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今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(61)

   他の事で時間を取られてしまって、約二週間ほどもご無沙汰してしまいました。
   この間、天皇の代替わりを巡って仰々しい世相が続きいささかうんざりしていました。そのうんざりの中でもっともうんざりしたのが、安倍首相が「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」での天皇挨拶に続いて、「寿詞(よごと)」を読み上げ、万歳を三唱したことだった。
   が、この世相は「天皇制を問い直す」よい機会なのだとも思っていましたら、東京新聞((2019年11月12日))が一面と二面の「核心」欄でこの問題を取り上げていました。
   今回はまず、その問題提起の意味ということで、その記事の前書きを転載しておきます。

一面の前書き

天皇制の意味 問い直す時

 天皇陛下が14日から、代替わりに伴う重要な祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」に臨まれる。皇位継承は126代に及ぶとされるが、天皇とはいかなる存在かを明確に語れる人は、どれだけいるのだろうか。天皇制にちなむ論考を多数発表してきた社会学者の大澤真幸氏(61)に、天皇制と日本社会について聞いた。 (聞き手・関口克己)

二面の前書き

大嘗祭 政教分離は

 大嘗祭(だいじょうさい)は宮廷費(国費)予算が24億円を超え、憲法の政教分離原則の観点から論議を呼ぶ。政府は平成の大嘗祭のときに法的問題はクリアし、決着済みとする。今回も明治以降に肥大化した大嘗宮の姿をほぼ再現し、戦後に廃止された登極令(とうきょくれい)の式次第に基づき宮内庁職員が全面的に儀式を支援した。令和の大嘗祭をどう考えるか識者に聞いた。 (編集委員・吉原康和、阿部博行)

  本文はそれぞれ長いので、今回は一面の記事だけを転載し、二面の記事は次回に転載することにします。

(一面の記事)

14日から大嘗祭 社会学者・大澤真幸氏に聞く

即位の儀式 崇拝心引き出すフィクション

 ― 憲法が「象徴」と定める天皇とは、どんな存在なのか。
     「国民は何のために天皇がいるのか分からずに、大事だと思っている。明治から敗戦までは、天皇のために国民は生き、仕事もしたが、戦後は天皇と無関係のシステムに切り替えた。象徴を定義せず、誰もが分かっているようにふるまうゲーム(情況)になっている。いずれにせよ長い間、天皇制が維持されてきたのは、日本にとってよほど必要だからだ」

 ― どう必要とされているのか。
     「近年の欧米は分断が進み、民主主義そのものが危うくなっているが、日本では民主主義が究極的に空中分解しないでいる。最低限の連帯感や仲間意識があり、それを壊してはいけない空気があるからだ。その要に天皇がいる。かつての左翼は『天皇制反対』と言うことが格好良さのようになっていたが、それも天皇制が存続する枠内での反対だった」

 ― 天皇制が続けば、日本は安泰ということか。
     「その日本人の空気は、血の純粋性といったゲーム(想定)で保たれてきた。しかし、日本もグローバル化を迫られる中、外から入ってくる人には、その思想的な根拠は分からない。最終的なよりどころは天皇だという生き方はグローバル化の足かせになる」

 ― 天皇制が排除の論理に転化するのか。
     「そうだ。世界に日本人しかいないのなら、天皇制がなぜ素晴らしいのか説明できなくてもよいが、日本人は世界の中で他の国の人々とともに生きようとしている」

 ― 世論調査では、多くの国民が皇室に好意を示す。
     「天皇制が素晴らしいのか、特に退位された上皇が人間的に素晴らしいのかが一体化していると思う」

 ― 十月の即位礼正殿の儀や大嘗祭は、「伝統」を強調している。
     「日本人から見ても神秘的に見えるが、どこまでが(歴史の上で)実際に続いてきた伝統なのかは分からない。天皇も普通の人間。儀式は、何らかの崇拝心を引き出そうとするフィクションにすぎない」

 ― 国民主権なのに、天皇制への賛否は、国民の間でもタブーになっている。
     「国民は、首相についてはいくらでも賛否を語れるのに、天皇制については多くを語れないという不思議さがある。破れない空気の壁になっている」

 ― タブーは破るペきだということか。
     「陛下よりも若い世代の男系男子の跡継ぎが、秋篠宮家の悠仁さましかいないことが心配されているが、まずは日本人の政治的な意思として天皇制を続けるのかどうかを決断すべきだ。必要としているのなら、自らの政治的意思で選択しているという自覚と覚悟が必要だ。このとき初めて、持続可能な制度への立て直しが本気で議論される。最悪は、皇室にお子さまが生まれず自然消滅すること。やめる時も、政治的意思に基づく決断によるべきだ」

 ― 政治的には、女系・女性天皇を認めるかどうかで議論が分かれている。
     「国民にとっての天皇とは何かが分からない前に、その議論をするのは順序が違う。女系・女性天皇に反対する人は、男のプライドというような自分の価値観を天皇制に投影している」

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