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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
 今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(20)

 99%民意を無視して国家権力が繰り広げる悪行・愚行がまかり通るのは、利得をあさってその周りに群がる貪欲な1%の支持があるからでしょう。辺野古に群がる1%の実態を今日(6月25日)の東京新聞がシリーズ記事『税を追う』(1面トップ記事と27面に続編)で取り上げていました。東京新聞のホームページで『税を追う』で検索すると読むことが出来ます。ここでは記事の表題の文と前書きを転載しておきましょう。

     本文(1面)の表題
    自民、辺野古業者から献金
   前書き

14年に続き 公選法抵触か
   2017年の衆院選期間中、沖縄県の選挙区から立候補した自民党の3議員の政党支部が、名護市辺野古の米軍新基地建設の関連工事を請け負った業者から、計60万円の献金を受けていたことが分かった。国と契約を結んでいる業者の国政選挙に関する献金を禁じた公職選挙法(特定寄付の禁止)に抵触する恐れがある。三氏側は14年の衆院選の公示直前にも別の受注業者から献金を受け、後に返金していた。(中沢誠)

本文(27面)の表題
    新基地推進へ建設業界献身
   前書き

埋め立て開始 「祝杯」
  際限なく工費が膨らむ沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設。強行される工事の裏で、政治家と業者の癒着を疑わせる「政治とカネ」の問題が浮上した。「県内の選挙で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設が争点となるたび、容認l派の候補を支えてきたのは建設業界だった。(中沢誠)

   では、前回に続けて『辺野古・高江リポ-ト』の続きを転載します。

  「辺野古・高江リポ-ト(2019・6・12)」
  市民排除「絶対に許せない

【6月4日】
     米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で、沖縄防衛局は、辺野古崎付近で建設中の「K8」護岸に鉄板を敷く作業を実施した。同局が3日の記者会見で「埋め立て用土砂の陸揚げに使用する」としており、使用に向けた護岸の補強作業だとみられる。小型無人機で撮影した画像を確認すると、少なくとも45枚の鉄板が敷かれている。
【5日】
   沖縄防衛局が、前日から名護市安和の琉球セメント敷地内の土砂の仮置き場を活用し始めたため、土砂の海上搬出のペースが上がった。土砂搬出船を監視していた男性は「ペースが上がっている。以前は船一隻に土砂を積み終えるのに2時間程度かかったが、今は1時間半くらいで完了してしまう」と話した。
【7日】
   市民らが座り込みを続ける米軍キャンプ・シュワブゲート前に、那覇市出身の俳優・津嘉山正種さん(75)が訪れた。津嘉山さんがゲート前を訪れるのは2度目で、この日は初めて座り込みにも参加した。
   「埋め立てをやめろ」と訴える市民らが次々と機動隊員に排除される様子を見て、津嘉山さんは「何とも言えない気持ちになった。人権も憲法も無視した日本政府のやり方にわじわじー(いらいら)する」と怒りをあらわにした。
   二月の県民投票で、投票者の七割が辺野古の埋め立てに「反対」の意思を示したにもかかわらず工事が進められていることに、「どんなに県民が反対と言っても民意を無視して政府のシナリオ通りに、強行的に工事が進められている。絶対に許せない」と強調した。
【8日】
   沖縄防衛局は、辺野古崎東側の「K8護岸」と同西側の「K4護岸」の工事を進めた。「K8」に被覆ブロック、「K4」には消波ブロックをそれぞれ設置した。米軍キャンプ・シュワブゲート前では、市民ら約80人が座り込んだ。県外からの参加者が手作りのぜんざいと漬物を振る舞い、疲れを癒やす場面もあった。
                (琉球新報の記事を転載しています)


