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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(56)

   今回は久しく転載の機会がなかった「辺野古・高江リポート」を転載します。
   これまでに転載させてもらった最終の「辺野古・高江リポート」は『続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(51)』(2019年10月14日付)の中ででした。
そのリポートは、9月末から10月5日までの辺野古での島民の闘いを伝えています。
   その続きの「辺野古・高江リポート」(2019年10月16日付)を転載します。辺野古での悪行・愚行で使われている台車:台船は膨大な数になっています。大変な税金の無駄遣いです。

安田さん シリアと沖縄重ね

 【7日】
   米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブで、工事資材を積んだ車両百七十二台がゲート内に入った。辺野古崎東のK8護岸と大浦湾側のK9護岸で土砂陸揚げが続いた。
   ゲート前では午後、市民約三十人が抗議した。
  市民によると同日、土砂積み替え用台船四隻が大浦湾を離れたという。市民は「台風19号対策ではないか」と話した。辺野古側のK4護岸沖では、水深二~四㍍の浅瀬を泳ぐウミガメの姿が複数見られた。
   この日は、内戦下のシリアで約三年四カ月拘束されたフリージャーナリストの安田純平さん(四五)も十五年ぶりに辺野古を訪れた。安田さんは「シリアでは現地人も記者も武装勢力や警察に多数捕まっている。日本ではなかなか理解してもらえないが、沖縄の人には通じる。同じような目に遭っている。沖縄が置かれた状況を実感した」と話した。

 【8日】
   沖縄防衛局は、名護市の琉球セメント桟橋と本部町の本部港塩川地区で埋め立て用土砂を船に積み込んだ。琉球セメント桟橋で台船三隻に土砂を搬入。本部港塩川地区では台船一隻に積み込んで作業を終えた。キャンプ・シュワブには三回に分かれて計百六十五台が入り、うち八十二台が生コン車だった。

 【9日】
   キャンプ・シュワブに生コンのミキサー車や砕石を積んだダンプカーなど作業車両百九十三台が入った。ゲート前では約五十人の市民が座り込んだ。

 【10日】
    最大百二十人の市民がキャンプ・シュワブゲート前に座り込んだ。
    市民らは「戦争につながる基地はいらない」「美ら海を返せ」と声を上げて抗議を続けた。
    ゲート内には建設資材などを積んだ作業車両百七十四台が入った。

    ゲート前では午前九時前から市民が集まり「海を壊すな」と声を上げ、座り込みを行った。
    名護市の琉球セメント桟橋でも市民らが抗議を行った。

             (琉球新報の記事を転載しています)

辺野古・高江リポート(2019年10月22日付)

Kl護岸に消波ブロック

 【10月15日】
      米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は、K4護岸で石を詰めた網袋を護岸に積み上げるなどの作業を続けた。この日は土砂運搬船による埋め立て作業は確認されなかった。
      工事の中止を求める市民らは、米軍キャンプ・シワプゲート前で座り込みを行い「沖縄に基地はいらない」と即時中止を求めた。工事車両が出入りする同ゲートには朝から、ミキサー車など計百五十三台が入るのが確認された。

 【   17日】
      沖縄防衛局は、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の埋め立て作業を続けた。資材を積んだトラックなど車両百八十一台が基地内に入った。同日午前、同市に大雨洪水警報が出されたため、海上での抗議行動はなかった。

 【   18日】
      沖縄防衛局は、米軍キャンプ・シュワブ沿岸の辺野古の浜に近いKl護岸で消波ブロックを設置した。海上では土砂を積んだ運搬船と陸揚げ用の台船が大浦湾内に入ったが、基地内への土砂の搬入は確認されていない。
        本部町の本部港塩川地区では、埋め立て用土砂を船に積み込む作業を行った。

             (琉球新報の記事を転載しています)

    (次回に続きます。)
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今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(55)

   久々に東京新聞に辺野古問題に関わる記事が二篇掲載されました。
   今回はこれをら転載して、次回には久しく転載の機会がなかった「辺野古・高江リポート」を転載します。

①社説(2019年10月25日付)
  (私はかねてより日本は三権分立を基盤とした民主主義国家ではないと思ってきた。政治権力が訴訟の対象となっている裁判では常に政治権力に忖度した判決ばかりだった。)
  

辺野古で県敗訴 地方自治の理念歪める

    沖縄県が辺野古新基地建設阻止のため国を相手に起こした訴訟で、県が敗訴した。
    法治の規範であるべき国が、法の恣意(しい)的運用で地方自治を封じ込める-。そんな手法を認めた判決は納得し難い。

    福岡高裁那覇支部が二十三日、判決を言い渡した裁判は「国の関与取り消し訴訟」と呼ばれる。
    新基地建設を巡り、県は昨年八月、埋め立て承認を撤回。防衛省沖縄防衛局は行政不服審査法(行審法)に基づき、埋め立てを所管する国土交通相に審査請求し国交相は四月、撤回を無効にする裁決をした。これを根拠に防衛局は埋め立て工事を進めている。
    県の主張は主に
    (1)行審法は国民(私人)の権利救済を目的としており防衛局は審査請求できない
    (2)防衛局と同じ内閣の一員である国交相が申し立てを審査するのは公正さを欠く
     -の二点。国の手続きの是非のみを争点に違法な請求に基づく裁決を取り消せと訴えた。

    高裁判決は、国の言い分を全面的に認め、県の請求を却下した。
   埋め立ては民間業者も行う事業で、県もそれと同様に許認可を判断したのだから防衛局にも民間人と同じ権利がある、国交相の権限乱用もなかった、と認定した。

    防衛局が私人とはどう考えてもおかしい。海上保安庁が立ち入りを規制する海域で基地を建設するのは、国の専権事項である防衛のため。行審法はこうした「固有の資格」を持つ国の機関は審査請求ができないと定めている。国交相の裁決も「選手とアンパイアが同じ立場」という玉城デニー知事の主張の方に利がある。
    翁長前県政時代からの県と国との訴訟は八件に上るが、国の裁決に関して判決が出たのは初めて。 多くの行政法学者が「法治国家に悖(もと)る」と批判した強引な法の運用で自治体の決定を覆すことが許されるなら、憲法がうたう地方自治の理念は大きく歪(ゆが)む。三権分立の観点からも司法の中立的判断が期待されたが、県の主張は退けられた。県は上告する方針だ。

    県は並行して承認撤回の正当性を問う訴訟を那覇地裁に起こしており、来月弁論が始まる。
    七割超が辺野古埋め立てに反対した県民投票結果なども審理の対象となる。今回の訴訟の上告審と合わせて司法は、沖縄の民意や地方自治の在り方に向き合って審理を尽くすべきだ。
    政府も勝訴したとはいえ、玉城氏が弁論で訴えた国と地方の「対等・協力の関係」構築に向けた努力を怠ってはならない。

⓶今日の話題3(2019年10月27日付)
  (辺野古問題に関する政府の振る舞いは日本がアメリカの属国であることを露呈している。しかし、そのアメリカにも現実をしっかりと見据えてまともな判断を繰り広げている人たちがいる。)
 

辺野古周辺 「重要な海域」

米環境NGO認定

    米環境NGOが選ぶ世界で最も重要な海域「ホープスポット」に、沖縄県名護市の辺野古周辺海域が認定されたと、日本自然保護協会が二十五日、発表した。日本の海域が選ばれたのは初めて。米軍普天間飛行場の移設に伴う開発で希少な生態系が失われるとして工事の見直しを呼び掛けている。

    選ばれたのは、辺野古の大浦湾を中心に東西に広がる四四・五平方㌔の海域。ジュゴンなど絶滅危惧種二百六十二種を含む五千種以上の生物が生息する多様性に富んだ場所で、最近はナマコやカイメンなど多くの新種が確認されている。
    辺野古では飛行場移設のため二〇一四年に海底ボーリング調査、一八年からは埋め立て工事が行われている。ホープスポットに申請した日本自然保護協会の安部真理子さんは「逆境を覆し、豊かな生態系を次世代に残したい」と話している。

    ホープスポットは、科学者らでつくる米環境NGO「ミッション・ブルー」が科学的価値があると認めた海域で、〇九年から百十カ所以上が登録されている。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(54)

  最近私が「アベコベ軽薄姑息うそつきカルト政権}の悪行・愚行として臍(ほぞ)をかんでいた二つ問題があります。
  (1)一つは消費税の増税が巻き起こしている社会的な混乱です。
  (2)もう一つは自衛隊の中東への派遣問題です。

  日刊ゲンダイDIGITAL版で、この二つの問題を鋭く批判している論説に出会いました。 (1)については浜矩子さんによる論説(10月19日付)で、(2)については「最新トピックス」欄の論説(10月21日付)です。この二つの論説を転載させていただきます。

(1)
   本文の前に浜矩子さんの紹介文を転載しておきます

浜矩子さん

浜矩子同志社大学教授
   1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総研に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。「2015年日本経済景気大失速の年になる!」(東洋経済新報社、共著)、「国民なき経済成長」(角川新書)など著書多数。

  次が浜矩子の論説です。   

支離滅裂の消費増税 「政策」が人々の生活を狂わせている

   消費税2ケタ時代が始まり、つくづく思ったのは、責任感や国民への奉仕の精神を持たない人たちが政策を担当すると、おかしなものが出来上がってしまうということです。

   消費税は本来、財政再建のために導入され、順次、税率が引き上げられるのも財政健全化のためだったはずです。しかし今や、安倍政権は自分たちのやりたいことのために増税している。突然、持ち出してきたのが、「幼児教育・保育の無償化」です。今回の増税分の半分を、このいかにも子育て世代向けの“点数稼ぎ”くさい政策に充てることになってしまいました。しかも、当事者たちが本当に欲しい制度ではないから、実は点数稼ぎにさえなっていない。支離滅裂です。

   さらには、増税による消費落ち込み対策として、ポイント還元を導入し、ついでにキャッシュレス化も推進してしまえ、みたいな、訳の分からないことも起きている。
   世のため、人のため、という本気の問題意識が欠如しているので、増税効果を自ら相殺するようなことになってしまうのです。
   食品を軽減税率にして8%に据え置いたのも、一体、誰のための政策なのか。突き詰めて検討されたわけではないでしょう。
   「軽減税率なら食品」と短絡的に決めただろうにおいがプンプンする。食品は多様で、高額なものもあり、購入者は金持ちだったりする。逆進性の排除には全く役に立たない可能性があります。

   そう考えると、消費増税直前の9月末に、トイレットペーパーをいくつも買い込むという消費行動に追い込まれた私たちは、本当に哀れだと思います。無責任な政策が人々を不自然な行動に追い込んでいく。
   本来、政策は、不自然なことやつじつまの合わないことを修正し、自然でバランスの取れた状態に戻すために存在している。
   経済・社会に対する「外付け装置」として均衡の保持と回復に努める。それが政策の役割です。ところが、そういう役割のはずの政策が、逆に人々の生活を狂わせているのが現状。これは酷く恐ろしいことです。
   コトは消費増税の問題に限りません。金融政策の失敗もそうです。直近では、関西電力の金品受領という驚くべき事案も明らかになりました。これも日本の原子力政策の怪しい体制に絡んで噴出した問題だといっていいでしょう。
   そして、もうひとつ。老後に2000万円不足するという問題です。政府の意図するところではないと金融庁の報告書は撤回されましたが、「貯蓄から投資へ」という方針は、人々を危ない橋へ追いやる間違った政策です。普通の人たちは、健全な貯蓄によって生活を維持できることを望んでいる。それが可能な状況をつくっていくことが、本来の政策の役割のはずです。
   政策が人々の生活をよりよくするものになっていない。むしろ私たちは政策の餌食になってしまっている。

   ロクでもない政策とその背後にある安倍政権の下心から、日本の経済・社会を救出しなければいけない状況になってきました。「日本経済救大作戦」に踏み切る必要が出てきたと思います。

  まさに、こうした経済面での悪行・愚行は、99%を餌食にして、1%を潤すための政策なのですね。

(2)

被災地尻目に自衛隊を中東派遣「防災より防衛」のアベコベ

   各地に甚大な被害をもたらした台風19号。80人が死亡し、行方不明者の捜索も続いている。そんな中、安倍政権はホルムズ海峡周辺のオマーン湾など中東への自衛隊派遣の本格検討に着手した。大災害を尻目に自衛隊を海外派遣――。国民二の次政権の本質をよく表している。

  ◇  ◇  ◇

   ここ数年の災害時、自衛隊は大活躍だ。2016年の熊本地震では延べ約81万人もの隊員が派遣され、17年の九州北部豪雨では約8万人、昨年の西日本豪雨では約3万人が被災地で救助活動をした。今回の台風19号でも、3万人超の態勢を編成し、すでに2000人以上を救助している。
   今や「数十年に一度」の重大災害が、毎年のように発生する災害列島――。今後も想定を超える災害が予想される中、自衛隊の災害対応はますます重要になってくるが、深刻なのは自衛隊離れだ。

■コワイ任務 隊員応募が激減

   「自衛官等の応募者」はジリ貧。14年度まで10万人を超えていたが、昨年度は8万7562人と、ついに9万人を割り込んだ。
 軍事ジャーナリストの世良光弘氏が言う。
「災害時に自衛隊が活動する姿を見て、職業として魅力を感じる若者も少なくない。一方で、15年の安保法成立により、集団的自衛権行使に道が開かれました。そのため“危険で怖い仕事”と捉え、応募減につながっているのではないでしょうか」
 人気の職業になり得るのに、今や海外での戦争参加も辞さなくなった自衛隊に、若者は躊躇するのである。また、災害時、知事による防衛相への派遣要請で自衛隊が動くのも、実力組織なので、厳格な手続きが必要なためだ。その結果、機動的な対応の妨げになることもある。国防と災害対応が同居していることに、無理が生じているのだ。
 軍事評論家の前田哲男氏が言う。
「安倍政権は、海外派遣など必要以上に防衛に力を入れる一方、災害はおろそかです。平和憲法を持つ災害大国としては、防衛は専守防衛で最小限にして、その分、災害対応を充実させるべきです。多数の国民もそう考えているはず。段階的に自衛隊員を防災専任の部署に振り分け、将来的には防災省を創設して、自衛隊とは別に災害救助隊のような組織を検討すべきです。災害救助隊なら人気の職業になり、応募は増えるでしょう。また、防衛や治安を担うわけではないので、外国人も加わることができます。災害救助に国境はありません」

   防衛から防災へ――。安倍首相を災害大国のトップから引きずり降ろすしかない。

   情けないことに、相変わらず「アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相}の支持率が不支持率より高い。99%の多くが自分たちが1%を潤すための餌食にされていることに気づいていないのだ。
  
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(53)

   今回転載する記事は東京新聞(10月8日付)の社会面に掲載された記事です。    この記事は沖縄在住の芥川賞作家の目取真俊(めどるま・しゅん)さんが辺野古基地問題への抗議活動の折に受けた不当な拘束や逮捕を巡って目取真さんの活動を纏めた記事です。

辺野古抗議で拘束

二審も国賠償命令
高裁那覇支部 目取真さん緊急逮捕

    米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設への抗議括動中に不当な身柄拘束や逮捕があったとして、沖縄県在住の芥川賞作家目取真俊さん(五九)が国に百二十万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部は七日、一審那覇地裁に続いて八万円の支払いを命じた。米軍の責任は認めなかった。
   大久保正道裁判長は、海上保安庁が米軍から身柄を引き受けるのが遅れたことと、海保が緊急逮捕したことを違法とした三月の一審判決を支持した。
   目取真さんは、米軍が直ちに身柄を引き渡さず、弁護士と接見させなかったことも違法と主張。大久保裁判長は、そうした米軍の行為による損害は、海保の身柄引き受け遅れで生じたものと同じだなどとして、違法性を判断せず退けた。

     目取真さんは一九九七年、「水滴」で芥川賞を受賞し、沖縄を題材にした著作が多い。判決後の記者会見で「拘束時は精神的な苦痛を感じ、外部と連絡もできなかった。一審をなぞるだけでは問題は何も解決しない」と訴え、上告する方針を明らかにした。

   判決によると、目取真さんは二〇一六年四月一日、辺野古の米軍キャンプ・シユワプ周辺海域をカヌーで抗議括動中、立ち入り禁止区域に入ったとして米軍に約八時間拘束された。
   その後、日米地位協定に伴う刑事特別法違反容疑で第十一管区海上保安本部(那覇)に緊急逮捕された。

     十一管の葛西正記本部長は「引き続き法令を順守し、適切に対応していく」とコメントした。

   日本の三権(立法・司法・行政)は在日米軍が関係する問題ではアメリカ様々で、国民は眼中に無くなってしまう。そうした日本三権の無様さを強いているが日米地位協定です。
   もうずいぶん前(5月13日)に日刊ゲンダイDIGITALの「注目の人 直撃インタビュー」と言う記事を記録していました。このときの「注目の人」は「米地位協定研究の第一人者」と言われている「明田川融」という方です。この記事の冒頭部分を転載しておきます。

「日米地位協定」

   辺野古新基地建設や度重なる米軍絡みの事故と犯罪で常に取り沙汰される「日米地位協定」。米軍にあらゆる国内法が適用されない主権剥奪状態が、北方領土交渉の妨げにもなっている。令和の時代も、この国は世界に例のない異常な状況に甘んじるつもりなのか――。協定研究の第一人者である法政大学教授・明田川融氏が穏やかな表情で鋭く問いかける。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(52)

  今回は東京新聞の『「こちら特報部」面の「ニュースの追跡」欄』に掲載された記事(10月7日付)を転載します。

沖縄・辺野古基地建設

光り続けるドローンの眼

監視続ける市民団体"「国の不正明るみに」
法改正で飛行禁止の恐れ DVDで意義伝える

【前書き】

  沖縄の基地の現状を知ろうと、上空から監視を続ける市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」が今年7月までの1年余りで撮影した映像を、DVDにまとめた。
  基地上空の飛行を制限する改正ドローン規制法が施行され、今後は沖縄県名護市辺野古で建設している新基地も規制の恐れがある。
  各地で上映会を開き、ドローン撮影の意義や、国民の知る権利や報道の自由に理解を求めていくという。   (安藤恭子)

   今年六月、プロジェクトによる防衛省交渉を伝えるDVD「ドローンの眼」の一場面。
    「濁り水が汚濁防止膜の外に流出している。これは手抜きなんですよ!」。
   二月にドローンがとらえた辺野古新基地の護岸作業現場の写真を手に土木技術者の奥間政則さん(五四)が迫った。

   「基準値を超える水の濁りは確認されていない」と繰り返す職員。奥間さんは
   「ウソですよ。明確に濁りが見えている。ドローンで撮影していいですよね。市民が監視する義務ありますから」
   と切り返した。

    プロジェクトは、映像カメラマンや専門家の有志で、昨年一月に発足。辺野古海域にほぼ毎週、高度百五十㍍までドローンを飛ばし、埋め立て用土砂の搬出入が続く新基地建設工事の進捗状況を撮影してきた。
    分析を担う奥間さんは
   「フロート(浮具)で遮られた海上からは、工事現場で何が起きているのか分からず歯がゆかった。ドローン撮影と図面を照らすことで、濁り水の流出やサンゴの影響など、環境保全措置に反した工事不正が分かるようになった」 と述べる。

   映像は沖縄選出の議員や研究者、環境団体にも提供し、付近にある活断層の特定など、現状の把握に役立ててもらってきた。その一方で、沖縄防衛局からは、たびたび撮影の自粛を求のられてきたという。
   そうした中、六月に基地上空の飛行禁止を盛り込んだ改正ドローン規制法が施行された。防衛省や自衛隊施設など二十七ヵ力所が禁止対象に指定された。現時点では沖縄の施設や米軍基地は含まれていないが、防衛省は「対象施設は必要に応じて見直す」としている。

   いずれプロジェクトの活動が危うくなるとの思いから、制作されたのがDVD「ドローンの眼」。「改正ドローン規制法と辺野古」と「ドローンで見る沖縄の基地」の二部構成で、辺野古のみならず、住宅地に接する米軍基地、かつて核兵器が置かれた弾薬庫、自衛隊の配備が進む島々など、沖縄の米軍・自衛隊の基地十八カ所の概要を上空から伝える。

   プロジェクト事務局長の影山あさ子さん(五五)は
     「空から見ると、沖縄県民がいかに広大な米軍基地の隙間に住まわされているか、実感できる。空まで規制されれば、沖縄の息苦しさはさらに増す」 と危ぶむ。改正法では、違反者に一年以下の懲役または五十万円以下の罰金が科せられる。

   「ドローン撮影には意義がある。撮影を封じ込めるばかりか、監視する市民が犯罪視されてはならない。沖縄の米軍施設が飛行禁止対象に指定されたとしても、今まで通り活動できるよう、撮影許可を求めていく。全国の人たちに、力になってもらいたい」 と影山さんは話す。

   DVDは一万円で販売し、盆地の上映会などに役立ててもらうほか、講師派遣も始める。収益はプロジェクトの活動費用や「改正ドローン規制法対策弁護団」の活動に充てる。十月三十一日~十一月二日は東京・渋谷の光塾、十一月三日は横浜市港北区のスペース・オルタで、上映会とトークショーが開かれる。問い合わせはメール=Okinawa.drone.project@gmail.com=へ。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(51)

  9月20日の記事『辺野古新基地工事を巡り設置された有識者会議って何?』は9月7日と9月11日に東京新聞に掲載された記事を使って書いたものですが、その後東京新聞には「辺野古問題」に関わる記事は長らくありませんでしたが、久しぶりに10月5日ー10月7日ー10月8日と「辺野古問題」を取り上げている記事が掲載されました。「 アベコベ軽薄姑息うそつきカルト」政権の島民の意志を全く無視した「辺野古問題」に対する悪行愚行が続けられています。
  ということで、久しぶりにカテゴリ『続「安倍政権6年間の悪行・愚行』の続編を書くことにしました。

  まず10月5日付の記事を転載します。

王城知事就任1年

「辺野古工事地元の理解ないまま。 政治の怠慢だ」

   沖縄県の玉城デニー知事は四日、就任一年を迎え県庁で記者会見を開いた。在職中に死去した翁長雄志前知事から後継指名を受け、米車奮天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設阻止を掲げており
   「外交安全保障は国の専権事項といっても、地元の理解が得られないまま進められるのか。翁長氏の言っていたように政治の怠慢だ」 と政府を批判した。
  玉城氏は昨年八月の翁長氏死去を受けた翌九月の知事選に立候補し、初当選した。辺野古移設問題を巡っては「対話による解決」を目指すが、政府の強硬姿勢を前に実現は見通せない。
  会見では、政府に対し
    「対話で互いが意見を一致させるのが民主主義の普遍的なスタイルだ。それを求めているだけであり、なぜ応じられないのか」 と訴えた。墓地問題について
    「国民の皆さんは、自分のこととして考えてほしい」 とも呼び掛けた。

   県は昨年八月、辺野古の埋め立て予定海域で軟弱地盤が見つかったことなどを根拠に、埋め立て承認を撤回。防衛省沖縄防衛局は国土交通相に不服を申し立て、撤回の効力停止が認められ、十二月に沿岸部への土砂投入に着手した。国交相は今年四月、撤回を正式に取り消す裁決をした。
 県は国に裁決の取り消しを求める訴訟を二件起こしている。

   関連記事として、9月末から10月5日までの辺野古問題の成り行き記録している「辺野古・高江リポート」も転載しておきます。

米のミサイル配備計画に警戒

 【9月30日】
米軍普天間飛行場移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、建設に反対する市民らは、陸上から資材が搬入される辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で抗議した。市民らによると、この日の搬入は大型車四十八台が入った。市民十人ほどが抗議した。

 【10月2日】
沖縄防衛局は、台風18号の影響で休止していた海上作業を再開した。市民によると海上作業は約四日ぶり。午前九時すぎ、フロートを引く作業船が辺野古崎周辺を行き交った。K8護岸では袋に入った根固め材を降ろす作業などが確認された。オレンジ色のフロートが辺野古崎の沖に次々と運び込まれ、午後には数㌔に及んで大浦湾と辺野古崎周辺を取り囲んだ。抗議船に乗った神山寛さん(六八)は「沖縄だけは自由を奪われるような政府の理不尽な強行がまかり通っている」と憤った。

 【3日】
   沖縄防衛局は台風18号の接近を受けて米軍キャンプ・シュワブ沖の海上から撤去していた汚濁防止膜の再設置作業を行った。

 【5日】
    新基地建設に反対する市民らは、米軍キャンプ・シュワブゲート前で毎月第一土曜日恒例の大規模集会「県民大行動」を実施した。晴天の下、県内外から約八百人(主催者発表)が参加した。同ゲートでは搬入はなかったが、シュワブ沿岸部では、K8護岸などで土砂運搬船から土砂が搬入され、埋め立て作業が行われた。
   集会では、米国が沖縄や日本各地へ中距離ミサイルを配備する計画が明らかになったことを受け、基地が集中する沖縄が標的になることを警戒する声が相次いだ。ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は「配値されるなら、辺野古弾薬庫や嘉手納弾薬庫ではないか。政府は沖縄の基地負担軽減に取り組むと言いながら、新しい機能で負担強化になる」と批判した。
                                                    (琉球新報の記事を転載しています)

 今日の話題3

「嫌韓嫌中」問題」(4)

   今回転載するのは9月15日に「こちら特報部と、その同じ紙面の『ニュースの追跡』」欄に掲載された論説です。
   まず、『ニュースの追跡』」欄の論説を転載します。

徴用工と働いた91歳 報道に眉ひそめ

テレビで女性暴行肯定発言 「嫌韓」重なる記憶

「加害の歴史向き合って」

【前文】

   「韓国なんて要らない」とうたう週刊誌やテレビの報道、慰安婦をモチーフとした少女像を巡る展示の中止…。はびこる「嫌韓」の空気に眉をひそめる人がいる。水戸市の高鍋あいさん(九一)。太平洋戦争末期、陸軍の工場に動員され、朝鮮人徴用工と共に働いた。「あの頃に引き戻されるよう」と薄気味悪さを感じている。             (安藤恭子)

   高鍋さんは新潟県の高等女学校を卒業した一九四四年春、戦時下の労働力不足を補うために創設された「女子挺身隊」に入隊。十七歳で旧日本陸軍の工場「相模陸軍造兵廠」(相模原市)に動員され、戦車の計器組み立てなどを担った。
   その年の冬、数十人の朝鮮人徴用工がやってきた。別棟で働き、監督役の軍人から怒鳴られ、日常的に殴られていた。話す機会はなかったが、夜中まで黙々と働く姿が印象に残った。

   他の男性工員らも「朝鮮野郎」と見下していた。ある日、一人の工員が高鍋さんに「やつら日本語しゃべれないべ。でもな、かまうとこう言うべよ」と話しかけてきた。「チョセンチョセン(朝鮮)とパアカ(ばか) にするな。シャケ(酒)も飲む。ピール(ビール)も飲む。テンノへイカ(天皇陛下)ヒトツタ、とな」と続けた。
   けらけらと笑って話し方をまねる工員。高鍋さんが「かわいそうよ。はるばる連れてこられた朝鮮人をいじめるなんて。朝鮮人も天皇陛下の赤子だと言ってるのにさ」と返すと、「生意気だあ。女のくせして」とたたかれた。

     造兵廠内では徴用工が歌う朝鮮民謡の「アリラン」が広まった。哀調漂うメロディーを高鍋さんも気に入り、朝鮮語で口ずさんだ。「遠い古里を思い心を慰めるのは、歌しかないのだと想像した」
   当時の日本では、軍事施設のほか炭鉱の現場や造船、鉄鋼などの企業に多くの朝鮮人が連行された。敗戦までに強制労働をさせられた人数は約七十万人に上るとされる。
   高鍋さんは四五年二月、母の危篤を理由に造兵廠を脱し、新潟に戻った。残った同郷の人によると、八月の敗戦後、将校の一人が「朝鮮人が暴動を起こし、襲われるかもしれない」と不安がったという。
   実際には何も起きなかった。高鍋さんは「朝鮮の人たちに差別や虐待をして恨まれていると認識があったから出た言葉。関東大震災の後に起きた朝鮮人虐殺を思い起こす」と憤る。

   慰安婦問題を巡り、韓国国会の文喜相(ムンヒサン)議長が二月、天皇陛下の謝罪が望ましいとの見解を示した。当時の河野太郎外相は「極めて無礼な発言だ」と国会で非難した。
   この間題に高鍋さんは「植民地支配を受けた立場から歴史を見れば、議長の発言がおかしいとは思わない。私たちも朝鮮人も、皇民化教育を受け、天皇の名の下に徴用されたのは確か。徴用工も労働者と言い換えられるなど、今の政権は過去の加害から目を背けているのではないか」 と語る。

   高鍋さんは戦後、「教え子を戦場へ送らない」と小学校の教員を経て、子育てや文筆活動に力を注いだ。「太平洋戦争の開戦を『万歳』と喜び、アジアへの侵略を大東亜共栄圏づくりと信じた軍国少女だった。国家に思想を支配される恐ろしさを知っている。加害の歴史と真摯に向き合い、隣国と対話する努力をするべきだ。忌まわしい過去を繰り返さないために」と願う。

   続けて「こちら特報部」の論説を転載します。
   この論説も、またへまをして、後半部分を失くしてしまいました。ごめんなさい。

嫌韓 苦悩する在日コリアン3世・4世

 司法は守ってくれない
朝鮮学校の高校無償化 「除外は適法」上告棄却

 「韓国なんて要らない」記事 宗主国目線そのもの

FBコメントに罵詈雑言 「日本嫌なら出て行け」

【前文】
  最近のかつてなく激しい「嫌韓」の風潮にさらされ、若い世代の在日コリアン三世、四世が不安に襲われている。
  フェイスブック(FB)を荒らされ、テレビではコメンテーターが暴言とも取れる発言をする。子ども時代から北朝鮮による拉致問題や韓流ブームなどの影響を受けて育った世代は、何を感じているのか。 (大野孝志、佐藤直子)

   今月八日、専門学校講師文英愛(ムンヨンエ)さん(三五)=広島県福山市=のコメント欄に突然、罵詈雑言が書き込まれた。
  「日本から出てけ、死ね、日本で悪さばかりするな一。」
   文さんは、父が在日二世で母は三世。十年ほど使っていて、こんなことは初めてだ。
   八日だけで約四十件。知人のFBをフォローしている一人が書き込んだようだ。文さんは在日コリアンが税関で北朝鮮の土産を没収された問題や、「表現の不自由展」中止の反対を書いており、それへの反応が中心だった。

   警察に相談すると、相手を特定する捜査はできないと言われ、「差し迫った危険が生じそうになったら通報を」との対応だった。
   人権救済の申し立てを考え法務局に電話しても「弁護士に相談して」とだけ言われた。ヘイト対策法や、各地で禁止条例ができているが、現状では刑事罰はない。

   レストランで近くに座った中年の男性が「韓国人の知性は幼稚園レベル」と話しているのを耳にして動悸がしたことがある。食事中、知人の「反日」という発言が聞こえた時は食べ物の味がしなかった。「声を潜めて語られていた差別や偏見が、大きな声になってきた」

   「要るとか要らないとか、宗主国の目線そのものじゃないか」。東京都内の法律事務所に勤務する在日三世の李イスルさん(二九)は「韓国なんて要らない」と題した今月の週刊ポストの記事に、日本が朝鮮を植民地にした時代と変わっていないと感じた。
   李さんは小中高と横浜の朝鮮学校に通い、青山学院大法学部在学中、国が朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外した。その後、除外は違法として元生徒らが起こした裁判を見守ってきた。先月下旬、最高裁が原告の上告を棄却。「除外は適法」とし元生徒らの敗訴が確定した。「日本の司法は朝鮮人を守ってくれない。淡い期待も打ち砕かれてしまった」と李さん。

   小学六年の時、北朝鮮による日本人拉致被害者が帰国。その日は何者かに危害を加えられる可能性を懸念し、教員に付き添われて集団下校。翌日から制服を着ないで登校した。「子どもながらに、いつもと違う空気を感じた」と振り返る。

       以後、日本社会の北朝鮮バッシングには驚かなくなったが、「今の朝鮮・韓国たたきは異常」と思う。

       高校無償化除外に反対し、署名集めを手伝ってくれた友人が、FBで安倍普三首相を支持しているのを見て気分が沈んだ。「私たちを苦しめている張本人を、事柄が変われば応援する。日本人の在日朝鮮人に対する無理解の根深さを感じて悲しかった。傷つくのが怖くて、私自身が内にこもってしまっている」

   今回で「嫌韓嫌中」問題」を終わります。
 今日の話題3

「嫌韓嫌中」問題」(3)

   今回転載するのは9月14日に「こちら特報部に掲載された論説なのですが、またまたヘマをして、前半のページを失くしてしまいました。後半の半分だけですが、一応転載しておきます。

ヘイト過激化 「空想の中の憎悪」

日本社会に希望持てない

テレビで女性暴行肯定発言 慰安婦重なった

ストレスはけ口 相手の気持ち考えてない

    「韓国の女性なら暴力を振るってもいいと肯定する思考が怖い。慰安婦の問題に重なった」。
     在日三世で大学講師の三十代女性=東京都1がぽつりと語りだした。

    先月下旬、テレビ番組で男性コメンテーターが「韓国女性が入ってきたら暴行しないといけない」と発言した。
    韓国を訪れた日本人女性が暴行を受けた事件を話題にした際の言葉に、身震いがした。
    女性は父が在日二世、母は日本人。日本名を使って小学校から日本の学校に通い、「ルーズソックス」など女子高生カルチャーにも浸った。
    子ども時代を過ごした一九九〇年代は「多文化共生」が叫ばれた時代でもあり、露骨な差別を受けた経験はなかった。
    「朝鮮人であることを嫌だと思ったことはなかった、体が大きく朝鮮人として誇りを持っている父が、日本人の前では遠慮がちなのを見て不思議に思ってはいたけど」
    ただ、自分の出自を積極的には語らなかった。どんな反応を返されるか心配だったからだ。実際、差別を意識させられることは何度もあった。友だちが人気俳優やタレントを「あの人、在日だって」と話しているのを聞いた。役所の窓口では、朝鮮籍と知った職員に「あんた、かわいそうに。苦労するよ」と言われて戸惑った。
   だから、朝鮮名を名乗るようになったのは大字入学後。
   学生時代こ韓流プームが起きた。朝鮮が植民地にされた歴史などを学んで自分のルーツを改めて知り、自分は在日朝鮮人だと心底肯定できたという。

     最近は、過激になる一方のコリアンヘイトにがくぜんとする。在日コリアンの存在をきちんと伝える役割を担いたくて研究職に就いたのに「日本社会に希望持てないなと思うこともある」と顔を曇らせる。

   数年前、新宿で「在日特権を許さない市民の会(在特会)」のデモを見た時も驚いたが、今のような嫌韓は想像できなかった。「生身の人間に対するものではなく、虚構の中での憎悪。『朝鮮人臭い』と言うから朝鮮人に会ったのかと言えば、違う。直接知りもせず、好き勝手にヘイトの言葉を投げている。私たちの世代は空想の世界で嫌われているんです」

   在日三世の金洋武(キムヤンム)さん(二六)=埼玉県川口市=は嫌韓、特にテレビのワイドショーのコメンテーターの発言に、こう思う。
   「普段の生活で感じるストレスのはけ口として、日韓、日朝問題を捉えている。攻撃できる対象を探しているような…。言われる相手の気持ちを考えていない」

   祖父母は朝鮮半島東部出身。南北に分かれる前の四〇年代に日本に来たので、金さん自身、自分の出身が北なのか南なのか気にしていない。幼稚園から高校まで愛知県内の朝鮮学校に通った。朝鮮学校は各種学校として扱われるため、高校卒業資格を取得して県内の私立大に進んだ。
   自立した生き方をと税理士を目指し、今月から都内の税理士事務所で働いている。常に本名を名乗り、友人たちは自分の出自を知った上で、普通に付き合ってきた。だからこそ、最近の日本政府の排他的な動きに「悲しくなる」という。「報復外交、制裁外交じゃないですか」

   差別や偏見を隠すこともない、口汚いヘイトの前に在日の若い世代は苦悩している。FBを荒らされた文さんは言う。
  「戦争前夜みたい。関東大震災の時の朝鮮人大虐殺が、今の世の中で起きてもおかしくなと思えてくる」



 【デスクメモ】
   在日コリアンが多く住み、ヘイトデモが繰り返されてきた川崎市は、ヘイトスピーチに罰則刑を科す全国初の条例制定を目指している。表現の自由との兼ね合いで罰則には反対意見も多いものの、ヘイトを止めるには他に方法はないと指摘する専門家は多い。同市の動きに注目したい。(千) 2019・9・14


今日の話題3

「嫌韓嫌中」問題」(2)

   今回転載するのは9月13日に「こちら特報部『ニュースの追跡』」欄に掲載された論説です。

ヘイトは日本むしばむ

「嫌韓」あおり 敵視が当然の風潮

NGO4団体声明 親日・反日の二分法は危険

 【前文】
  一連の「嫌韓」あおりは、在日コリアンをはじめ、日本に暮らす移民やマイノリティーの人権と尊厳を脅かしているとして、「外国人人権法連絡会」などのNGOが12日、記者会見して声明を発表した。
  「嫌韓」だけでなく、特定の国や民族に対する憎悪が肯定される状況は、日本社会そのものをむしばむことにならないか。
   NGO関係者や識者は警鐘を鳴らす。  (佐藤直子)

   四団体がまとめた声明によると、新日鉄住金(当時)に対し徴用工への賠償を命じた昨年十月の韓国大法院判決の後、日本国内では「嫌韓感情」が急速に悪化。在日コリアンら朝鮮半島をルーツに持つ人びとが日常生活において差別的言動に傷つけられていると指摘した。 その上で
    「国と国の対立の問題としてばかり取り扱われることで、十分な事実理解を伴わない感情的な反応が生み出され特定の国民・民族を貶め、差別を煽るヘイトスピーチ、ヘイトクライムとして表出されている」として、日本政府や日本社会がこうした事態を終わらせるよう求めている。

