2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
永遠の不服従のために(46)

アフガニスタンにおけるアメリカの戦争犯罪(2)

 私はアフガニスタン戦争の詳しい実態を知らなかったが、私が注目した二つ目の論文『アメリカの5つの戦争犯罪:アメリカの対アフガニスタン戦争の被害について』を読んでそのおぞましさに慄然としてしまった。

 論文はまず序文で次の5点の戦争犯罪を指摘している(それぞれを丁寧に解説しているが、後ほど詳しい論考が行なわれているのでここでは簡単に列挙をしておく)。
[1]捕虜虐殺問題
[2]飢餓の国に対して行った生活基盤の破壊
[3]このアフガニスタンの飢餓は「国連制裁」によって作り出されたものであるという問題
[4]飢餓戦略と結合されて行われてきた空爆による全被害の実態。
[5]アフガニスタンを非人道的な新型兵器の実験場にしてきたという問題。

 そして序文を次のように締めくくっている。
『我々は、これらの米の戦争犯罪の責任を世界の反戦、反グローバリズムの闘いとともに追及していきたい。アフガンの本当の惨状がこれから始まるように、われわれの活動もこれから始まる。ここで紹介する被害と戦争犯罪の報告は全体のごくごく一部にすぎない。これからもフォローを続けていくとともに、この事実を多くの人たちに暴露・宣伝していく活動を続けていきたい。』

 では[1]から読み始めよう(行換えの変更や補足語の追記をしています)

[1]

 捕虜収容所丸ごと爆撃、殲滅する残虐行為

 マザリシャリフ西方カラハンギ要塞にある収容所で、11/25から始まった捕虜の「暴動」に対する鎮圧は、収容された捕虜を丸ごと空爆によって爆撃し一人残らず虐殺し、殲滅するという例をみない残虐行為である。これは捕虜への虐待を禁じたジュネーブ協定に明白に違反した正真正銘の戦争犯罪である。捕虜のほぼ全員の400人あるいは800人の捕虜が死亡した。アムネスティ・インターナショナルも緊急調査を要求し、事態の経過と責任の所在を明らかにするとことを決定した。

発端から、虐殺まで、すべてアメリカに責任がある

 この暴動の発端は、アメリカの責任であり、その虐殺もアメリカが遂行した、徹頭徹尾アメリカが行った暴挙である。ブッシュ政権が直接に責任を負わなければならない。
 北部同盟(アフガニスタン暫定政府)の捕虜収容所に、CIA工作員がおり、捕虜に尋問したことがきっかけだった。「何のためにきたんだ」との問いに「おまえを殺しにきたんだ」と答えた捕虜の一人をCIA工作員が射殺したことが、暴動の引き金となった。
 あるいはパキスタン・チェチェン人・アラブ人の外人部隊のタリバン兵の捕虜は、本国への強制送還をおそれたとも言われるが、また、11/13のカブール陥落時100人あるいは600人の少年兵が無条件に処刑されたことから、処刑をおそれ反乱をおこしたとも言われている。いずれにしても、首都制圧への米・CIA・特殊部隊の主導、タリバン兵・捕虜に対する残虐行為が引き金になった。

 この事件の直前にラムズフェルトは「捕虜をとるつもりはない」「外国兵は祖国に帰ることは望まない」と発言を繰り返し、捕虜の出国を拒否していた。母国への強制送還を主張する北部同盟とも対立する形で、事実上捕虜としての存在を否定し、捕虜殲滅を示唆していた。

繰り返された捕虜虐殺

 マザリシャリフは米の残虐行為の一端にすぎない。暴動と空爆ののち捕虜の逃げ込んだ地下室に水を流し込み、あるいは油を流して火をつけいぶりだし、死体の散乱する現場を戦車で踏みつぶして砲撃する等々最後の最後まで残忍な手口で虐殺した。

 マザリシャリフは、米マスコミでも「これまでのアフガニスタンの軍事作戦でもっとも血塗られた場面」というほど凄惨なものである。しかし、偶然起こったものではない。タリバン人捕虜や投降兵に対する残虐行為は、一貫して行われていた。先に指摘したとおり11/13のカブール陥落時には、戦闘意欲を喪失した17~18歳のタリバンの少年兵を100人あるいは600人を処刑した。また、アムネスティがマザリシャリフ事件を調査するよう指示した11/28日にもカンダハルにおいて、160人のタリバン兵が処刑された。さらに11/30、マザリシャリフの学校収容の捕虜67人が殺害されている。

 タリバンやアフガン人民、アラブ人民を家畜のように扱う許し難い事件である。これらの虐殺の責任を徹底して暴露、追及しなければならない。

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