  「辺野古・高江リポ-ト(2019・6・18)」
「K8」護岸使い陸揚げ強行

【10日】
    米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は、埋め立て用土砂を運搬船から台船へ積み替える作筆を実施した。防衛局は10日午前11時ごろ、「K8」護岸付近の沖合で土砂の積み替え作業を開始。運搬船上のクレーンを使って土砂を移し替え、平らにならした後にフルーシートで覆った。
【11日】
    沖縄防衛局は、米軍キャンプシュワブ沖合の辺野古崎東側の「K8」と呼ばれる護岸を初めて使い、船で運んできた埋め立て用土砂を陸揚げした。陸揚げはこれまで使用してきた埋め立て予定地北側の「K9」護岸と合わせて2ヵ所となり、工事を加速させる狙いがある。玉城デニー知事は同日、県庁で記者会見を開き「海上搬入や陸揚げ作業の強行は、暴挙以外の何ものでもない」「法令順守の意識を欠いているものと疑わざるを得ない」などと強く批判した。K8護岸からの陸揚げを巡っては、埋め立て申請時に政府が桟橋として利用する予定はないと説明していたとして、県は目的外使用(留意事項違反)と指摘している。
【12日】
    沖縄防衛局は、米軍キャンプ・シュワブ東側にある「K8」護岸から埋め立て上砂を陸揚げする作業をした。2日連続で陸揚げ作業を実施したことに対して、市民らはカヌー12隻、船2隻で抗議行動を展開した。
【14日】
    沖縄防衛局が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから半年を迎えた。防衛局によると、昨年12月に先行して土砂没入を始めた区域は面積で全体の約4%で、投入された上砂量は5月末現在で約6割にとどまる。3月に着手した区域の面積は全体の約21%で、埋め立ては少量という。
    沖縄防衛局が2013年に県へ提出し14年に変更した埋め立て承認願書で、現在.着工している区域の埋め立てはおよそ半年で終わることが示されていた。
                (琉球新報の記事を転載しています)


  「辺野古・高江リポ-ト(2019・6・25)」
シュワブ・ゲート前で慰霊祭

【17日】
    米重晋天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、沖縄防衛局は、埋め立てに向けた作業を続けた。
    埋め立て用土秒の搬出に使われている名護市安和の琉球セメント所有の桟橋で、土砂運搬船の山発がカヌー隊の抗議で一時的に止まった。桟橋出入り口では約30人が抗議。複数の市民によると男性(70)が機動隊ともみ合った際に転倒したという。
【19日】
    安和の琉球セメント桟橋の車両出入り口前では新墓地建設に反対する市民ら約30人が抗議。その際、名護署は男性機動隊員の胸を両手で突き飛ばし職務を妨害したとして、公務執行妨害の疑いで、女性を現行犯逮捕した。
【20日】
    米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古のめ新基地建設で20日、琉球セメント桟橋周辺は大雨の影響で海が赤く濁った。仮置き土砂の流出を懸念した沖縄平和運動センターの山城博治議長ら市民28人が県北部保健所を訪れ、立ち入り調査を求めた。保健所側は「桟橋内を見る必要性を感じており.立ち入りできるよう弁謹士に照会している」と説明した。
【21日】
    名護市辺野古の米軍キヤンプ・シュワブ内にあった大浦崎収容地区で亡くなった人たちを悼む慰霊祭が、シユワブのゲート前で開かれた。約100人が焼香し、「戦没者や平和への冒涜につながる」と新基地建設の中止と、平和な世が続くことを祈った。慰霊祭は今年で4回目。
    大浦崎収容地区の遺骨について調べている遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さん(65)は、収容地区にいた人が作詞した「恨みは探し 400の魂が眠る大浦崎」という歌を紹介し、少なくとも400人が亡くなった可能性を指摘した。
    1956年には米軍がシユワブ建設に伴い立ち入りを禁止したため、後に遺族が埋葬地の遺骨を取り出せなかった可能性もあると述べた。
           (琉球新報の記事を転載しています)

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今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(19)

    『辺野古・高江リポート』を読んでいると、 アベコベ軽薄姑息うそつきカルト政権の沖縄県と県民に対する暴虐ぶりに無性に腹が立ってきて居たたまれない気持ちが沸き立ってくる。勿論、この暴虐の対象は沖縄県だけではなく、沖縄に対するほどあからさまではないので大多数の人が無関心だけれども、全ての99%に対しても振るわれている。今朝の新聞に共同通信社による世論調査が掲載されていたが、なんとこのようなトンデモナイ政権への支持率がいまなお47.6%(不支持率38.1%)もある。なんともまあ、お目出たい国民の多い事よ。…と、つい余計なことを呟いてしまいました。

  『辺野古・高江リポート』に戻ります。

  「辺野古・高江リポ-ト(2019・5・21)」

「土砂投入から5ヵ月 抗議続く」

           【13日】
   米軍普天間飛行場の移設に伴う沖纏県名護市辺野古の新基地建設で、辺野古漁港に近い埋め立て区域に土砂が投入され、辺野古崎東側に位置する護岸では砕石がクレーンによって海へと投げ込まれた。
   工事に反対する市民らは抗議舶一隻とカヌー9艇に乗り「海を壊す作業をやめろ」と抗議の声を上げた。
【14日】
   沖縄防衛局は辺野古漁港近くの埋め立て区域で土砂投入を進めた。辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲ-ト前からは工事車両290台分の砕石などを搬入した。
   国が昨年12月に辺野古側で土砂投入を開始してから、この日で5ヵ月が経過した。
   ゲート前では午前中、市民18人が座り込み、午後は約40人がプラカードを掲げて行進し
   「新基地を造ることが県民に寄り添うことか」「沖縄の発展を阻害する基地はいらない」 と声を上げた。
【15日】
    日本復帰から47年を迎えたこの日、名護市安和の琉球セメント前には約60人の市民が集まり、移設工事反対の声を上げた。オール沖縄会議共同代表の稲嶺進前名護市長は
  「47年たっても憲法の基本理念である平和主義、基本的人権から沖縄は除外されている」 と憤った。
{16日】
   沖縄防衛局は、辺野古側の埋め立て区域で土砂投入を進めた。辺野古崎東側の「K8護岸」造成作業も確認された。
    午前は大浦湾側の「K9護岸」で台船から土砂の移し替えを待つ工事車両が列を作った。その際、土砂を積んだ台船が傾いたまま接岸できず作業は行われなかった。
【18日】
   米軍キャンプ・シュワブのゲート前には5・15平和行進に合わせ、最大約130人の市民が「戦争反対」「平和が一番」などと声を上げ抗議した。東京から訪れた
   早稲田大4年の上甲和志さん(24)は
  「玉城デニー知事の講演を大学で聞いた。それまで沖縄のことを考えるきっかけがなかったが、おかしなことが起こっていると感じた」 と話した。
            (琉球新報の記事を転載しています)


  「辺野古・高江リポ-ト(2019・5・28)」

「市民らを網で囲い込み」

            【21日】
   米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設をめぐり、沖縄防衛局が土砂を搬出した同県本部町の本部港塩川地区で、警備員らが岸壁から約七十㍍にわたってフェンスやネットを設置し、工事車両の進入経路を確保。市民からは「実質的な排除だ」と反発の声が上がっている。
   沖縄防衛局は、埋め立て土砂の搬出のために本部港塩川地区を再使用。午前七時二十分から正午すぎまで搬出し、工事車両百八十一台分の土砂を台船に積んだ。塩川からの搬出は四月二十五日以来、約一カ月間なかった。港では市民ら約三十人が「アリバイ作りの搬出だ」などと批判した。
   本部町島ぐるみ会議の高垣喜三さん(七〇)は「きょう搬出したのは一時間で約四十台分。通常約百台を搬出する名護市安和と比べても効率が悪い。工事上必要というより、塩川を使うことによる工事加速の印象づくりだろう」と指摘した。

