2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
《『羽仁五郎の大予言』を読む》(101)

終末論の時代(37)

「独占資本主義の終末」補充編(21)

羽仁提言「三つの原則」の検討(19)


原則3:「発展途上国との共生」(2)

 発展途上国と言われている国々はかつて欧米諸国の植民地とされ支配収奪されてきた国々である。その発展途上国の経済発展や福祉の向上のために先進国の政府・政府機関が援助を行なっている。その事業はODA(Official Development Assistance 政府開発援助)と呼ばれている。もちろん、日本のODAも大きな貢献をしてきている。しかし、のちに取り上げるが、ODAの援助には深刻な問題点があるようだ。

 ところで、羽仁提言は「発展途上国への開発援助」ではなく「発展途上国との共生」と言っている。「共生」は「提言2」の検討で取り上げた資本主義後の社会構想の基本理念と通ずる理念だ。私は発展途上国についてもODAについてもニュースで見聞きする程度のことしか知らないので、今のところ確言はできないが、ODAの問題点は「共生」という理念の欠如の結果でないかと予想している。また、羽仁さんは発展途上国の中でも特にアフリカの国々に言及しているが、私はアフリカについてはとても疎い。そこで、こんども少し長くなるかもしれないが、アフリカに絞って問題点をさぐってみようと思う。全てを用いるかどうかは分らないが、とりあえず図書館から次の本を借りてきた。

<参考書①>
 平野克巳著『アフリカ問題 開発と援助の世界史』(日本評論社 2009年11月刊)
<参考書②>
 石田洋子著『アフリカに見捨てられる日本』(創成社 2008年6月刊)
<参考書③>
 ダンビザ・モヨ著・小浜裕久監訳『援助じゃアフリカは発展しない』(東洋経済新報社 2010年8月刊)

 まず初めに白状しよう。私はアフリカ大陸のどこにあるのかをハッキリと答えられる国は北方のモロッコ・アルジェリア・チュニジア・リビア・エジプト、南端の南アフリカ共和国ぐらいである。ではアフリカにはいくつの国があるのか。なんと、57カ国もある!! 下に<参考書③>に掲載されている図を転載した。
アフリカの国々
 ちなみに、下手な字で書き込みをした国名が三つあるが、南スーダンは<参考書③>の発刊より後の2011年に独立した国である。またカナリア諸島・レニユオンは、ネットではアフリカの国々に加えているが、それぞれスペイン・フランスの海外自治州・海外自治県なので、<参考書③>では国としては除外したのではないかと推測している。

 では次にアフリカの人々が置かれている生活状況を見てみよう。次の表も<参考書③>から転載した。
表1
表2
[注:表中に「na」という略記号がある「not applicable 該当なし)あるいは「not available 利用できない」の意味で使われているようだ。ここでは「データが存在しない」という意味だろう。]

 この表を見ればアフリカの人たちが置かれている生活環境問題の深刻さが一目瞭然であるが、具体的にどのような状況なのか、参考書を読んでみることにしたいが、その前に、この表には、上で取り上げた南スーダン・カナリア諸島・レニユオンのほかに、アルジェリア・エジプト・チュニジア・西サハラ・モロッコ・リビアが入っていない。このことに触れておこう。

 西サハラは国名は正確には「サハラ・アラブ民主共和国」である。この国は主要領地をモロッコに占拠されて、アルジェに亡命政府を置いている。アフリカや中南米の約50ヵ国が正式な外交関係を結んでいるが、欧米諸国・日本などは独立国家として認めていないという。詳しくは「世界約50ヵ国が正式な外交関係を結ぶ、砂漠の中の亡命政府」をお薦めします。

 次に、アルジェリア・エジプト・チュニジア・リビアという地中海に面した国々は石油などの天然資源などにより、援助を必要としない国のようだが、2010年~2011年に起きた「アラブの春」と呼ばれている政治変革に連なる国々である。2010年12月18日に始まったチュニジアのジャスミン革命・2010年~2011年のアルジェリア騒乱・2011年1月より始まったエジプト革命、そして2011年3月に起こったリビア内戦。
 ここで特にリビア内戦について触れておきたい。当初、リビア内戦は暴虐なカダフィ独裁政権を倒した民衆による革命と報じられていたが、実態は欧米軍による一方的な軍事攻撃であった。この事については「リビア戦争 現地記者の証言 帝国のプロパガンダ」をお薦めします(「アラフォーママの日記」さんの記事で、2011年10月にyoutubeにアップされたLizzie Phelan というイギリス人記者の叙述を翻訳したもののようです)
 また、カダフィ政権は政体としては確かに独裁政権であったが、カダフィが作り上げた国は、かつてあったどの国よりも理想的な国だった。この事についてはLizzie Phelan さんも触れているが、より詳しい「のびやかな暮らし」さんの記事「カダフィーの真実~理想社会を創った英雄」をお薦めします。

 さて、先に「具体的にどのような状況なのか、参考書を読んでみることにしたい」と述べたが、長くなりそうなので次回に繰り越します。
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