2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題

それでも政権交代は意義があった


 鳩山内閣は何事にも歯切れが悪く、公約実行はもたもたしている。断念した公約もある。初めから大きな期待をしていなかった私でも何とも歯がゆく、情けない気持ちになってくる。もともと大きな期待を持てなかった理由の一つは次の通りである。

 鳩山内閣がもたもたしているように見える原因の一つは民主党が「寄せ集め所帯」であり、前回の「今日の話題」で指摘したように、自民党のカスを引きずっている政治家が結構たくさん紛れ込んでいることである。特にいまだにアメリカ製新自由主義を後生大事に信奉している連中が足をひっぱている。その多くは野田グループ(花斉会)や前原グループ(凌雲会)に属している。もっとも、「新憲法制定議員同盟」の顧問であったり、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」に参加したりという点で、鳩山首相自身がカスを引きずっていることになる。『週間金曜日775号』(11月13日発行)から転載する。

野田グループ(花斉会) 約20~45人
野田佳彦彦(財務副大臣)が率いる若手議員グループ。松下政経塾出身者が中心で、所属議員のメディア出演も多い。田村謙治、長島昭久、三谷光男ら保守系議員が目立ち、党代表選などで前原グループと協調路線をとることも多い。グループ内の入閣者はいない。武正公一、近藤洋介ほか

前原グループ(凌雲会) 約20~45人
旧日本新党、さきがけ系の流れをくむ若手議員を中心に構成。小沢氏と距離を置く議員もいる。「前原・野田グループ」と一括りに呼ばれることも。外交防衛政策ではタカ派・改憲派が多いが、個別政策によってはリベラルな立場をとる議員もいる。前原誠司(国交相)、仙谷由人(行政刷新担当相)、枝野幸男ほか

 次は「右翼」議連のメンバーになっているものたち。

日本会議国会議員懇談会
「日本を守る会」「日本を守る国民会議」が統合して1997年に括成された、伝統的保守団体「日本会議」に呼応する超党派の会。元号法制化、憲法改正、首相の靖国参拝推進、国旗掲揚・国歌斉唱の推進、男女共同参画条例への反対などを目指す。

渡部恒三、吉田泉、松原仁、長島昭久、笠浩史、鷲尾英一郎、糸川正晃、田村雄治、牧義夫、中井洽、前原誠司、三谷光男、松野頼久

新憲法制定議員同盟
会長は中曽根康弘。1955年に結成された「自主憲法期成議員同盟」を原点とする超党派の改憲派同盟。会長代理は中山太郎、顧問は安倍晋三、谷垣禎一ら。福田康夫は首相就任を桟に退会。

・顧問…鳩山由紀夫
・副会長…前原誠司
・常任幹事…松原仁

みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
日本遺族会が中核となって1981年に結成された。春季例大祭(4月21日~23日)、終戦記念日、秋季例大祭(10月17日~20日)に靖国神社に集団で参拝する超党派議連。

鳩山由紀夫、田名部匡代、鹿野道彦、笠浩史、松原仁、田村謙治、奥田建、糸川正晃、羽田孜、吉田治、滝実、原口一博、鈴木克昌、田島一成、伴野豊、中根康浩、樽床伸二、大畠章宏、若泉征三
※靖国議連の議員はリスト化されていないため、過去10年間に靖国神杜の春季例大祭、終戦記念日、秋季例大祭に参拝、および代理参拝した「靖国議連」メンバーを抽出している。(協力:「子どもと教科書全国ネット21」)

「慰安婦」の強制性を否定する『ワシントン・ポスト』紙(2007年6月14日付全面広告に名前を載せた議員
米国下院で、従軍「慰安婦」問題について日本政府に謝罪を求める決議案が提出されたことに対し、日本軍の強制性を否定する日本側の意見広告が『ワシントン・ポスト』紙に出された。日本の国会議員約40人も名前を連ねていた。

松木謙公、吉田泉、石関貴史、松原仁、笠浩史、泉健太、鷲尾英一郎、北神圭朗、神風英男、田村謙治、牧義夫

 しかし政権交代によって、自公政権では決してあり得なかったことがいくつか現れ始めている。政権交代が起こった意義は大いにある。東京新聞から二つの記事を記録しておいた。一つは「23年越しの春近し」と題した鎌田慧(かまたさとし)さんの「本音のコラム」(3月2日付東京新聞朝刊)。

 バルセロナ(スペイン)の自動車工場を見学したとき、労働者が作業着の胸にゲバラのバッジをつけていた。驚いた私に「よく見ろ」とばかりにそっくりかえった。

 そのころ、JRでは職場で国労のバッジをつけていると、「職務専念義務違反」というわけの分からない理由で、昇給カットなどの処分がだされていた。そんな人権無視がまかり通っていた。旧運輸省が不当労働行為を黙認していたからだ。

 中曽根首相(当時)は「ひとりの労働者も路頭に迷わせない」といって「国鉄分割・民営化」を断行した。しかし、それに反対した労働者1047人が解雇された。自殺者も多かった。それから23年たって、ようやく政治的解決の機運がでてきた。政権交代のおかげである。

 この原稿を書きながら冷静になれないのは23年間、信念を捨てず、アルバイトで暮らしてきた、組合員とその家族の苦労と表情を思い出すからだ。平均年齢56歳、亡くなったひとは60人。知り合いもいる。