 【24日】
   本部港での土砂搬出で、沖縄防衛局から委託を受けた民間業者の警備員らが、基地建設に抗議する市民らを網で部分的に囲い込んだ。
   土砂搬出を監視している本部町島ぐるみ会議によると、同地区でこうした対応は初めて。市民らは土砂積み込みを阻止するため大型車の前に立ちふさがろうとしたが、警備員らは市民らを追い掛け、一人につき複数人で網を使って部分的に囲い込んだ。    市民からは「イノシシや鶏のような扱いだ」「警備員による拘束はやりすぎだ」と抗議の声が上がった。この囲い込みについて、県港湾課は「(沖縄防衛局による港での柵設置の)事前の相談には含まれていない内容だ」とした。
   齋藤祐介弁識士は「身動きができないほどに拘束していれば違法。そうでなくとも、抗議活動は表現の自由の範囲で認められており、網で活動を制止しなければならないほどの緊急性がなかったとすれば不当だ」と指摘した。
    (琉球新報の記事を転載しています)


  「辺野古・高江リポ-ト(2019・6・4)」

「ドローン規制 工事隠される」

【5月27日】
    米軍普天闇飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、建設資材の搬入を阻止しようと終日、市民が座り込んだ。
    「県民投票で反対の民意は示された」「美ら海を壊すな」 とシュプレヒコールを上げ工事の即時中止を訴えたが、3回に分けて合計69台の建設資材を積んだ車両がゲート内に入った
   ゲート前のテントでは、埋め立て工事が続く辺野古沿岸部で小型無人機(ドローン)による監視を続けてきた土木技師の奥間政則さんが 「辺野古浅瀬濁り水流出を撮影し、汚濁防止幕設置不備のずさん工事を明らかにした」 と話し、改正法で辺野古の飛行区域制限を外さなければ、工事の実態が隠される恐れがあると訴えた。
【28日】
   沖縄防衛局は、辺野古崎南西側に位置する「K4」護岸で消波ブロックの設置作業を行った。海上ではカヌー9艇に乗った市民らが工事の中止を求めて抗議した。
   辺野古崎東側の「K8」護岸でも作業を進めており、市民は
 「道路を拡張している。K8でも土砂を積み込み、土秒を運ぶ車両の回転を上げるのではないか」 と懸念した。
   大浦湾側の「K9」護岸では土砂を台船から工事車両に移し替える作業が行われ、「埋め立て区域2」での土砂投入が確認された。
【29日】
   新基地建設で、移設に反対する市民ら約70人は、埋め立て用土砂の搬出に使われている名護市安和の琉球セメント桟橋前に集まり、移設工事反対を訴えた。
【31日】
   名護市の米軍キャンプ・シュワブゲート前で、建設資材を搬入するトラック212台がゲート内に入った。
   辺野古区民で元漁師の比嘉定正さんは
   「基地を建設する埋め立てには反対だ。辺野古内でも賛成と反対でけんかが起こる」  と話した。
                                              (琉球新聞の記事を転載しています。)

                                                
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(18)

     安倍政権は辺野古での「悪行・愚行」以外の更にとんでもない「悪行・愚行」を続けて行ってきたので、それらを取り上げてきました。そのため、4月22日以降「辺野古問題」を取り上げることが出来ませんでしたが、久しぶりに今回から「辺野古問題」に戻ることにしました。

