FC2ブログ
2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題
暗闇にほのかな希望のともしび(2)


 第1次世界大戦の勃発のために流れてしまった 第3回ハーグ国際会議は、その後も世界中に紛争・ 戦争が絶えず、90年も棚上げされたままだった。 それがようやく1999年に、第一回会議の100周年を 記念して、「ハーグ世界平和市民会議・1999」が 開催された。約100ヵ国から10,000人が参加し、NGO約700団体と国 連が共催に加わった。

 その会議では 「公正な世界秩序のための10の基本原則」と 「21世紀の平和と正義を求めるハ-グ・アジェンダ」 が採択されている。次に「…10の基本原則」を 採録しておこう。

「公正な世界秩序のための10の基本原則」

1 各国議会は、日本国憲法第9条のような、 政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべ きである。

2 すべての国家は、国際司法裁判所の強制管轄 権を無条件に認めるべきである。

3 各国政府は、国際刑事裁判所規程を批准し、 対人地雷禁止条約を実施すべきである。

4 すべての国家は、「新しい外交」を取り入れ るべきである。「新しい外交」とは、政府、国際組 織、市民社会のパートナーシップである。

5 世界は人道的な危機の傍観者でいることはでき ない。しかし、武力に訴えるまえにあらゆる外交 的な手段が尽くされるべきであり、仮に武力に訴 えるとしても国連の権威のもとでなされるべきで ある。

6 核兵器廃絶条約の締結をめざす交渉がただち に開始されるべきである。

7 小火器の取引は厳しく制限されるべきである。

8 経済的権利は市民的権利と同じように重視され るべきである。

9 平和教育は世界のあらゆる学校で必修科目で あるべきである。

10 「戦争防止地球行動 (Global Action to Prevent War)」の計画が平 和な世界秩序の基礎になるべきである。

 井上さんはこの第一原則を取り上げて次のように 書いている。

 やがてこの原則も(これまでと同じように)国 際法に昇格するときがくるにちがいない。

 つまり わたしたちは、たしかに二十世紀から戦 争と暴力の非常識を引き継いではいるものの、同 時に国際法・国際条約の世界法典化の流れをも 引き継いでいる。 そしてその流れの先頭に立つ旗 となって、世界をよりましな方へ導こうとしてい るのが、わたしたちの日本国憲法なのである。

 わたしは今日もその旗のもとにいる。



 現在、軍隊のない国はどのくらいあるのだろうか。 国連加盟国192ヵ国のうち25ヵ国が軍隊を持たない くにである。その内実に立ち入ってみよう。 (以下は、「週間金曜日」第701号所収の前田朗「軍隊のない 国を歩く」最終回による。)

憲法に非武装を謳っている国

1921年 リヒテンシュタイン公国
1946年 日本国
1949年 コスタリカ共和国
1979年 キリバス共和国
1994年 パナマ共和国


 最初に非武装憲法を持ったのはリヒテンシュタ インである。1868年に軍隊を廃止して、1921年憲 法が常備軍廃止を明示した。しかし、日本国憲法 第九条はリヒテンシュタイン憲法の影響によるも のでもはない。また、後続のコスタリカなどの非武 装憲法も日本国憲法の影響で出来たわけではない。

非武装中立国

①かって非武装永世中立であったが、後に放棄し た国
 ルクセンブルク、アイスランド

②現在非武装永世中立国
 コスタリカ
 非武装憲法をもつので、パナマも中立であると する見解もある。

③憲法に中立が明記されている国(武装中立国)
 オーストリア、マルタ、カンボジア

軍隊を持たない国の軍隊廃止の理由

①もともと(古くから)軍隊を持たず、 外交術を駆使して安全を維持してきた国
 アンドラ、サンマリノ、モナコ、ルクセンブルク、 リヒテンシュタイン、アイスランド、ヴァチカン

②この半世紀あまりに、軍隊が国民を殺害した ために軍隊を廃止した国
 (1)コスタリカ
   1948年の内戦で国民同士が殺しあう悲劇を
   体験し、常備軍を廃止した。
 (2)ドミニカ国
   1981年に一部の軍人がクーデター未遂を
   起こし、国民を殺害したためである。

 前田さんは言う。
「軍隊が国民を守るというのは、もともと幻想 にすぎない。歴史を振り返れば、国民を殺害した 軍隊は枚挙に暇がない。沖縄の日本軍を想起すれ ばいい。軍隊の幻想に気づいたコスタリカやドミ ニカ国は、軍隊を廃止した。」

③外国軍によって占領されて軍隊が解体された国
 (1)グレナダ
   1983年に米軍が侵攻し、旧政権を抹殺した。
   この時に軍隊が解体された。
 (2)パナマ
   1989年に米軍が侵攻し、武装解除された。
   後(94年)に憲法で軍隊廃止を明記した。

 日本も外国軍によって占領されて軍隊を解体 された国であるが、周知のようにグレナダ、パナ マとは別の道を歩んだ。

 さて、これらの事実を踏まえて、前田さんは 次のように結んでいる。

なぜいま軍隊のない国家か

 「軍隊のない国家といっても小国が多く、経済 力がないので軍隊を保有できないだけで、日本に とって参考にならない」という見解がある。しかし、

第一に、
 国連加盟国192カ国のうち25カ国が軍隊を持たな い事実そのものに大きな意味がある。

第二に、
 軍隊のない国家が増えてきた。

第三に、
 軍隊を持たないことだけが問題なのではない。 各国がいかなる歴史を有しているのか。どのよう な外交政策を採ってきたのか。教育や市民社会 のあり方はどうなのかが重要である。

そして第四に、
 軍隊のない国家に学ぶ側面だけを問題にするの は不十分である。日本国憲法第九条があるのだか ら、本来、日本は諸外国に学ぶ立場ではないはず だ。諸外国が第九条に学んできたかどうかが問題 である。逆に言えば、日本政府が第九条を守ろうとせず、 骨抜きにしてきた歴史、そして第九条を世界に輸 出してこなかった不作為を反省する必要がある。

 というのも、軍隊のない国家は、日本国憲法第九 条と何の関係もないからである。それぞれの歴史 の中で軍隊のない状態になってきたのである。日 本政府が第九条をセールスしていたなら、もっと 多くの軍隊のない国家ができていたはずだ。

 政府だけが怠慢だったわけではない。私たち、 平和運動を行なう側も、第九条の実践的意義を 十分に活用してきたとは言いがたい。第九条を 世界の平和主義の中核に位置づけ、多くの国が これに学ぶようにしていかなくてはならない。

 「九条世界会議」がその出発点になるだろう。



スポンサーサイト
 コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
 トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://adat.blog3.fc2.com/tb.php/1026-c06b77c1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック