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377 天皇制の基盤を撃つ ― 真説・古代史(31)
「神代紀」の解読(8) ― 「韓(から)国」問題(続き)
2005年8月30日(火)


① 向韓国真来通(6字)
② 笠沙之御前而(6字)
③ 朝日之直刺国(6字)
④ 夕日之日照国(6字)

 上の四句についての古田さんの解読を要約する。(従来説への批判、 新解釈による解読の詳しい論証などは省く。)

 まず全体を「四至」文だと喝破している。

① (北なる)韓国に向って大同が通り抜け
〝此の地(高祖山の連山の麓には、元の怡土村、前原町がある)は、韓国に 向かって太い通路が一線に通り抜けている(大陸への交通の要地だ)″。 つまり、「伊都(前原)→末盧(唐津)→一大国(壱岐)→対海国(対馬) →狗邪韓国(釜山)」という、『三国志』魂志倭人伝にもあらわれた「幹線 道路」をピタリと指している。

② (南なる)笠沙の地の前面に当たっている
 「笠沙」は「カサ・サ」だ。「土佐」「若狭」のように、あとの「サ」は 地形接尾辞である。したがって固有の地名部分は「笠」となる。一方、博 多湾岸の中心領域(博多湾岸から太宰府付近に至る線)は「御笠」と呼ばれ た(御笠川の流域、御笠郡)。
つぎは「御前」。従来はこれを『書紀』の「笠沙之碕(さき)」の表現と あわせて「ミサキ」と読んできた。しかし『古事記』自体の示す表記 方法に厳格に従って読むと、「ミマエ」が正解だ。
 つまり『「笠沙」の地を基準地点として、「その前」』に当る領域を指した 表現である。この文の思想上の原点はこの「笠沙」だ。たしかに二二ギノ命は 今、高祖山の付近に立っている。ここで「比の地」といっているのは、糸島郡 だ。博多ではない。なぜなら、「此の地は笠沙だ」といっているのではなく、 「比の地は笠沙の前に当っている」といっているのだから。
 この発言は「故、此地は甚だ吉なる地」という帰結で結ばれている。この地 が「甚だ吉である理由の一つに〝ここは笠沙の前面に当っているから″という 地理上の位置があげられているのである。つまり、この地を賞揚する、そのよ りどころは「笠沙」、すなわち「御笠郡」付近一帯の領域なのである。

③ (東から)朝日の直に照りつける国
 「朝日」と「夕日」。これが先の南北(正確には東南と北)に対して「東西」 を構成している。つまり「四至」文だ。
 ところで「此の地」とは、先にのべたように博多湾岸ではなく、糸島郡であ る。とすると、〝「此の地」は東に山(高祖山連山)が突っ立っている。だ から、日の出のとき、朝日は直(じか)に真下の此の地(糸島平野)にさしつ けるのだ″という意味である。

④ (西から)夕日の照る国だ
 。夕日の方は特色なく、この句からは「此の地」の地勢を読み取ることはで きない。「四至」文として「夕日の日照る」とただ〝六字にそろえる″ための 苦心の手法ではないか。

 以上の「読み」と「意味」を踏まえて、古田さんは次のようにまとめている。

 さて、この糸島郡の中心地はどこだろうか。いうまでもなく、前原町だ。先 にのべたように「原」は、地名接尾辞だから、固有名詞部分は「前」なのであ る。「前」とは〝どこの前″なのだろう?いうまでもない。〝博多の前″なの である。どういうルートに沿ってか?これも自明だ。大陸(韓国)へ向かう幹 線道路の上で、〝博多の前面″に位置しているのである。ここを二ニギノ命は 「笠沙の御前」といったのだ。無論、二二ギが命名したのではない。 「前(原)」という現地名に依拠して、この説話が語られているのだ。
 この二二ギの発言の思想内容を要約すれば、〝この地(前原を中心とする 糸島郡)は、博多にとっての聖地だ″といっているのである。そしてそれは 〝朝に夕にさんさんと太陽のふりそそぐ聖地だ″といっているのである。
 朝日、夕日はどこへでも当る。では、なぜ、ここをこんな形で特徴づける のか。それはいうまでもない。すなわち、ここは太陽信仰の聖地なのである。

 糸島郡には有名な古代遺跡「三雲遺跡」がある。この周辺からは日本最大量 の漢鏡が出土している。また、1965年に『比の地(平 原-前原町内、三雲の近隣)』から膨大な量の勾玉・管玉などが出土した。 その出土品の中で最も注目されたのが日本製(ヽヽヽ) の日本最大の鏡(径約46.5センチ、8葉座、4面)だった。古田さんは、これは 太陽信仰と結びついた、祭祀のための鏡であり、高祖山の日の出と関連したもので あろう、と推定している。
 これらの考古学上の事実からも、「比の地」こそが『二二ギノ命によって〝太 陽のふりそそぐ地″として賞揚されている聖地だった』ことが裏付けられる。
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