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535 新新宗教批判(2)
新興宗教と新新宗教
2006年6月26日(月)


 これまでの私の貧しい読書範囲で知った限りでは、宗教を止揚するための 徹底的な批判をしている著作者が3人いる。田川健三さんのキリスト教研究、 吉本さんと古田さんの親鸞研究がそれである。
 また、新新宗教を真正面から本格的に論じている人は吉本さん意外に知ら ない。手元にある著書から教団の教義内容の分析・解明をしている論考を 拾い出してみた。年月日は初稿発表時である。

1970年1月30日「新興宗教について」(国文社「詩的乾坤」所収)
1991年2月~1996年4月(ロッキング・オン「消費のなかの芸」所収)
    「大川隆法『太陽の法』論」
    「『原理講論』の世界」
    「『生死を超える』は面白い」
    「麻原彰晃『亡国日本の悲しみ』『日い出づる国、災い近し』」
1993年6月17日「講演録『新新宗教は明日を生き延びられるか』」
     (春秋社「親鸞復興」所収)
 オーム真理教によるサリン事件以来、オウム真理教のことばかりでなく宗教 一般についても、対談や講演で多くの発言をしている。それらも適時参考に する。

 まず「新興宗教について」を読もう。ちなみにこの論文は「オーム真理教」や「幸福 の科学」が創設される十数年前に書かれている。

 この論文では吉本さんは「新興(土俗)宗教」と「土俗」という言葉を付け 加えている。ここでいう新興(土俗)宗教の特徴を二つ挙げている。
 一つは教祖が<女性>であり、教団の管理面での実質的な長はその<女性>の夫 か兄弟か父親か親族である。
 二つ目は、宗教の普遍性は地域的にしか成立しなく、その観念的な水準も時代の 最高の水準からではなく、文化的により低い水準から教義が発生している。

 「天理教」がこのような条件を満たす典型的な新興宗教といえる。前回の <表1>で女性が教祖となっているものは、教団名だけからの推測になるが、 そのほとんどは神仏混合の土俗信仰を基盤にしているようだ。

 上記の第一の条件を持たない新興宗教は本質的には「古い宗教の再興」とい える。こういう意味で鎌倉時代の新興の諸教団は「新宗教」である。「生長 の家」や「創価学会」や「立正佼成会」なども「古い宗教の再興」と考えられ るので「新新宗教」と呼ぶのがふさわしい。

(あらあためて上記の諸論文を確認したら、吉本さんは常に「新興宗教」「新宗教」 「新新宗教」を厳密に使い分けしてはいない。しかしここでは使い分けていくこと にする。)

 新興宗教は、あまり知的ではない<女性>が更年期になって神憑りの症候に なってつくりだした教義を根本原典としている。『教祖である<女性>が神憑りになったはてに、精神病理学上の症例となり、ついに人格的な崩壊に達して荒廃し てしまった』事例もあるという。
 「神憑りの症候」という要件から考えれば、新興宗教の教祖は理論的には男性 がこの<女性>の代同物となりえる。

 ところが、しばしば更年期に達しないうら<若い>女性が神憑りになり、その 神憑りの<神>が神仏混合の土俗信仰の対象であるといった事例ある。このば あいの<女性>はおおく宗教者とならずに、予知者・占い師・人生相談役に なっている。

 この種の<女性>は宗教者とおなじように信仰対象をもっているし、常人よ り過敏な<超心理学的>な能力をもっているのは確からしくおもわれるが、信 仰宗教の教祖である<女性>のように<超心理学>的な症候を、人間はいかに 生くべきかという倫理と結びつけることを知らず、<超心理学>的な能力を、 そのまま商品として売りに出す結果になっている。そして当人はいっこう自覚 していないのだが、この種の<超心理学>的な能力が、他者の心的な状態に、 容易に共鳴しうるいわば原始的心性ににた心性を、常人よりもおおく保存して いるにすぎないことは申すまでもない。つまり、他者のつきあたっている心的 な世界の内容を、あたかも、じぶんが察知しえているかのように振舞いうる能 力をさしているといっていい。

 私は見たことがないが、テレビで細木数子という女性占い師がもてはやされ ているようだ。この人などはこの事例の一つだろうか。
 吉本さんは、田中佐和という<超心理学>的な能力を商品として売っている 若い<女性>を取り上げている。
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