪が確定した。
  99年には当時の東京高検検事長の女性スキャンダルをスクープし、辞任のきっかけをつくった。
  04年3月に「噂の真相」を休刊し、那覇市に移住していた。


  岡留さんを稀にみる真のジャーリストとして尊敬している私にとって、何とも薄っぺらな情けない訃報記事です。
  2006年に「今日の話題」の一つとして岡留さんの紹介記事を書いていたことを思い出しました。それを再掲載します。
  念のため書き添えますが、そこでの政治・社会状況は13年前のものですす。


 右翼によるテロでは「浅沼稲次郎刺殺事件」「『風流夢譚』事件」「本島長崎市長銃撃事件」「朝日新聞阪神支局記者殺傷事件」最近では「加藤紘一議員宅放火事件」をすぐ思い出す。国家権力は右翼の暴力を本気になって取り締まろうとしない。まるで天皇制護持のためにそれを利用しているようだ。警察は外国からのテロ対策よりまず自国内のテロ対策をしっかりとせい! これでは日本は見せかけだけの法治国家じゃないか。北朝鮮をわらう資格はない。

 岡留さんは権力や権威のタブーに挑むジャーナリストという道を選んだとき、結婚して家族を持つことを断念している。(以下、引用文は『噂の討論外伝』より。)



マスゴミの中にて光る真のマスコミ(1)

 天皇制のタブーに触れるのであれば、そうしたテロの可能性がある‥ことを想定しなければならない。そのため、筆者自身も雑誌の編集長としての責任を全うするために、配偶者を持つという選択肢は最初から捨てる覚悟をした。家族を危険な目に遭わせてはいけないとの思いは、誰しも同じだ。筆者とて人の子、その危険性を察知すれば、 天皇制のタブーに触れること自体をやめようという日和見主義になりかねないからだ。ならば、その危険性をあらかじめ排除しておくほうが、これから言論戦を願うという自分の決意が揺らがなくていいだろうとの判断である。

 「噂の真相」でも、筆者が危惧した通り、創刊2年目(80年)には防共挺身隊を筆頭にした在京右翼の大手7団体から総攻撃を受け、印刷会社、広告主ともに取引全面中止の事態に追い込まれた。

 前述した「風流夢譚』事件の余波で、天皇制に対する批判的言説やパロディ表現がメディアから消えて、70年代に入って代わりに登場したのが奥月宴に代表されるアングラ出版による皇室風刺小説だった。そうしたアングラ出版のひとつだった小冊子の内容を紹介する形で、その小説に挿入されていた皇室ポルノ写真をカットとして「噂の真相」誌上に転載したことが右翼団体の逆鱗に触れたのである。「噂の真相」が書店で広く一般に売られている雑誌であることを思えば、当然、右翼団体の目にもとまるだろうし、実際に抗議を受けたことで、カットを掲載した筆者の最終判断に配慮不足があったことを認めざるを得なかった。結局、完全屈服とも傑作パロディとも言われた謝罪文を、天皇家と日本国民に宛てる形で「噂の真相」に載せることで和解した。

 その謝罪により、右翼団体による抗議行動はヤマ場を越えて、筆者の命まで狙われるような深刻な事態は収まったが、関係者に多大な迷惑をかけただけではなく、雑誌自体も潰れる寸前にまで追い込まれた。

 この事件により、筆者自身も天皇制タブーに触れることの重みをハッキリと実感さ せられることになった。戦後の民主主義下といえども、右翼の暴力に対しては、言論機関も警察権カもなす術がなかったのである。筆者が32歳の時だった。

 「結婚はすべきでない」という思いは、この事件により、覚悟するというレベルから一段と強い確信に変わった。

 『噂の真相』への右翼テロはさらに続きます。


マスゴミの中にて光る真のマスコミ(2)

 事件から再起した後も、雑誌的には皇室ものを扱わざるを得ない編集方針だったため、右翼団体による抗議は断続的に続いた。しかし、それらの抗議に関しては、事件の教訓とこちらの学習能力により、大事に至らずに話し合いでなんとか事を収めてきた。

 ところがこの事件から20年後の00年6月、「雅子妃を呼び捨てにした」という理由で広域暴力団住吉会系の右翼団体で全国一の組織力を誇る日本青年社の右翼構成員2人が編集室に乗り込み、突然大暴れするという事件に遭遇した。全治40日の大怪我を負った筆者の血で編集室は血だらけになり、止めに入った男性スタッフ4人も負傷した。構成員2人は現行犯逮捕され、共に懲役1年4ヵ月の実刑判決を受けた。

 この事件には、裁判の過程でも解明されなかった不透明部分もあったが、「雅子妃」とすべきところを「雅子」と記述したというこちらのミスが、右翼2人に大暴れする理由を与えてしまったということだけは認めざるを得なかった。普通ならば、謝罪することで笑って許されるというレベルのケアレスミスだが、それにすらイチャモンをつけて「休刊しろ!」と迫ってくるのだから、いくら出自が任侠系の右翼団体とはいえ、何事も話し合いをすれば打開の糸口が見つかるという筆者の信念が吹っ飛ぶ、あまりにも理不尽すぎる抗議だった。

 こうした右翼団体による威嚇的な抗議行動は、筆者のような一匹狼タイプであっても、スタッフ4人に被害が及ぶような事態になれば、動揺せざるを得ない。最初から筆者ひとりに危害が及ぶ分にはやむを得ないという覚悟はあったが、スタッフにまで危害が及ぶのは本意ではなかったし、予想外の出来事だったからだ。これが、大手メディアの場合には、より組織的な対応が迫られるために、事前に自主規制してしまうことが圧倒的に多くなる。『風流夢譚」事件以降、右翼団体のターゲットにされたのが、大手メディアではない、少部数のマイナー系雑誌ばかりだったということが、そのことを雄弁に物語っているのではないか。

 大手メディアの場合には、右翼だけでなく、宮内庁への〝配慮″もある。たとえば、かつて大手の女性週刊誌が、皇族の女性を表紙に起用した際、写真が裏焼き(左右反転の状態)になっていたことで、自主的に全部数を刷り直したことがあった。一般読者は気がつかないはずの裏焼きぐらいで、全面刷り直しというのは大げさだが、そもそも写真自体がお貸し下げ写真(宮内庁から借り受けた写真)という事情もあって、皇室や右翼団体に対する神経の使いようは尋常ではないのだ。これじゃ、メジャー誌においては宮内庁や右翼に配慮し て、皇室がタブーになるのは必然だろう。

 このような理不尽が大手を振ってまかり通る国家なのだ、日本は。天皇家がさかんに平和で慈しみにあふれた家族を装っていても、この理不尽が「天皇制」の正体だ。<デスポット>とそれに隷属する<奴隷>という<アジア的>構図。

 このような理不尽な暴行者に対する刑が懲役1年4ヵ月とは甘い。出てくればハクがついたとさらに顔を醜悪にしてのさばることは目に見えている。言論封じを目的とした暴力に対してはもっと厳しく対処すべきだ。

 岡留さんは「任侠系」と言っているが、住吉会は「任侠」とは全く無縁だろう。国家権力に寄生して暴力を飯のタネにしている単なる暴力団だ。暴力団が右翼を偽装するのは、その集団がやはり<デスポット>とそれに隷属する<奴隷>とから成り立っているからだ。もちろん、住吉会は狆ゾウにも寄生している。いや、持ちつ持たれつなのだろう。インターネットで検索すると「安倍晋三―工藤会―住吉会―救う会―統一協会―創価学会……」という金魚のウンコ的連鎖がわんさか出でくる。

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