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550 新新宗教批判(16)
ヨーガの修行者としての麻原彰晃
2006年7月14日(金)


 麻原彰晃が極悪非道な犯罪を犯したからといって、そのヨーガの修行者としての力量を侮る ことはできない。ただやみくもに否定するのではなく、何が多くの若者を惹きつけている のかを知ることが肝要だ。ヨーガの修行によってどのような幻覚が得られるのか。吉本さん の『「生死を超える」は面白い』を読んでいく。

 仏教で言う〈信仰〉とは何か。人生はすべて〈苦〉でありこの〈苦〉から解脱したいと いう強い思いが〈信仰〉であり、信仰が生れると〈修行〉して人生の〈苦〉から解脱しようと かんがえるようになり、修行に入る。これは仏教各派に共通の根本理念である。しかしその 修行方法は仏教の各派ですこしずつ違ってくる。オウム真理教はヨーガの修行法を取り入れ た。麻原彰晃の「生死を超える」を『わたしはこれほど如実で微細なヨーガの解脱体験を 書いた本を読んだことがなかったので、興味がつきず想像をめぐらすところがおおかった。』 と吉本さんは評価している。

 ところで麻原彰晃のヨーガ修行の説明には「チャクラ」という言葉が出てくる。実は私は この言葉には以前に出会ったことがある。私は若い頃密教に興味を持ち桐山靖雄という宗教 家の著書「密教―超能力の秘密」を読んだ。密教の修行がどうして超能力を生むのかを現代 生物学や解剖学の成果を駆使して、一応(ヽヽ)科学的に解説してい る。面白く読んだし、あり得る事だと信じていた。(私の生物学や解剖学の知識は 大変貧弱なので丸め込まれていたのかもしれない。)
 この桐山靖雄は後に阿含宗という新新宗教を立ち上げた。「星祭り」と称して護摩を焚き 祈祷をするようになった。しかも護摩壇(ごまだん)は火を使わず桐山の念力で点火すると いう。なんとバカバカしい。この段階で私の興味は失せた。最近では密教占星術による占い やカウンセリングもやっているという。さらにバカバカしい。
 しかしヨーガの修行によって心身に何らかの変容が起こることは確かだ。この考えは今で も変わらない。だから麻原彰晃がヨーガの修行で何を得たのか、興味がある。

 ところで、麻原彰晃は一時阿含宗に入信していたそうだ。桐山靖雄の目指す方向と相容れな くなって脱退したという。たぶん、あくまでも密教の修行を目指す麻原彰晃には護摩焚く祈祷 など邪道と思えたのではないか。
 ともあれ、桐山靖雄のチャクラに対する解説も適時利用することにする。

 まずチャクラとたなにか。古代ヨーガではヒトのからだのなかには七つの「力の湧き出る 泉」があるとする。その場所をチャクラという。ヨーガの修行はその「泉」を自由に制御するこ とを目指している。

 さて、麻原彰晃が体験した修行は次のようである。

第一 「熱のヨーガ」
 スヴァディスターナ・チァクラ(下腹部にある霊的なエネルギーのセンター)に 精神を集中することで、下腹部に強い熱が発生し、その熱が背骨を伝わって上がってゆく。 すると背中全体が熱くなって、ひどい寒冷でも平気になり、また精力は絶倫になる。

 桐山靖雄の解説では第1番目のチャクラはムラダーク・チャクラと呼んでいる。その制御 する内分泌線あるいは内臓は「性腺・腎臓」としている。スヴァディスターナ・チァクラは 第二のチャクラで「副腎・膵臓」がその制御の対象であるとなっている。どちらが忠実に古 代ヨーガを受け継いでいるのか、なんて細かいことは今はこだわらないでおこう。
この修行による効用を桐山靖雄は次のように解説している。

『体力が異常に増進して、普通人の三~五倍の勢力(エネルギー)を持つようになる。三日、四日の徹夜く らい平気になる。-切の病気を受けつけず、健康体そのものとなる。病弱だった者は、その 悪いところがみな癒ってしまぅのだ。このチャクラにSamyamaを集中したとき瀕死の病人で も床を蹴って立ち上るだろう。男女ともに実際の年令より10才以上若くなる。そのかわり、 強烈な性欲と生殖力を持つようになるので、そのエネルギーを、オージャスという知能のエ ネルギーに変える方法をあわせ教える。』

 ここまで言われると眉唾ものだなと思ってしまうが、麻原彰晃の記述と共通はしている。

第二
 マニプーラ・チァクラ(へそのあたりにある霊的なエネルギーのセンター)に精神を集中 する。

 このチャクラは桐山説では第3にあたる。対象は「太陽神経叢・副腎・膵臓・脾臓・胃・ 肝臓」となっている。いわゆる「おなか」と呼ばれている部分の内臓だ。
 恥ずかしながら太陽神経叢というのを知らなかった。調べました。「みぞおち辺り、胃の 裏側で腹部大動脈に沿って存在する自律神経の束。ちょうど太陽のように四方八方に広がっ ている様子からこのように呼ばれている。」

 この修行の効用は
『体内の組織を知ることができる。体内の組織を知ることができるというのは、ただ知ると いうことだけではなく、からだの組織を自由にコントロールすることができるということで ある。それも、自分のからだだけではなく、他人のからだも自由にコントロールする力を持 つから、人の病気なども即座に癒やしてしまうのである。』

『このチャクラは、五気のうちの「サマーナの気」に属するものであるから、「サマーナ気を 克服するならば、身体から火焔を発することができる。』

『クンダリニー密教(ヨーガ)の奥儀書には、「定(じょう)に入って目を閉じている とき、このチャクラから、黄色味を帯びた白熱の火焔が水蒸気のように立ちのぼるのが見え、 また、道を行くとき、同じ色をした火焔に腰から腹部のあたりがつつまれているのが見える。 うすい煙か霧のように見えることもある」と記されている。』

 麻原彰晃はこの段階で「死と転生のプロセス」を何回も体験したという。これを吉本さんは 『一般に臨死体験と呼んでいるものを、微細に徹底的なところまで自分の体験として述べてい る。』ととらえて、大変な関心を示している。

 わたしは以前に、瀕死の体験をして回復した人たちの手記を集めてみたことがあった。 またほかの著者(たとえばE・キューブラー・ロスのような)が集めた臨死から生還した 体験の記録を読んだこともある。いまでもその種の臨死体験の記録は集められたり、論じ られたり(たとえば立花隆のような)している。これらには共通の体験的イメージが語ら れているが、どれも布きれ一枚を隔てたようなぼんやりしたあいまいさがつきまとう。こ の本で麻原彰晃が、ヨーガの第二段階マニプーラ・チァクラ (へその霊的なセンター) に 精神を集中したとき体験した「死と転生のプロセス」 の記述を読んで、さすがに宗教者の 修練らしく、いままで読みえた臨死体験の記述のなかでは、かつてない鮮明な細部の体験 イメージが描かれていて、感服した。もちろん麻原彰晃のばあいはヨーガの修練によって 臨死のイメージの状態を生み出しているわけだ。
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この記事へのコメント
解剖医学で
太陽神経○というものについて授業で学んだ事が有る。私の伯母が阿含宗信者だった為だ。地下鉄サリン事件以後伯母は阿含宗を脱会し伝導瞑想なるものを行ってる。中身は阿含宗と大差無い様だ。最初阿含宗の本部は永田町に在った。何回か伯母に連れて行かされた記憶が有る。私の弟は自殺したが自殺前に阿含宗に入信していた。自殺後、本部に本人が死んだ為に脱会手続きに三田の本部に出かけたが、職員の対応の悪さに嫌悪感を覚えたものである。
2009/01/31(土) 13:07 | URL | 元看護師 #cZbWyr9s[ 編集]
阿含宗桐山教祖の逮捕歴

昭和二十七年八月十六日詐欺容疑、契約違反の容疑で逮捕
警視庁西新井署

十二月手形詐欺容疑で逮捕
千葉県松戸署

二十八年八月酒税法違反私文書偽造容疑逮捕
警視庁防犯課

二十九年三月酒税法違反私文書偽造に対する第一審判決
五月入所
十月東京高裁酒税法と私文書偽造により有罪

2009/09/24(木) 07:23 | URL | #-[ 編集]
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