2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
《沖縄に学ぶ》(59)

未来へ向かって(6):沖縄が描く靑写真(2)


《琉球弧の先住民会》

1999年2月
 市民外交センターなどの協力で設立。国連人権委員会などにメンバーを派遣し、「先住民」として「琉球人の権利」を訴えてきた。

2014年9月
 代表代行の当真嗣清(とうましせい)さんが糸数慶子参院議員と共に国連先住民族世界会議に参加した。糸数さんのブログ「うみなあいび2」に沖縄タイムスと琉球新報の記事(2014年9月24日付)『糸数議員、国連で演説 先住民族世界会議』が掲載されていた。ここでは沖縄タイムスの記事を転載しておく。

 各国の首脳らが演説する国連総会の一般討論が24日から始まるのを前に、ニューヨークの国連本部前で22日、沖縄の過重な米軍基地負担を知ってもらおうと、沖縄出身の在留邦人ら十数人が集会を開き、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設に反対を訴えた。

 この日は、世界の先住民族や各国代表が集まり、先住民族の権利保護、拡大について話し合う初めての「先住民族世界会議」が国連本部で開幕。分科会で米軍基地問題などについて発言した沖縄選出の参院議員、糸数慶子さんも、沖縄伝統の紅型衣装に身を包んで参加した。

 参加者らは、辺野古周辺海域に生息する絶滅危惧種ジュゴンの写真や「新たな基地はいらない」などと英語で書かれたプラカードを掲げ、三線で沖縄民謡を奏でた。興味深そうに見つめる外交官らもいた。

 米ニューヨークの国連本部で22日、世界の先住民族や各国代表による「先住民族世界会議」の分科会が開かれた。糸数慶子参院議員は「国家的、地域的レベルでの先住民族の権利の履行」を議題に演説し、2007年に採択された国連先住民族権利宣言(UNDRIP)を沖縄にも適用すべきだと主張し、日本政府に沖縄の人々を先住民として認めるよう訴えた。

 会議では、先住民族に文化的伝統や慣習を実践する権利、土地や資源への権利などを広範囲に認めたUNDRIPが、各国でどのように政策に反映されているかなどについて発表が行われた。

 糸数氏は
(1)
 UNDRIP18条で定められた意思決定に参加する権利を、沖縄にも認めてほしい
(2)
 日本の面積の0.6%にすぎない琉球・沖縄に、在日米軍専用施設の74%が集中している現状は明らかな差別
(3)
 琉球民族の多くが反対する基地建設の強行は、意思決定に参加する先住民族の権利の明白な違反であり、国連宣言30条の軍事活動の禁止にも反する
などと主張した。
(管理人注)
UNDRIP18条
 先住民族は、その権利に影響を及ぼしうる事柄についての意思決定に、その固有の手続に従って自ら選んだ代表を通じて参加し、並びにその固有の意思決定制度を維持し、及び発展させる権利を有する。
国連宣言30条
 この宣言のいかなる規定も、いずれかの国、集団又は個人に対して、この宣言に掲げる権利及び自由の破壊を目的とする活動に従事し、又はそのような目的を有する行為を行う権利を認めるものと解釈してはならない。


 国連総会の議場で行われた開幕式では、国連の潘基文事務総長が「皆さんの権利を守るため、声を一つにしてほしい。国連は皆さんとともに取り組む」と呼び掛けた後、先住民族の福祉向上への決意を示した文書が採択された。

 国連によると、先住民の総人口は約3億7千万人以上で、70カ国以上に少なくとも5千の先住民族が存在する。先住民族とは「国連憲章や市民および政治的権利に関する国際規約および経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約の共通第1条において自己決定権を有する人民」の意味で使用されている。

 「琉球弧の先住民会」が目指すのは「大和政府によって奪われた権利」の回復、すなわち国際法の国際人権規約で定められた集団の権利としての「民族の自己決定権」と「土地権」の回復だ。辺野古の新基地建設問題については、「圧倒的大多数の琉球民族が『ノー』の意思表示をした。集団の権利は侵害されたままだ」と指摘する。
 そして、民族の自己決定権が確立した後、目指すべき沖縄の将来像について、次のような三つの選択肢があると言っている。

(1)
 立法権や徴税権など高度な自治権を待った県や州として日本国内にとどまる。
(2)
 日本国と完全にたもとを分かって自主独立の国家をつくる。
(3)
 (1)の道の完成後、日本国の多数派・大和民族との間で差別や格差を完全になくすよう話し合い、それが実現した後、両民族が融合した多民族国家日本において、民族の自己決定権行使の主体となる。

《琉球の島々の文化連絡会》

2014年10月19日に発足
 地域や職業、専門分野を超えて幅広い層の人々が連携している。呼びかけ人10人は歴史学者・考古学者・憲法学者・社会学者・写真家・数理行動科学者・美術関係者・批評家と幅広い。一般賛同者は約120人。辺野古への新基地建設強行や沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)の軍強制を歴史教科書から削除した問題を、沖縄の文化的危機と捉える。そして、専門分野や地域を越えて連携し、琉球・沖縄の自然や文化を次世代に継承することを目的としている。

 呼びかけ人のひとり、安里進氏(考古学)は会の設立シンポジウムで次のように強調した。
「辺野古新基地建設に反対する県民の民意の根幹には、琉球・沖縄人としてのアイデンティティーがある。それが沖縄パワーの源泉だ。先祖から受け継いだアイデンティティーに基づいた民意は、世界の人々の共感や支持を得て沖縄が自己決定権を獲得していく原動力になる」
 辺野古基地建設の強行は、民意の否定という民主主義の破壊にとどまらず、沖縄固有の文化やアイデンティティーの否定であり、沖縄の固有性の土台である自然も破壊されると、安里氏は会の認識を説明する。

 活動として、「琉球・沖縄文化プロジェクト〈保全・回復・創造・継承〉」と銘打ち、領域や世代を横断して研究発表、展示、上演上映、講演、シンポジウムなどを展開している。

 連絡会は今後、沖縄が抱える文化の問題や沖縄のアイデンティティーについて、多様な立場から議論する場を提供していくという。

《琉球・沖縄の自己決定権を樹立する会》

2014年8月23日に設立
 同日、西原町に事務所を開設している。沖縄の問題は「日本における民族問題であり、極めて普遍的な人類共通の人権問題だ」と主張している。 設立・講演会には69人が集まり会則を確認し、今後、シンポジウムや本の出版などの活動を展開する。幹事は21人、会員は60人を超える。

 会則は沖縄の青写真を次のように描いている。
 非武の思想と伝統に基づいた「基地のない自立沖縄」「共生社会沖縄」「環境に優しい循環型経済社会」。アジア近隣諸国民と交流を深め「東シナ海を平和な海に再生する」。

 代表幹事のひとり、大村博氏は、
「沖縄の人々が琉球民族としての自覚と誇りを取り戻すことが何より大事だ。自覚や誇りは、ウチナー・ナショナリズムに陥らず、人間の尊厳や人権など普遍的価値や共生の理念を根本にした人間解放の哲学でなければならない」
と語る。

 大村氏は「琉球自治州」を構想、自己決定権、外交権を持つ沖縄像を描いている。
スポンサーサイト
 コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
 トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://adat.blog3.fc2.com/tb.php/2088-d4f68619
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック