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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題3

四十数年前の作品(1)

   『自作品の公開』で過去の作品を全て公開したと思っていましたが、身辺整理ということで四十数年前に生徒たちが作った文集に目を通していたら、その中に私が書いた詩一篇と論説二編がありました。これらも転載しておくことにしました。

 詩の標題は「花一匁」で詩の段落の区切りごとに<ふるさともとめて 花一匁>というフレーズが使われています。30才ころの私はこのフレーズがよほど気に入っていたようです。
 そういえば、『自作品の公開』の「詩文篇2」で紹介した「「母の沈黙 あるいはふるさとのありか」でも使っていました。
 これ以上関わる必要はないでしょうが、念のためブログ内検索をしてみたら、詩とは関係のない6件の記事で使われていました。

 では、「花一匁」を転載します。


   花一匁

    なぜだれのために一篇の詩をかくのか
    われわれは拒絶されるためにかく
          ――吉本隆明「告知する歌」よリ

  歴史の外にはじき出されて
  無駄死にを死に続けている
  無数の死者たちの
  大きく見開かれた眼孔は
  無駄死にを強い続けている
  卑小な生者たちへの無言の訴えだ

    <ふるさともとめて 花一匁>

  ぼくを幾重にも呪縛する
  虚構の世界は甘味だけれど
  その中に安息の椅子を求めてはならぬ
  たてまえばかりの言葉をたよりに
  支配者に寄り掛かる弱者たちの
  偽の連帯に押されてはならぬ

    <ふるさともとめて 花一匁>

  生まれ落ちた土地で生まれ落ちた時から
  ぼくはその世界の異邦人だったと気づいた
  今は少女たちの遊戯のように
  手をつなぎ声を合わせて
  歌うことを望んではならぬ
  ひとり立つかめに低くつぶやけ

    <ふるさともとめて 花一匁>

  死者たちの見開かれた眼孔が
  静かに閉じられるために
  彼らが再び真の死を全うして
  ぼくの世界への愛の
  肥沃な土壌となりえるために
  ぼくはふるさとを創らねばならぬ

    <ふるさともとめて 花一匁>

  虚構の世界はまず
  僕の中で廃墟であらねばならぬ
  廃墟の世界を掘り起こし
  ふるさともとめて覚め続けるために
  ぼくの言葉は自らの心に苦しく刺す
  ついに咲かぬかも知れぬ茨の花一匁

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