2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
企業経営の社会主義化(5)
<番外編>日本における「大搾取!」の実態


 JANJANの本日の記事に海道音更町・十勝川温泉で開かれている「コミュニティ・ユニオン全国交流集会」の報告記事があった。

『「総資本対総労働の状況だ」コミュニティ・ユニオン全国交流集会「総資本対総労働の状況だ」コミュニティ・ユニオン全国交流集会』

 はるばると駆けつけた社民党の福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)の挨拶、「全国ユニオン」会長・鴨桃代さんの特別報告、弁護士・中野麻美さんの記念講演、などが詳しく報じられている。

 鴨桃代さんの特別報告は日本における「大搾取」の実態を明らかにしている。当BLOGの目下のテーマ・関心事と関連したことなので、ここに転載させていただこうと思う。

 全国ユニオンが何が何でも派遣法の抜本改正が必要だと思ったのは、日雇い派遣の問題がきっかけだった。怪我をしても救急車も呼んでもらえず、実質的には時給500円程度。行政も『派遣法制定のとき想定されなかった働き方』だと言っている。

 中間搾取は50パーセントにも60パーセントにも及び、ネットカフェ難民・マック難民と言われる人から毎日数百円の『データ装備費』を取っていた。これだけで、会社全体で毎日200万円もの利益となっている。

 そして、大量に、乱暴に、いきなりの派遣切り。多くの労働者が仕事と住まいを奪われた。この労働者たち、私たちが何とかしなければ……。そんな思いでやむにやまれず開いたのが、『年末派遣村』である。505人が登録し、280人が生活保護を申請した。

 『派遣』はそれ自体、大変リスクのある働き方なのに、なかなか雇用保険にも入れてもらえないなど、セーフティネットすら整備されていない。命まで脅かされている状況だ。

 『救済』だけでは多くの人が網の中からこぼれ落ちてゆく。私たち労働組合は、職場の中で『切らせない』闘いが求められている。そして、やっぱり派遣法を抜本的に改正しなければならない。登録型派遣はなくさなければならない。

 労働者派遣では、派遣会社と派遣先が『商取引の関係』にあり、実際に派遣労働者を切った派遣先に対する責任が一切問われない。このままでは人がモノ扱いされてしまう。

 1.登録型派遣禁止
 2.均等待遇原則
 3.直接雇用みなし規定

 私たちはこれを原則として掲げ、当時野党であった民主党に、一緒に野党案を作ろう、がんばろうと呼びかけてきた。法案自体は衆議院解散で廃案になったが、民主党が政権を担ったとき、その足場にできる、重大な意味のある法案を提出させることができた。

 いま、福島さんから『総資本対総労働』という言葉があったが、人材派遣協会や労務協会の総反撃が始まっている。彼らは私たちのマネをしたのか、派遣労働者を記者会見の場に呼んで、彼らの口から『仕事がなくなる』と言わせている。

 派遣は雇用を生み出していない。仕事を生み出しているのは実際に生産活動をしている就労先だ。労働者派遣がなくなっても仕事がなくなるわけではない。私たちは、雇用を守り、安定させるためにこそ、労働者派遣法の抜本改正を求めている。すでにこれだけ労働者の雇用を奪っておいて、『仕事がなくなる』とは本末転倒もいいところだ。

 派遣労働者が希望を持って働けるようにするために、私たちはここまで闘いを組み上げてきた。10月29日、日比谷公園に10万人を集めたい。労働者派遣法を何としてでも抜本改正しなければならない。そのために、10月29日、ぜひとも東京にお集まりください。

 折しも、昨日の東京新聞に「日本の貧困率15.7% 07年 98年以降で最悪」という記事があり、今日の東京新聞朝刊ではそれをより詳しく報じていた。(相対的貧困率とは、全人口の可処分所得の中央値 ― 07年は一人当たり年間228万円 ― の半分未満しか所得がない人の割合。)

国民7人に1人『貧困』
 仕送りできず 働いても低時給


 国民の七人に一人が貧困状態。厚生労働省が二十日初公表した2007年の「相対的貧困率」で、こんな日本の姿が浮かび上がった。貧困率15.7%は経済協力開発機構(OECD)の最新統計に当てはめると、上から四位の高水準。OECD調査で貧困層の八割を働く人が占めるのが特徴だ。(橋本誠)

 「こんなに高かったのか。でも、今はもっとひどいのでは」。昨年暮れ、栃木県の自動車工場で派遣切りに遭った男性(47)がつぶやいた。二年前は青森県でトラック運転手をしていた。「年収約二百四十万円。妻子と三人で暮らすのは楽ではなかった」と振り返る。

 配送先の倒産で給料の大幅ダウンを迫られ退職。自動車工場の派遣契約も四カ月で打ち切られた。今は労働組合が借りた東京都新宿区のアパートに身を寄せ、生活保護を受けながら仕事を探す。

 「仕送りができず、妻の実家にいる中学生の息子の修学旅行費が心配。資格なしでできる仕事は月給18万円ほどだが、それすら見つからない。働きたいのに…」と焦る。  OECDが集計した二2000年代半ばの最新統計で、日本の貧困率は14.9%。メキシコや米国などに次いで四番目。中でも貧困層全体に占める働く人の割合は82.8%で、加盟国中六番目。OECD平均の62.8%、米国の72%を上回った。

 首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は「細切れの雇用が広がって賃金水準が下がり、失業したときの雇用保険の受給率も極めて低い。まともに働いてもまともに食えなくなっている」と指摘する。

 一方、今回調査で18歳未満の子どもの貧困率は14.2%。00年代半ばのOECD調査で、働くひとり親家庭の貧困率は58%とワーストだ。「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事は「時給などの労働条件が悪く、働くことが貧困削減につながらない。英国は20年までに子どもの貧困率をゼロにする計画を立てており、日本も貧困をなくす義務がある」と話した。

 湯浅誠・反貧困ネットワーク事務局長の話

 1990年代以降、雇用の崩壊とともにホームレスや母子世帯など社会的に弱い立場にある人々が真っ先に貧困化した。「構造改革路線」の影の部分である貧困問題が社会問題にならず、対策も取られず、傷口は広がり続けた。政権交代を起こしたのは、年収200万、300円以下で余裕のない暮らしを営む人たちの「もう我慢できない」という声なき声だ。初めての貧困率測定で、政府は貧困問題のスタートラインについた。

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