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392 天皇制の基盤を撃つ ― 真説・古代史(44)
最古の政治地図「オオクニ」(3)
2005年10月14日(金)


 「オオクニ」が北九州王朝ともヤマト王権とも違うより古い国家であった ことを示しているのは系譜だけではない。よく知られた「出雲古事記」の 諸説話もそれを指し示している。それらの説話は『記・紀』神話の説話とはち がった、一種独特の個性がある。古田さんはそれを次のように記述している。
 「稲羽(いなば)の素兎(しろうさぎ)」の話のもつ、イソップ童話のような 素朴性。動物はここでは「人間の従者」ではない。動物と人間の間に真率な愛が 流れているのだ。また、大国主の兄弟たち(八十神)は大国主を殺そうとするが、 その殺し方が奇抜である。「赤い猪」だといつわって、焼いた大石を山 上から落して大国主に抱きとめさせる「殺し」。木のまたにくさび(茹矢(ひめや)) をはさみ、その中に大国主を入れてくさびを抜き、挟みこむ「殺し」。殺し方さ え、ほほえましいほど童話的だ。

 また、

「梓綱(たくづの)の 白き腕(ただむき) 抹雪(あわゆき)の 若やる胸 を そだたき たたきまながり 真玉手 玉手さし枕(ま)き」(「沼河比売求 婚」)

と歌いあげている健康なエロチシズム。  これらにはいずれも、『記・紀』の他の神話内容とは、異質の素朴さが流れて いる。これがすなわち、日本最古の説話集、「出雲古事記」のもつ原初性だ。


 さらに、これらの説話にあらわれる出雲以外の地名も、「オオクニ」中心の 「政治地図」を指し示している。古田さんの分析。
(A)乃ち木国の大屋毘古(おおやひこ)神の御所に違(たが)へ遣(や) りき。
(B)故、其の子を名づけて木俣(きのまた)神と云ひ、亦の名を御井神と 謂ふ。〈「根国訪問」〉

 この(A)について、従来は「紀伊国」としてきた。そして(B)の「御井神」 については、(A)の記事との関係を推察しながらも、「御井神がなぜ木俣神の 別神であるか、両者の必然的関係が明らかでない」(岩波、日本古典文学大系 本、註)とするほかなかったのである。

 だが、なぜここに「和歌山県」が突如出てくるのだろうか。この出雲神話に は、瀬戸内海さえ一切出現しないのに。この神話の地名はやはり「大国中心政 治地図」の中で解読しなければならないのだ。「木国」は〝白日神と聖神の間″ にある基山だ。ここは「木国」とされている。
  木伊 ――(『和名抄』)
 そしてこの「木国」のそばには「御井」(御井郡)があるのだ「木国-木俣 神-御井神」という関連は当然なのである。  これは、「天孫降臨」以前の博多湾岸の周辺山地にいた神々の一つなので ある。

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