 JR各社は冷酷だったし、政府は無責任だった。鳩山首相も「人道的な立場から解決を急がなければならない」というようになった。与党と公明党による和解案では230人の雇用や解決金などがまとめられている。23年間も見捨てていたのだ。値切らずに解決してほしい。

 日本は経済面では先進国の仲間入りを果たしたが、人権面では度し難い後進国である。「日の丸君が代の強制」とそれに荷担しているオソマツ判決裁判官がそのことを象徴している。

 上記記事の「バッジ」で思い出した。卒業式でピースリボンを付けた教員が文書訓告を受けている。金井康雄という権力の番犬がその処分にお墨付きを与えている。オソマツ裁判長曰く「実害がなくても精神的な活動を理由に処分を行うことはできる」「公務員は表現の自由についても勤務時間中は制約される度合いが高い」

 もう一つは新聞記事ではなく、広告である。それはなんと厚生労働省発の政府公報(2月27日付東京新聞朝刊)である。

 大企業・資本家・資産家とべったりと癒着した自民党政権では絶対にあり得ない政府公報であると思った。その広報からは社会を下支えしている労働者への優しいまなざしはが感じ取れた。それは参与として政府に参加した湯浅さんの功績(ハローワークで生活保護相談も受けられる「ワンストップサービス」の導入)だ。だいたい湯浅さんのような方を政府の参与に招くこと自体が自民党政権では全くあり得ないことだ。

「政府から『緊急雇用対策の』お知らせです。」

①事業主のみなさんへ!
○「雇用調整助成金」をご利用ください。
 労働者の雇用を維持するために休業や教育訓練等を行う場合、休業手当や賃金の一部を助成(昨年12月から要件緩和)。
○体験雇用の受入れを応援します。
 就職が決まっていない新卒者を1か月間体験雇用した場合、1人につき8万円を助成。
○介護人材の確保・定着を支援します。
 介護関係業務の未経験者を雇い入れ、一定期間定着させた事業主に助成。

②仕事・住まい・生活にお困りのみなさんへ!
○無料で職業訓練、生活費も。
 雇用保険を受けていない方でも、受講可能。訓練中に生活費(月10~12万円)を給付。
○家賃を補助するため、住宅手当を支給します。就職活動している場合、さらに支給期間を延長(最長6か月→最長9か月)。〔自治体窓口へ〕
○ハローワークで生活相談も受けられます。
 住まい・生活支援を必要とする求職者のご相談にお答えする「住居・生活支援アドバイザー」を配置。

③就職が決まっていない新卒者のみなさんへ!
○ジョブサポーターが就職を支援します。
 ハローワークに、高卒・大卒就職ジョブサポーターを倍増配備し、新卒者の就職を支援。
○仕事の体験を応援します
。  1か月間の体験雇用を通じて、その後の正社員への移行を目指す「新卒者体験雇用事業」を創設。
○無料で職業訓練が受けられます。
 訓練中に生活費(月10万円)を給付(3月下旬開始)。

 この政府公報に感心していたら、昨日の日刊ゲンダイがこの公報の内容に関係する記事を書いていた。

政権交代で変身したハローワーク
完全失業率ダウンし有効求人倍率はアップ

●自ら求人開拓の攻めの姿勢
 1月の完全失業率や有効求人倍率が改善した。失業率は4.9%と10カ月ぶりに4%台を回復し、有効求人倍率は0.46倍と4カ月ぶりに高くなった。これ、長年チンタラやってきた「ハローワーク」がガラリと変わった成果なのだという。

「いまのハローワークは、“待ち”の姿勢から“攻め”の姿勢に変わってきています」

 こう指摘するのは、人材派遣関係者だ。たとえば、窓口に来た求職者に担当者が名刺を渡す。これだけで求職者がハローワークを訪ねる回数が増えた。電話で相談することもできるようになり、求職者の就労意欲が高まったという。

 求人開拓にも動いている。
「民主党政権になって、正規の職員のほかに、ジョブサポーターと呼ぶ人たちを2倍に増やしました。多くが定年退職者ですが、現役の時に豊富な営業経験を持っている。彼らは、毎日せっせと企業に出向き、社長や人事担当者と会ってその場で求人票を書いてもらい、その日のうちにハローワークの求人情報にアップする。不況下にもかかわらず求人件数が増えたのは、こうした事情があると考えられます。しかも情報が早いから求職者の評判がいい」(前出の人材派遣関係者)

 “実弾”も使った。民主党は、高校や大学を卒業したのに就職できなかった人を採用した企業に1人当たり8万円、未経験の人を訓練する企業に1人4万円を支給するなど求人を増やす努力を続けた。その結果、有効求人が昨年12月より2.3%増えたり、新規求人倍率が12月を上回ったりしたのだ。

 資金面の裏づけも見逃せない。地方自治体が積んでいた緊急雇用対策基金を前倒しで活用したことだ。「そのために厚労省の政務三役が県知事に直接交渉することもあった」(民主党幹部)という。厚生労働省は先週、全国紙に「緊急雇用対策」を告知する広告を出した。前代未聞だという。

 自民党はハローワークも基金も活用できなかった。政権が民主党に代わったら可能になった。まさに政治主導のたまものだろう。

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