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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
 今日の話題3

「嫌韓嫌中」問題」(4)

   今回転載するのは9月15日に「こちら特報部と、その同じ紙面の『ニュースの追跡』」欄に掲載された論説です。
   まず、『ニュースの追跡』」欄の論説を転載します。

徴用工と働いた91歳 報道に眉ひそめ

テレビで女性暴行肯定発言 「嫌韓」重なる記憶

「加害の歴史向き合って」

【前文】

   「韓国なんて要らない」とうたう週刊誌やテレビの報道、慰安婦をモチーフとした少女像を巡る展示の中止…。はびこる「嫌韓」の空気に眉をひそめる人がいる。水戸市の高鍋あいさん(九一)。太平洋戦争末期、陸軍の工場に動員され、朝鮮人徴用工と共に働いた。「あの頃に引き戻されるよう」と薄気味悪さを感じている。             (安藤恭子)

   高鍋さんは新潟県の高等女学校を卒業した一九四四年春、戦時下の労働力不足を補うために創設された「女子挺身隊」に入隊。十七歳で旧日本陸軍の工場「相模陸軍造兵廠」(相模原市)に動員され、戦車の計器組み立てなどを担った。
   その年の冬、数十人の朝鮮人徴用工がやってきた。別棟で働き、監督役の軍人から怒鳴られ、日常的に殴られていた。話す機会はなかったが、夜中まで黙々と働く姿が印象に残った。

   他の男性工員らも「朝鮮野郎」と見下していた。ある日、一人の工員が高鍋さんに「やつら日本語しゃべれないべ。でもな、かまうとこう言うべよ」と話しかけてきた。「チョセンチョセン(朝鮮)とパアカ(ばか) にするな。シャケ(酒)も飲む。ピール(ビール)も飲む。テンノへイカ(天皇陛下)ヒトツタ、とな」と続けた。
   けらけらと笑って話し方をまねる工員。高鍋さんが「かわいそうよ。はるばる連れてこられた朝鮮人をいじめるなんて。朝鮮人も天皇陛下の赤子だと言ってるのにさ」と返すと、「生意気だあ。女のくせして」とたたかれた。

     造兵廠内では徴用工が歌う朝鮮民謡の「アリラン」が広まった。哀調漂うメロディーを高鍋さんも気に入り、朝鮮語で口ずさんだ。「遠い古里を思い心を慰めるのは、歌しかないのだと想像した」
   当時の日本では、軍事施設のほか炭鉱の現場や造船、鉄鋼などの企業に多くの朝鮮人が連行された。敗戦までに強制労働をさせられた人数は約七十万人に上るとされる。
   高鍋さんは四五年二月、母の危篤を理由に造兵廠を脱し、新潟に戻った。残った同郷の人によると、八月の敗戦後、将校の一人が「朝鮮人が暴動を起こし、襲われるかもしれない」と不安がったという。
   実際には何も起きなかった。高鍋さんは「朝鮮の人たちに差別や虐待をして恨まれていると認識があったから出た言葉。関東大震災の後に起きた朝鮮人虐殺を思い起こす」と憤る。

   慰安婦問題を巡り、韓国国会の文喜相(ムンヒサン)議長が二月、天皇陛下の謝罪が望ましいとの見解を示した。当時の河野太郎外相は「極めて無礼な発言だ」と国会で非難した。
   この間題に高鍋さんは「植民地支配を受けた立場から歴史を見れば、議長の発言がおかしいとは思わない。私たちも朝鮮人も、皇民化教育を受け、天皇の名の下に徴用されたのは確か。徴用工も労働者と言い換えられるなど、今の政権は過去の加害から目を背けているのではないか」 と語る。

   高鍋さんは戦後、「教え子を戦場へ送らない」と小学校の教員を経て、子育てや文筆活動に力を注いだ。「太平洋戦争の開戦を『万歳』と喜び、アジアへの侵略を大東亜共栄圏づくりと信じた軍国少女だった。国家に思想を支配される恐ろしさを知っている。加害の歴史と真摯に向き合い、隣国と対話する努力をするべきだ。忌まわしい過去を繰り返さないために」と願う。

   続けて「こちら特報部」の論説を転載します。
   この論説も、またへまをして、後半部分を失くしてしまいました。ごめんなさい。

嫌韓 苦悩する在日コリアン3世・4世

 司法は守ってくれない
朝鮮学校の高校無償化 「除外は適法」上告棄却

 「韓国なんて要らない」記事 宗主国目線そのもの

FBコメントに罵詈雑言 「日本嫌なら出て行け」

【前文】
  最近のかつてなく激しい「嫌韓」の風潮にさらされ、若い世代の在日コリアン三世、四世が不安に襲われている。
  フェイスブック(FB)を荒らされ、テレビではコメンテーターが暴言とも取れる発言をする。子ども時代から北朝鮮による拉致問題や韓流ブームなどの影響を受けて育った世代は、何を感じているのか。 (大野孝志、佐藤直子)

   今月八日、専門学校講師文英愛(ムンヨンエ)さん(三五)=広島県福山市=のコメント欄に突然、罵詈雑言が書き込まれた。
  「日本から出てけ、死ね、日本で悪さばかりするな一。」
   文さんは、父が在日二世で母は三世。十年ほど使っていて、こんなことは初めてだ。
   八日だけで約四十件。知人のFBをフォローしている一人が書き込んだようだ。文さんは在日コリアンが税関で北朝鮮の土産を没収された問題や、「表現の不自由展」中止の反対を書いており、それへの反応が中心だった。

   警察に相談すると、相手を特定する捜査はできないと言われ、「差し迫った危険が生じそうになったら通報を」との対応だった。
   人権救済の申し立てを考え法務局に電話しても「弁護士に相談して」とだけ言われた。ヘイト対策法や、各地で禁止条例ができているが、現状では刑事罰はない。

   レストランで近くに座った中年の男性が「韓国人の知性は幼稚園レベル」と話しているのを耳にして動悸がしたことがある。食事中、知人の「反日」という発言が聞こえた時は食べ物の味がしなかった。「声を潜めて語られていた差別や偏見が、大きな声になってきた」

   「要るとか要らないとか、宗主国の目線そのものじゃないか」。東京都内の法律事務所に勤務する在日三世の李イスルさん(二九)は「韓国なんて要らない」と題した今月の週刊ポストの記事に、日本が朝鮮を植民地にした時代と変わっていないと感じた。
   李さんは小中高と横浜の朝鮮学校に通い、青山学院大法学部在学中、国が朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外した。その後、除外は違法として元生徒らが起こした裁判を見守ってきた。先月下旬、最高裁が原告の上告を棄却。「除外は適法」とし元生徒らの敗訴が確定した。「日本の司法は朝鮮人を守ってくれない。淡い期待も打ち砕かれてしまった」と李さん。

   小学六年の時、北朝鮮による日本人拉致被害者が帰国。その日は何者かに危害を加えられる可能性を懸念し、教員に付き添われて集団下校。翌日から制服を着ないで登校した。「子どもながらに、いつもと違う空気を感じた」と振り返る。

       以後、日本社会の北朝鮮バッシングには驚かなくなったが、「今の朝鮮・韓国たたきは異常」と思う。

       高校無償化除外に反対し、署名集めを手伝ってくれた友人が、FBで安倍普三首相を支持しているのを見て気分が沈んだ。「私たちを苦しめている張本人を、事柄が変われば応援する。日本人の在日朝鮮人に対する無理解の根深さを感じて悲しかった。傷つくのが怖くて、私自身が内にこもってしまっている」

   今回で「嫌韓嫌中」問題」を終わります。
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