   まずは東京新聞(5月6日付)の記事を転載します。

辺野古に土砂投入後、ジュゴン食べ跡ゼロに

防衛省、工事の影響否定

前書き
   沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設を巡り、政府が沿岸部に土砂投入を始めた2018年12月以降、付近の海域で見つかっていた海草藻場でのジュゴンの食べ跡が確認されていないことが、防衛省への取材で分かった。
   沖縄本島周辺では三頭の存在が確認されていたが、今年3月中旬、辺野古と反対側の本島西海岸にある今帰仁(なきじん)村の漁港に一頭が死骸で漂着。残る二頭も最近は確認されていない。環境団体は新基地建設との関連性を指摘している。(山口哲人)
   (記事の最後にジュゴンについての説明文が記載されているので、それをここに転載しておきます。
    ジュゴン
   国の天然記念物で絶滅危惧種の哺乳類。西太平洋からインド洋の沿岸にかけて広く分布し、沖縄では海の神とあがめられていた。人魚のモデルともされる。成獣で体長2~3㍍、体重250~400㌔㌘程度に成長し、寿命は70歳くらい。エサは海草。

   防衛省は毎月、辺野古周辺の複数箇所の藻場で、海草の食べ跡を観察する潜水調査を実施。17年以降は毎月10~70本程度の食べ跡が見つかっていた。
   政府が護岸の新設など土砂投入に向けた工事に取り掛かった18年11月の食べ跡は17本で、前年同月からほぼ半減した。

   政府は12月14日に土砂投入を開始。直前の同月6~9日の調査から今年3月調査まで、一本の食べ跡も確認されていない。
   防衛省報道室は本紙の取材に、18年11月調査以降にジュゴンの食べ跡が確認されないことについて
    「埋め立て工事前からジュゴンは藻場を利用しなくなっており、工事の影響とは考えていない」と土砂投入との因果関係を否定した。

   防衛省が本島北部の複数箇所に設けた録音装置による調査では、18年11月17日を最後に、海中でのジュゴンの「鳴き音」は検出されていない。ヘリコプターによる上空からの目視調査では、辺野古周辺でジュゴンの姿が確認できたのは18年9月が最後。
   環境団体「ジュゴンネットワーク沖縄」の細川太郎事務局長は
「土砂投入は直接的な原因ではないかもしれないが、護岸工事や作業船などの往来による騒音や振動にジュゴンが耐えき れなくなり、生息域を奪われたのは明らかだ」 と指摘する。

    死骸で見つかった一頭は今帰仁村で冷凍保存しており、今後解剖して死因を調べる。玉城(たまきデニー)県知事は今年3月、安倍晋三首相と官邸で会談した際「死因を究明する意味でも土砂投入をやめ、話し合いの時間をつくってほしい」と訴えたが、政府は土砂投入を続けている。

   上の記事の掲載日と同じ日の「社説」が、安倍政権は辺野古以外の沖縄の市や島々にも「悪行・愚行」の触手を伸ばしていることを報道しています。続けてそれを転載します。

陸自離島配備 住民の理解なしでは

   南西諸島への陸上自衛隊配備を巡り、防衛省による不誠実な住民対応が目立つ。配備は中国の海洋進出への対抗策というが、住民の安心をないがしろにして、地域の平和を守るといえるのだろうか。

   防衛省への住民の不信が噴出しているのが、沖縄県宮古島市だ。
   3月下旬、陸自駐屯地が開設され約380人の警備隊が発足した。ところがないはずの弾薬庫が敷地内に造られ多目的誘導弾(ミサイル)や迫撃砲が搬入されていたことが判明した。弾薬保管なしを条件に、反対から容認に転じた周辺住民にとっては「だまし討ち」だろう。
   4月、隊旗授与式に訪れた岩屋毅防衛相は「説明不十分だった」と謝罪。陸自は誘導弾などを島外に搬出した。
   駐屯地には来年以降ミサイル部隊も加わる。同部隊のミサイルなども含め、島内の別の地区に造る弾薬庫が完成次第集約する計画だが、その現地でも地区が弾薬庫整備に反対している。
   防衛省は住民軽視を猛省し抜本的に対応を見直さねばならない。

