2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
企業経営の社会主義化(6)
小売企業コスコトの場合(4)


 コスコトは商品の値を上げたり、従業員の待遇を下げてまで利益を上げようとはしない。そのことで当然コスコトの株主は高配当を望めない。そうすると株の買い手がなくなり、株価が下がり、経営は破綻するのではないかと考えられるが、事はその逆だという。実際コストコの株価収益率はウォルマートを上回っているという。なぜこのような事が起こるのか。

 従業員を正しく待遇することを重視するシネガルの方針は、ふつうでは考えにくいことかもしれないが、大勢の投資家を惹きつけてきた。コストコを倫理性の高い会社と見なし、自分もそこに加わりたいと思う人が多いからだ。小売業界アナリストのビル・ドレーアーは、コストコを「カルト株」と表現した。

 リーマンショックがきっかけで、アメリカ企業のCEO(最高経営責任者)と呼ばれる役職者がべらぼうな報酬を得ていることが私たちの耳目にも入ってきた。例えば、ゴールドマンのブランクフェインの年収が約3700万ドル(約33億)で、さらに63億円のボーナスをもらっていたという。ただただあきれるばかりの高額報酬だ。どこからこのような高額報酬が出てくるのか。労働者から大搾取したものだ。

 ではコストコのCEO(シネガル)はどのくらいの報酬を得ているのだろうか。

 目覚ましい業績を上げているにもかかわらず、シネガル本人の給与は年たったの35万ドル(3150万円)で、それに取締役会が与える8万ドル(720万円)のボーナスとコストコ株の賞与が付くだけだという。ちなみに、コスコトの収益は全アメリカ企業の311位にランクされる。そのCEOであるシネガルの報酬は、多くのCEOの10分の1ほどだという。もっとも、CEOとしての報酬ではないが、シネガルはコストコ株を保有しているので、その資産は1億5000万ドル(135億円)を超えるそうだ。

   CEOとしての報酬について、セネガルは次のように述べている。
「報酬は十分にもらっているよ。コストを厳しく意識して会社を経営するつもりなら、べらぼうな高給なんてありえない。売り場に立って働いている一般社員の100倍も、200倍も、300倍も給料をもらう人間がいるというのは、間違ってますよ」

 毎年「もっも働き甲斐のある会社ベスト100」を発表している『フォーチュン』誌の結論も「従業員にやさしくない経営は賢い経営ではない」であり、「これら大成功している会社は、働くことが正当に報われるすはらしい職場でもある」と述べている。

 セネガルの言葉や『フォーチュン』誌の結論を、労働者を物扱いしている日本の大企業経営者に聞かせたいものだ。
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