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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
501 ロシア革命の真相:番外編(3)
現在は全体主義の時代だ
2006年5月14日(日)



 1936年のスペインに現出した革命は、東―ヨーロッパ― と 南―就中モロッコ―の二つの方向に拡大する可能性を内包していた。だからこそ、モロッコに執着する人民戦線のフランスも、保守党のイギリスも、ファシズムのイタリアも、ナチズムのドイツも、スターリン主義のロシアも、ヨーロッパ諸国はみなそろってスペイン革命の圧殺にかかったのだった。20世紀は1936年で終わった。私はそう確信している。あの年、過去は一掃され、捨て去られた。



 かくしてスペインはフランコの独裁国家となった。全世界を全体主義国家が席巻する。スターリンのソ連、ヒットラーのドイツ、ムッソリーニのイタリア、天皇制による圧制国家日本。
 現在、そのどれもが敗北して姿を消したかのようだが、その亡霊が再び勢いを盛り返し始めている。私は日本以外の状況に全く疎いが、全体主義への傾斜を急速に転がり始めているのは、たぶん、日本だけではないだろう。パルさんは現在のアメリカも全体主義国家だと言い切っている。


 全体主義の勝利は、現代を生きるわれわれの創造的・批判的な精神を根底から破壊してしまった。新たな自由の獲得や社会の変革の実現は、容易なことでは成就しないだろう。それが可能かどうか、正直なところ私にはわからない。
 以来、政治的にも経済的にも自由主義は敗北し、全体主義の時代が到来したのだということができる。なるほど、確かにナチズムは崩壊した。だが、ヒトラーが推奨した国家システムは実質的にスターリンのもとで完成を見る。敗北したのはヒトラーだけではない。英米の自由主義も敗れ去ったのだった。ソ連が消滅して今では唯一の超大国となったアメリカが看板に掲げる「民主主義」とやらは、むろん虚構の域を出ない。世界は全体主義の圧力に呻吟している。

 「9・11」以降われわれの眼前で生起している事態には際立って深刻なものがある。アフガニスタン関連の報道は、そのほぼすべてがアメリカの全体主義の主導のもとに、もっぱらその自己正当化の目的のためにのみなされている。いずれ、スペインやイタリアからも大量の若い兵力がヨーロッパを遠く離れた戦場に投入されねばならない日がやって来ないとも限らない。すべては全体主義国家アメリカの利益に奉仕するために、だ。何とも馬鹿げたことではないか。



 この対話が行われた日付は2001年12月となっている。2003年3月にアメリカはイラクへの侵攻を開始した。スペインやイタリアの兵士も駆り出されている。パルさんの危惧は現実となっていった。

 ここで一つ思い出したことがある。

『自由経済の中心であり、いざとなれば身を賭して民主主義を守る米国である。』

 あきれて開いた口がふさがらなかった。若宮啓文という朝日新聞の記者の「平和と繁栄をどう創る」という論文(4月23日付朝刊)の一節だ。こんな平板で皮相なアメリカ理解をもとに国際政治問題を論じている。この人、肩書きは論説主幹だそうだ。「朝日」という自称進歩派新聞の論調全体の知的レベルを示す象徴的な文章だ。
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