    沖縄県石垣市では、島の中央部に地対艦・地対空誘導弾部隊など500~600人の駐屯地を設けるための用地造成が3月に始まった。地元四地区が、軍事標的化や希少動植物の生態系への影響を懸念し反対する中での着工だ。住民側は、4月以降なら義務付けられる環境影響評価を避けるため着工を急いだのではとも指摘している。
  事実上容認の姿勢だった中山義隆市長は三選後の昨年7月、受け入れを正式表明した。しかし、反発する住民は民意は定かではないとし、有権者の4割の署名を集めて住民投票を請求。投票実施のための条例案は今年2月の市議会で賛否同数の末、議長裁決で否決されるも、際どい結果に論争は収まらない。市側はもう一度慎重に住民の意思を見極める必要がある。

   政府は2013年の防衛大綱で南西地域の防衛体制強化を打ち出し、沖縄本島のみの配備だった陸自を他の沖縄三島と鹿児島県奄美大島へ展開する方針を決めた。ただ、離島を結ぶ軍事拠点化が地域の安全保障に役立つのか。
   沖縄では中国人観光客の増加が著しい。政治的にも日中関係は改善の兆しが見える。そんな一帯の融和感に水を差すことにならないか。冷戦終結で北方対処の任を終えた陸自が、組織維持のため南西地域に役割を求めたとも読める状況である。何より、狭い島内での自衛隊活動は住民の理解抜きに成り立たないと心得るべきだ。

   4月22日の続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(7) で転載した「辺野古・高江リポート」の続編が5編あります。その中の1編を転載します。(残りは次回で)

  「辺野古・高江リポ-ト(2019・5・14)」

「ひとかきの土砂、生物埋める」

【7日】
  大型連休が明け、沖縄防衛局は沖縄県名護市辺野古の沿岸部の埋め立てに向けた土砂投入を再開した。沿岸部でトラックとブルドーザーが土砂を投入する様子が確認されたほか、防衛局は別の土砂を大型運搬船三隻で大浦湾に運んだ。
  反対する市民団体は小型船2隻とカヌ19艇を出して抗議した。カヌーをこいでいた7人が海上保安庁に強制的に排除されて1時間余、拘束された。
【9日】
  沖縄防衛局は大浦湾のK9護岸で埋め立てを進めた。
  護岸前ではカヌーに乗った市民がフロートを乗り越え「ちゅら海守ろう」と書かれたプラカードを掲げた。
  抗議船に乗った名護市の中原貴久子さん(59)は
   「重機のひとかきひとかきの土砂が日々、辺野古の生き物たちを埋めている。砕石投下の音が大浦湾からジュゴンを追い出した。かけがえのない海を守れ」 と憤りをあらわにした。
【10日】
  沖縄防衛局は辺野古漁港に近い「埋め立て区域2」で埋め立て作業を続けた。
  米軍キャンプ・シユワブのゲート前には新基地建設に反対する市民ら約20人が集まった。市民らはゲート前で座り込んだり、練り歩いたりして工事の中止を訴えたが、機動隊に排除された。
【11日】
  辺野古の新基地建設に反対する「県民大行動」が、シュワブのゲート前テントであった。県内外から500人以上が参加した。
  海上では、K1護岸やN5護岸で作業する工事車両が確認された。船舶による土砂の搬入やK8護岸で汚濁防止幕の設置があった。

  4月の衆院沖縄区補選で新基地建設に反対の立場を示して当選した屋良朝博衆院議員は「(所属する)国民民主党には考えが違う人がたくさんい る。説明して一つ一つ乗り越える」。
 渡嘉敷綏秀(すいしゅう)さん(68)=那覇市=は「県民の思いを示しても政権は、工事を止めない。諦めずに一つ一つの選挙を勝ち取り、行動することでより強く訴えていきたい」。
と話した。
      (琉球新報の記事を転載しています)