    四団体の一つ外国人人権法連絡会の師岡唐子弁護士によると、今回の声明は、九月二日に韓国大使館に八月、銃弾一発と、「韓国人出て行け」と書かれた封書が送付された事件が発覚したように、ヘイトクライム発生の恐れが具体化し在日社会に不安が広がっているため、緊急に必要だったとする。
    「不特定多数に自分が在日だと知られるのを恐れ、受付で名前を呼ばれる病院に行けなくなったとか、電車に乗れなくなったと言う人もいる」

   会見に出席した川崎市在住の在日二世金秀一さん(五七)も
   「自分を隠さずに生きたいと四十年前に日本の通名を使うのをやめ、それからは本名で生きてきた。日本の人と在日コリアンが仲良くすべきと願ってきたが、今は四十年前と同じような息苦しさがある」
と不安を口にした。

   一方で、声明では
     「『親日/反日』のような単純な二分法で『日本』に忠誠を迫る言説は、それ以外のマイノリティーにも生きにくさを感じさせている」 として、
   在日コリアンだけの問題ではない点も指摘している。このような二分法的な考え方が広まることは、日本社会自体をむしばむことにはならないのか。

    師岡氏は、今回の嫌韓を考えるキーワードとして「反日」を挙げる。
    「韓国人が日本政府を批判したときに、韓国人に『反日』のレッテルを貼る傾向があるが、それは危険だ。国家と個人は別なのに、一体化した感覚に陥っているからだ。それは『お上意識』となり、国への批判を許さないというムードにつながる。実際、戦時中には国家を批判した人は『非国民』となじられた」
    ひいては、戦後築いてきた民主主義の崩壊にもつながると危ぶむ。
   「属性や民族を十把ひとからげにして敵とみなし、攻撃することが今まさに起きている。ヘイトスピーチ対策法ではそれをしてはいけないと定めている。国がまず先頭に立ってこの風潮に対して批判すべきだ」

    一方、「移住者と連帯する全国ネットワーク」の烏井一平代表理事は徴用工問題について、
      「徴用工問題は日本の労働問題に直結する話だ」 と指摘。
      「戦時下に日本の戦争のために、朝鮮の人たちの労働力だけを切り取って使い捨てた。その人たちが個人として企業に賠償を請求する権利を否定することは、日本の労働者が企業(の不法行為)に対してモノを言う権利を否定することにつながってしまうのではないか」 と警鐘を鳴らした。

今日の話題3

「嫌韓嫌中」問題」(1)

   前々回の最後で、『いずれ「嫌韓嫌中」問題取り上げようと思っています。』と書きましたが、今回からその問題を取り上げることにします。
   まず、私がそのように思うことになった切っ掛けの記事の最後の部分を再掲載しておきます。


   私は「ネットウヨ」と呼ばれている人たちはほとんど若者と思っていたので、上の文中の「高齢者が多いネット右翼、そのシンパたちとも重なる部分が多いとされる。」を読んで、そんなに多くの愚民(高齢者)がいるのだと、びっくりした。たぶんこうした人たちがアベコベ軽薄姑息うそつきカルト政権を強く支持しているのだろう、とも思った。
   また、山口智美准教授の次の指摘には全面的に同意した。


   「慰安婦問題などの歴史修正主義や排外主義のおおもとは、日本会議などの運動の中から培われたもの」としているが、このような保守的思想は、「嫌韓嫌中」といった外国人排斥につながっていくケースも多い。

さて、「嫌韓嫌中」問題に関連した記事が東京新聞の9月12日~9月15日の朝刊に続けて掲載されていました。これを切り抜いて保存していましたので、これらの記事を日付順に転載していくことにしました。
  まず12日の記事ですが、『こちら特報部』の「話題の発掘」欄に「編集局南端日誌」として【席巻する「嫌韓」の煽り】という表題で掲載されたものです。転載します。

席巻する「嫌韓」の煽り

侵略の歴史直視せよ

   「嫌韓」の煽りが政治、メディアを席巻している。感情を排し、理詰めで考えたい。

   問題の発端は徴用工問題である。昨年十月、韓国の最高裁は元徴用工らが新日鉄住金などに対して賠償を求める訴えを認めた。そこで賠償を支払えば、済んだ話だった。
   ところが、日本政府が払うなと介入した。一九六五年の日韓基本条約に伴う日韓請求権協定には、請求権が「完全かつ最終的に解決された」と規定されており、二重払いになるという理屈からだ。
   だが、国レベルではない個人請求権はこうした条約に縛られないという解釈がある。これは日本の外務省の見解でもある。実際、請求権放棄を記した日ソ共同宣言があっても、元シベリア抑留者は強制労働の補償をソ連側に請求できるとの主張に適用された。
  ただ、この個人請求権は消滅しないという考えには異論もあった。中国人の強制労働などに伴う西松建設事件で最高裁は二〇〇七年四月、元中国人労働者に判決で支払いを命じられないと判断した。でも判決には被害救済を日本企業に促す一文があり、西松建設は謝罪と和解に応じた。

  こうした経緯を考えれば、今回の政府の介入は異様である。だが、前提である日本の統治(植民地支配)を合法と解釈すれば、話が変わる。つまり一九〇五年の第二次日韓協約や一〇年の日韓併合について、日本の加害性を認めるか否かが問題の核心なのだ。
  日韓基本条約(六五年)はこの点を曖昧にした。日本側は戦前の統治を合法とし、支払いも経済協力などと位置づけたが、日本の過去の侵略に憤る韓国では屈辱外交だとして反対闘争が広がった。しかし、ベトナム戦争など折からの冷戦激化に伴う米l国の圧力で「反共の砦」である両国は条約を結んでしまう。

  だが、九一年のソ連崩壊で冷戦が終結して以降、世界各地で植民地支配や民族差別への清算が活発になる。九四年には南アフリカで人種隔離政策が廃止され、二〇〇八年にはイタリアがリビアに過去の植民地支配を謝罪し、補償を支払った。今回の徴用工訴訟もそうした流れにある。

  一九九八年の日韓パートナーシップ宣言では「植民地支配」「痛切な反省」が記されたが、戦前統治の合法性は問わなかった。難局は好機でもある。今回の問題を日韓基本条約を再考する機会と考えられないか。歴史修正主義に溺れれば、孤立化は避けられない。 (特報部長・田原牧)

