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今日の話題

2006年12月2日(金)
国家権力による言葉の剽窃と詐術

 11月26日の『今日の話題 世論と国家意志』で、「アンケート回答者の50%が教育基本法を読んだことがない」ということを危惧し、「こういう人はたぶん、政府案も民主党案も読んでいない」と推測したが、私もこういう人たちとほとんど違わないのではないかと、いま反省している。つまり読めばいいということではない、という反省です。私の読みはただ通り一遍に目を通しただけだった。

 五十嵐仁の転成仁語で五十嵐さんが、『防衛庁の「省」昇格関連法案』の問題点を論じている。その中で、自民党の憲法改悪草案・教育基本法改悪案・自衛隊法一部改悪案などを分析して、その底流に流れている国家意志を見事に抉り出している。一部紹介します。

 五十嵐さんは次の四つの文章を抽出している。

①国際社会の平和と発展に寄与する態度を涵養する
 自民党憲法改正草案大綱(たたき台)(04年11月17日)より

②国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う
 教育基本法「改正」案より

③国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動
 自民党新憲法草案(05年11月22日)の第9条に3項

④国際社会の平和及び安全の維持に資する活動
 自衛隊法の一部「改正」案より

 そして次のように述べている。

 どうして、このように似通った文章になるのでしょうか。それは、目的が似通っているからです。いや、これらの文章が目指すところのものは、ただ一つでしかありません。それは、「国際社会の平和」のために自衛隊を海外に派兵することです。この「国際社会の平和」が米軍の戦争によってもたらされると認められれば、「国際社会の平和及び安全の維持に資する活動」とは、米軍とともに戦争することを意味することになります。そのために自衛隊を海外に派兵すること、そのような自衛隊の活動に国民こぞって「寄与する」ことが、これらの文章が目指しているところのものにほかなりません。

 また、4つの文章の比較から分かることが、もう一つあります。それは、最初の二つの文章の「国際社会の平和と発展に寄与する態度」が同文であること、後の二つの文章の「国際社会の平和と安全を確保」と「国際社会の平和及び安全の維持」という文章が極めて似通っていることです。つまり、教育基本法「改正」案のなかには、自民党憲法改正草案大綱(たたき台)(04年11月17日)の文章がそのまま組み込まれ、自衛隊の「省」昇格関連法案のなかには、自民党新憲法草案(05年11月22日)とほとんど同じ文章が入り込んでいるということになります。

 この事実は極めて重大です。もともと自民党が憲法を変えることで実現しようとしていた内容が、憲法が変わっていないにもかかわらず、個別法のなかにはめ込まれているからです。つまり、個別法によって憲法が踏み越えられているということを意味します。

 『教育基本法改悪案』や『自衛隊の「省」昇格関連法案』など、明らかに憲法に違反する法案を臆面もなく強引に押し通そうとしている。これを五十嵐さんは『法的「下克上」』と言っている。

 この明らかに憲法違反の諸法案を支持してしまう単純で従順な人たちをだましている言葉が『国際社会の平和』だ。『国際社会の平和』のためなのに何故反対するの?

 ポチ・コイズミが憲法前文を引用してイラクへの自衛隊派遣を正当化したときと同じ言葉の剽窃と詐術が相変わらずまかり通っている。国民はバカにされきっている。このようにバカにされていながら、相変わらず不自由非民主党を支持している人たちにただただ呆れるばかりである。
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