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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
昭和の抵抗権行使運動(5)

第一期学生運動


(以下、主として教科書Aによる。)

 大日本帝国の敗北とともに、日本資本主義も壊滅的な打撃を受けていたが、アメリカ占領軍による「上からの改革」を通じて再興されていった。その間、日本人民は拱手傍観をしていたわけではない。上からのブルジョア民主化に抗して、「下からの改革」の闘いが、敗戦直後から始まっていた。

1945年8月の在日朝鮮人民による自然発生的闘争に続いて、
部落解放闘争
生産管理闘争
農地解放闘争
などが陸続と起こり、戦後の抵抗権行使運動がその第一歩を踏み出した。

46年に入ると、
4月、幣原内閣打倒国民大会、第一回戦後メーデー
5月、食糧メーデー
12月、吉田内閣打倒国民大会
と続き、47年二・一ゼネストへと発展し、戦後の人民闘争は最高の高揚を示した。

 しかし二・一ゼネストは、占領軍最高司令官マッカーサーの指令によって中止を余儀なくされた。この弾圧以後、占領軍の対日政策はブルジョア民主化政策から反共反革命政策へと全面的に変貌していった。中国革命、東欧革命の成功によって一挙に表面化した戦後世界体制の再編、つまり戦後冷戦体制の本格的開始がこの政治的転換の背景であった。

 まず日米支配階級は、経済的には傾斜生産方式=管理経済の導入と、インフレ=大衆収奪による資本強蓄積を開始し、政治的には、二・一スト弾圧にみられるように、ブルジョア支配の根底に関わる「下からの改革」にたいしては、断固これを弾庄する姿勢を示した。公務員スト権剥奪、労働争議への弾圧、反共文教政策と学生運動への弾圧など、反共イデオロギー攻勢が開始された。これは日本を「私的資本主義的経済制度によって、全体主義の防壁にする」(マッカーサー)という占領当初の目的への本格的政策展開の開始を意味していた。

 この激動のなかで、戦後学生運動はどのような情勢だったのだろうか。

 45年、私立上野高女、水戸高校(現茨城大)、物理学校(現東京埋大)、静岡高校(現静岡大)などにおけるストライキ闘争が戦後学生運動開始の号砲であった。闘争はまたたくまに全国に波及し、
学園報国団解体
戦犯教官追放
民主的教官の復帰
自治会・民主的サークル・新聞会の復活再建
として展開されていった。

 この戦後第一期学生運動における最大の成果のひとつは、自治会結成であった。その組織的特徴は、戦前自治会が個人加盟制を基本形態としていたのにたいして、全学生の自動的全員加盟制であった。これは戦後の労働組合が、日本の社会の民主化政策の一環としいて主として占領軍の指導で、各企業ごとに全員加入方式で結成されたのにならったものだった。その労組を「ポツダム組合」と呼ぶのと同じく、このときの自治会も「ポツダム自治会」と呼ばれている。

 46年12月、学生による戦後初の街頭デモが、早大自治会6000名によって行われた。学園復興、預金封鎖解除等のスローガンをもって対政府デモとして敢行された。このデモは、即自的経済要求を掲げたものながらも、戦後学生運動がようやく一学園内の枠を越えて、横断的結集するきっかけとなった。

「散発的に学校当局に戦いをいどんだ各校学生自治機関の活動は、やがて重大なる難関にほう着した。学生の自治権を確立し学問の自由を擁護して行く為には、現在の悲しむべき又呪うべき状態のよって来る原因、矛盾せる文教機構それ自体を改革せねばならぬということである。それは一自治会の能くするところではない。ここに至って学生自治機関連合体設立の機は熟した」(白土吾夫。全国自治連の歴史46年12月)

 46年10月、戦後学生運動は、最初の全国組織として、「全国学生自治会連合」(自治連)を発足させた。その後47年に入って、この自治連運動は最大の高揚を示した。二・一ゼネストの前日、皇居前広場において40校29000名を結集して「関東大学高専連合学生大会」を開催した。だが、この大会は二・一ゼネスト前夜という緊迫した事態のなかで開催されたにもかかわらず、政治的性格をあらかじめ完全に払拭していた。

 「自治連は運動方針を変更し、未熟な自治機関をも包含し得る」(同上)ために、11項目スローガンは学生生活救済事項に限定したのである。さらに、大会とデモ行進とを分離した。このように、自治連運動に代表される戦後第一期学生運動は明確な限界を示した。後にこの運動が「純粋な学生運動」と評言されたゆえんである。また同時に、その限界ゆえに、自らその歴史的役割を終えていった。

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