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(50)

   私は「れいわ新選組」の山本太郎さんをもうずいぶん前から注目してきました。先の参議院選挙では「れいわ新撰組」を選びました。東京新聞(9月22日付)の「山本太郎さんへのインタビュー談話」記事を興味深く読み、その記事を切り取って置きました。前回予告しましたように今回はこの記事を紹介することにします。
   その記事は一面の【政治】欄と、その続きとして二面の【核心】欄に記載されていました。少し長くなりますが、全てを転載させていただきます。
【政治】欄の記事

憲法変えようとする人 怪しいと思え

《前書き》

    れいわ新選組の山本太郎代表は本紙の単独インタビューに応じ、安倍政権が目指す改憲に
「現行憲法を守らずに変えようとする人間たちは信用するな、怪しいと思え、ということ」と反対する姿勢を示した。
    次期衆院選で消費税率5%への引き下げで野党が結集し、政権交代を目指す考えを強調した。 (大野暢子)

    山本氏は憲法が守られていない例として
    「いちばん分かりやすいのが二五条、生存権だ。『健康で文化的な最低限度の生活』ができている人がどれだけいるのか」と指摘した。
    憲法九条への自衛隊明記や、有事に政府への権限集中を認める緊急事態条項の新設などを掲げた自民党の改憲四項目については
   「本丸は緊急事態条項。全て内閣で決めて首相の思い通りにできる。国会はいらなくなるということ」と批判。
   「自衛隊の明記が大きな問題として取り上げられる可能性があるが、明記しようがしまいが、緊急事態条項が通れば何でもできちゃうって話だ」と訴えた。

    十月から税率が10%に引き上げられる消費税については
    「収入の少ない人ほど負担が大きくなる。この国を弱らせてきた原因」と指摘。
    次期衆院選では、れいわが掲げる税率5%への引き下げを野党の共通政策とすることで「消費税を争点にし、減税で人々の生活をどう守るかというカードを出す」との構想を示した。
    引き下げに慎重な立憲民主党や国民民主党には
    「万年野党で居続けるか、政権交代を起こすかだ」と連携を呼びかけた。
    一致できなければ「政権交代する意思がない」として、小選挙区での候補者調整に応じない可能性も示唆した。

    山本氏自身の二〇二〇年の東京都知事選や次期衆院選への立候補を含めた今後の去就は
    「全ての可能性を排除しない。山本太郎というカードを最大限に生かせる選択肢を選びたい」と語った。

    れいわは今年四月、参院議員だった山本氏が政治団体として設立。七月の参院選は比例代表で二百二十八万票を獲得し、重度障害者の二人が当選した。れいわは政党要件を満たしたが、山本氏は議席を失った。

    山本太郎さんの略歴

   1974年、兵庫県宝塚市生まれ。91年に俳優デビューし、映画やドラマに出演。2011年の東京電力福島第一原発事故をきっかけに反原発運動を始める。13年に参院選東京選挙区に出馬し初当選。14年、「生活の党と山本太郎となかまたち」に合流し、共同代表に就任(16年に自由党に改称)。19年4月、自由と国民民主党の合流に加わらず、政治団体のれいわ新選組を立ち上げた。


【核心】欄の記事

「生きていたい」世の中に

《前書き》

 れいわ新選組の山本太郎代表は本紙のインタビューで、消費税率5%への減税での野党結集と、政権交代への意欲を語った。消費税減税は、生活に困窮した人たちが「自分ごと」として受け止めることができる経済政策だと指摘。減税で生活を引き上げる必要性を訴えた。 (大野暢子、清水俊介)

「野党は希望ある経済政策を」

■風穴■
-れいわ新選組は何を目指しているのか。
    「死にたくなるような世の中から、生きていたいと思える世の中にしたい。年間の自殺者数が二万人、自殺未遂も五十万人を超える。これだけの人たちが追い詰められる世の中は完全に壊れている。子供の七人に一人、高齢者の五人に一人、単身女性の三人に一人が貧困状態にある。地獄のような状況から脱却する政治を考えなければいけない」

-先の参院選で二議席を得た。
    「生活に困窮している人たちでなくたちでなく『自分だけ助かってもどうしようもない』と考えている人、社会全体が底上げされなければならないと理解している人も応援してくれている。(国会のある)永田町で、空気を読まず本当のことを伝える、政治に風穴を開けてくれるとの期待感だと思う」

■連携■
-「安倍一強」と呼ばれる政治状況をどう変えようと考えているのか。
    「これまで野党が一番弱かった経済政策に力を入れる。自民党はやり過ぎだという声が非常に多いのに選挙では野党が負けてきたのは、希望がある経済政策を打ち出せなかったからだ。『立憲主義に基づいた政治を』との主張は大切だが、それどころじゃない。厳しい生活を少しでも楽にする政策は何なのか、具体的に話さなければいけない」

-消費税率の5%への引き下げでの連携を、他野党に呼びかけている。
    「大半の人は一日に一回は消費税を払っており『自分ごと』として引き寄せやすい。参院選では5%を野党の共通政策にしたかったが、増税凍結で止まった。次(の衆院選)は消費税を争点にする。減税で人々の生活を引き上げることを揚げれば、政権交代は近づいて来ると思う」

ー立憲民主、国民民主両党は5%に慎重だ。
    「これまでの選挙の総括ができていない。自分たちの経済政策は人々が求めるものではないという(選挙)結果が出続けていることを、意識しなければいけない。万年野党で居続けるか、次の選挙で政権交代を確実に起こすのかだ」

■象徴■
ー安倍晋三首相は改憲に積極的だ。
    「憲法二五条が定める『健康で文化的な最低限度の生活』ができている人がどれぐらいいるのか。現行憲法を守らずに憲法を変えようという人たちは信用きない」

-重い障害がある舷後靖彦、木村英子両議員への期待は。
    「二人は超党派で物事をまとめ上げていくシンポリック(象徴的)な存在だ。与野党、心ある人たちをつないでいく。障害者という立場から、消費税増税が(生活を)直撃することについて、いろいろな投げかけができるだろう」

-議員復帰を目指す考えは。
    「自分が議員であるかないかは関係ない。世の中が変わっていけばいい。この先、いろいろな選挙がある。参院埼玉選挙区補選や(一〇二〇年の)東京都知事選、衆院選など全ての可能性を排除しない。山本太郎というカードを最大限に生かせる選択肢を選びたい」