2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
昭和の抵抗権行使運動(8)

第二期学生運動の後退


1948年9月 全日本学生自治会総連合(全学連)結成

 全学連結成大会(武井昭夫委員長)は、東大当局の会場使用禁止通達の妨害にもかかわらず、48年9月18日から三日間にわたって400名を結集して開催され、大会は成功裡におわった。全国の国公私立142大学30万名が加盟した。

 大会は次の六項目の大会スローガンを採択した。それは、その時代背景と創成期全学連の到達点を如実に示している。


 教育のファッショ的植民地的再編絶対反対

 学問の自由と学生生活の擁護

 学生アルバイトの低賃金とスキャップ化反対

 ファシズム反対、民主主義を守れ

 青年戦線の即時統一

 学生の政治活動の完全な自由

(注)スキャップ
SCAP・・・Supreme Commander for the Allied Powers(連合軍最高司令官)


 この全学連が果敢に活動を繰り広げた1949年は不可解な事件が多発した年だった。翌年(50年)の朝鮮戦争勃発と、それに伴う占領軍の対日政策の大変化を予期させるような一大エポックを示している。

1949(昭和24)年
1月23日
 第24回総選挙、民主自由党大勝。
2月14日
 民主党、連立派と野党派に分裂
2月16日
 第三次吉田内閣成立。
7月5日
 下山事件発生
7月15日
 三鷹事件発生
8月17日
松川事件発生
10月1日
 中華人民共和国成立

 このような状況のもと、全学連結成が日米支配階級に強い恐怖感を与えただろうことは想像に難くない。政府は早くも48年10月に、「学生の政治運動について」という文部次官通達を発して新しい攻撃をかけてきた。細胞事務所閉鎖、細胞解散令、退学処分が続出し、第二全学連の結成をも画策していた。

 全学連はこの反動弾圧にたいして総反撃を開始した。

48年12月18日
 九州学連18校による大学法案国会上程阻止の無期限スト

49年3月
 全学連非常事態宣言
 大阪、北陸、中国、東海地方でストライキが闘われた。

49年5月下旬
 二週間にわたる全国220校のゼネスト
 このゼネストで大学法案を葬る。

 当時、労農戦線は分裂と低滞を強いられていた。この困難な情勢のなかでの全学連の歴史的一大ゼネストはきわめて大きな意味をもっていた。ところが、この画期的な全学連の五月ゼネストに対して、「日常闘争、地域闢争論」に拠る日共中央の対応は全学連の闘争をただ妨害するだけのものであり、背後からの敵を演じた。

 日共中央はその直接の指導下にあった関東(東京)地方学連の党員グループに対して、ストライキ方針を放棄させ、さらに、全学連の闘争を「全学連党的偏向、ストライキマン的偏向、極左トロツキスト……」と非難した。

「共産党の青年学生対策部は、このような情勢のなかで、全学連がゼネストや無期限ストのような戦術でたたかうことは、弾圧をうけて多くの犠牲をだし、学生運動は破壊される危険があると考え、学生の身のまわりの要求をとりあげる地道な活動によって力をたくわえ、党内外の民主勢力との統一闘争をつよめることに努力すべきだと考えていた」(広谷俊二『現代日本の学生運動』66年12月)

 日共中央はこのような独善的な論理を用いて、全学連6・20ゼネストを強引に中止させ、当時無期限ストをめざして闘っていた東大、京大の闘争を孤立させ、前面の敵の集中砲火にさらしてしまった。

「この6・20闘争における党中央の日和見的戦術指導は、学生運動をして闘わずして弾圧に屈服せしめ、味をしめた敵の攻撃を誘発させるに到った。教育基本法第八条の悪用、団体等規正令の適用、イールズ声明によるレッドマーク・パージ、学校細胞の禁止とあいついで政治弾圧はふりかかり、学生運動は戦後の闘争で獲得した既得権を一つ一つうばわれていった。それにもかかわらず、党中央は学生の経済的日常要求を献身的にとりあげて世話役活動を展開することを細胞ならびにグループに指示するのみで、積極的に反撃に転ずべき好機をむざむざ見送らしめてきた……。こうして6・20闘争以後、今日までの半年間というものは、全く学連組織の軽視が支配し、49年末からは、全国組織の無用論までとび出し……、全学連本部の人員削減が行われ、一時は(自治)会費値下げまで青対に指示された」(日共全学連中央グループ「最近の学生運動―全学連意見書」50年3月)

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