2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題

2007年1月2日(火)
オテアライ・ビジョンの「キボウの国」

 1月1日、経団連が『今度は「希望の国、日本」だとよ。うんざりだ!』で取り上げた「希望の国」ビジョンをオテアライ・ビジョンと銘うって予定通り発表した。朝日新聞(1月1日)の記事は次のように報じている。


「国旗・国歌企業も尊重」

御手洗ビジョン提言発表

   日本経団連(御手洗冨士夫会長)は1日、今後10年間を見据えた将来構想「希望の国 日本」(御手洗ビジョン)を正式に発表した。

 産業競争力の強化策を求めるほか、企業や官公庁が日常的に日の丸を掲げ、君が代を斉唱することを初めて提言。憲法9条の改正も求めるなど政治色が極めて強く、安倍首相の主張に近い内容となった。

 御手洗ビジョンは約140㌻。「希望の国」の実現に向け、イノベーション(革新)の推進や経済連携協定の締結促進、税制改革、道州制の導入、労働市場改革など19の優先課題を提示した。19の課題ごとに国の10年後の姿を描いた。

 日の丸、.君が代については、19の課題のうち、教育再生、公徳心の涵養」(計7㌻)の項目に盛り込まれた。「新しい教育基本法の理念に基づき、日本の伝統や文化、歴史に関する教育を充実し、国を愛する心や国旗・国歌を大切に思う気持ちを育む」「教育現場のみならず、官公庁や企業、スポーツイベントなど、社会のさまざまな場面で日常的に国旗を掲げ、国歌を斉唱し、これを尊重する心を確立する」ことが明記された。

 「愛国心」の必要性も強調された。現在の教育には「公徳心の涵養という視点」が欠けていると指摘し、公徳心について「基本的な価値観を共有する共同体の一員という自覚を持つことにより育まれる」とした。

 憲法改正も課題の一つに位置つけ、「戦力不保持をうたった9条第2項を見直し、憲法上、自衛隊の保持を明確化する」と提言した。(永田稔)

 いままでに政・財・官・幇間知識人どもが合唱してきたことの繰り返しで、ことに目新しいものはなさそうだ。詳細を知らないが、要するに「政・財・官合作の負の変革」を網羅したものだろう。なるほど支配者どもにとっては確かに「希望の国」ビジョンだ。ますます「北朝鮮」に似てくる。「北朝鮮」とは60年前の日本にほかならない。俺たちにとっては「欺罔の国」でしかない。

 何年か前に自滅党が音頭をとって、「祭日に日の丸を掲揚しよう」という運動を展開したことがあった。全くそっぽを向かれていた。革新政党が失敗から何も学ばないのに対して、自滅党はよく失敗を生かそうとする。この点は感心する。

 ヤツラは日の丸・君が代は「隷属関係」を利用しなくては普及できないと思い知った。まず学校で「教育委員会―教員―生徒」という隷属関係を利用して、大いなる成果を挙げた。次は「資本―労働者」という隷属関係をフル稼働させようというわけだ。日本国中日の丸だらけで、大の大人まで口に指を三本入れられて大きな声で歌えと脅される。おぞましい光景だ。

 支配者どもは、労働力ばかりか、心まで売り渡せと言っている。屈服せよ、従順に黙々とただ安く働け、と言っている。これでもこの国の民は抗おうとしないのだろうか。

 「めでたさも 中くらいなり おらが春」
一茶の句だったかな?

 醜い国家が露出し初めてきて、おめでとうなどとはとても言えない心境だが、まあ、家族と平穏な正月を過ごしたのだから、中くらいはおめでたいとしておこう。

 「中くらいはおめでたい」という理由がもう一つある。元旦、約半年ぶりに『澤藤統一郎の憲法日記』が更新されていた。しかも話題として、私の2日の記事と同じ、あの薄汚れた「オテアライ・ビジョン」を取り上げていた。

 ということで、『澤藤統一郎の憲法日記』の該当記事を転載します。

 本日の朝日の報じるところでは、日本経団連が、今後10年を見据えた将来構想「希望の国、日本」(御手洗ビジョン)を発表した。「企業や官庁が日常的に日の丸を掲げ君が代を斉唱することを初めて提言した」と言う。恐るべきことではないか。愛国心の強制は、教室から企業、そして「スポーツイベントなど社会のさまざまな場所」に広がりつつある。権力にとっても資本にとっても、望ましきは牙も魂もない従順なだけの人材なのだ。政権与党や官僚だけでなく、財界までもが愛国心を煽り、「基本的な価値観を共有する共同体の一員という自覚」を唱え始めた。

 酷い時代となったものだ。どうしたらよいのやら。
 まずは、今後キャノンの製品を買うことは一切やめよう。これまで私が経済制裁の対象としてきたのは、①産経・扶桑社、②日の丸タクシー、③アメリカ産牛肉。これに続く、ささやかな抵抗手段としての個人的経済制裁‥。残念ながら、それ以外に有効な手立てを思いつかない。

 60年余生きてきて、自分には社会を動かす力量のないことを良く知っている。しかし、時流に抵抗する姿勢は頑固に堅持したい。「疾風に勁草を知る」とは気に入った言葉。疾風をとどめる力はなくとも、けっして風のまにまに靡くことはすまい。せめては、年の初めに、そのくらいの覚悟を決めよう。

 奇しくも『柄谷行人著「世界共和国へ」を読む(23) 資本と対抗するため労働者の武器』
で取り上げたテーマは「不買運動(ボイコット)」だった。私もキャノン製品は買うまいと思っていた。一人や二人のボイコットではオテアライには痛くも痒くもない対抗だけど、これも「ハチドリのひとしずく」だ。澤藤さんの文章の最後の段落は『今日の話題「ハチドリのひとしずく」』と同じ主旨を述べていると思う。

 『澤藤統一郎の憲法日記』はいまのところ毎日更新されています。やはり、面白い。痛快だし勉強になる。まだ知らなかった方、お勧めします。

(追記 2016年11月23日)
 教育委員会に従順な者しか校長にならなくなった現在、学校での式典での「日の丸・君が代」はほとんどどの学校でも強行されているようだが、企業ではどうなっているのだろうか。私は全く知らないが、一般家庭での祭日の日の丸掲揚は私が住んでいる地域ではほとんど目にしない。「祭日に日の丸を掲揚しよう」に対しては、賢い人たちは全くそっぽを向き続けている。この心意気を頑固に堅持していこう。
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