今日の話題3

「意見広告」運動の紹介

   「意見広告」運動に参加していますが、最近参加した「沖縄意見広告運動(第10期)」の『意見広告』が本日(2019年6月9日)の東京新聞に掲載されていました。今回の賛同者数は「18,663件」と記載されていました。
    この『意見広告』は見開き2面全体を使い参加者全員の氏名を記載した大規模なものです。(当然の事ながら、ちゃんと、私の氏名も記載されていました。)
    少し長くなるかもしれませんが、今回はこの『意見広告』の紹介をすることにしました。

   全体の表題は中央に大きな文字で
       民意は示された。辺野古新基地 断念を!
   と書かれています。そして副題のように一番上部には
        米軍機の飛ばない基地のない平和な沖縄、そして日本を。
   と、また右端には(縦書きで)
       沖縄の米軍基地は、この国の民主主義の問題です。
   と、書かれています。

  そしてその左に後に紹介する論考の前書きに当たる文が記載されてます。まず、この前書きを転載します。
前書き
沖縄の民意を力でおさえつける安倍政権。
今、変えるべきは憲法9条ではなく政権です。

  辺野古埋め立ての賛否を問う2月の沖縄県民投票で投票した72%の人が「反対」に投票しました。圧倒的民意です。
  安倍政権は、この民意を黙殺し工事を強行しています。
  これを許せば、住民の意思など関係なく政権の裁量で日本のどこにでも自由に基地を建設し、オスプレイ配備ができる事に通じます。
  安倍枚権を退陣に追い込み、日本政府が沖縄の自己決定権を奪い植民地扱いをしてきた差別政策を終わりにし、この国の民主主義と住民自治を取り戻す時です。

   さて、この広告の具体的な意見は「参加者氏名」の下に掲載されています。まず、次の表題が書かれていて、その下に総論と三つの論点に分けて論考が記載されています。私はこの『意見広告』の論考全てを深い同意の念を持って支持します。


安倍・トランプ両政府は、「辺野古唯一」の破綻を認め、
   新基地中止 日米地位協定の見直し 基地縮小・撤去の交渉を!


沖縄海兵隊はグアムなどへ国外移転します。 辺野古新基地建設は必要ありません。 日米両国政府は2006年の米軍再編協議で「抑止力」の強化につながるとして、沖縄海兵隊8千人と家族9千人のグアム移転を合意しました。その後、2012年にはグアムだけでなく、ハワイとオーストラリアにも分散移転することに合意し、移転兵員数も9千名と1千名増やしました。日本政府はグアムでの海兵隊施設建設に31億ドル(約3400億円)の負坦をグアム移転協定で合意し、すでに2千億円以上を支払っています。グアムの米軍基地施設内に建設される海兵隊施設は沖縄の海兵隊施設を代替するもので、米軍は2025年3月までに移転を開始し1年半で完了するとグアム議会へ今年2月に通知しました。沖縄に新たな米海兵隊基地を建設する必要はありません。


普天間基地の無条件返還こそ「唯一の解決策」です。  世界一危険な普天間基地は、沖縄戦で沖縄県民の土地を奪って建設したものです。戦後74年間も返還ないのは私有財産の没収を禁じたハーグ陸戦条約違反です。
  普天間基地は航空法の安全基準や米軍飛行場基準に違反し、市立小中学校や保育前など多数の住民が常に墜落の危険に晒されています。
  一昨年、米軍ヘリの窓が授業中に落下した普天間第二小学校では、その後も飛行コースでない学校上空を米軍ヘリが飛び交い、昨年は700回以上も児童が校庭から避難を繰り返し、ついに校庭にも飛行コースに避難用シェルター2基が建設されました。
  政府は米軍機の小中学校や保育園の上空低空飛行を禁ずるべきです。
  辺野古移設を理由に普天間の危験を放置し続ける日米両政府の責任は重大です。


  沖縄県民は「辺野古ノー」の意思を県知事選や県民投票で明確に示しています。
  この民意を無視してジュゴンなど希少種を含む5千種の海洋生物が生息する「命の海」を埋め立て、新基地建設を強行することは、自然だけでなく、沖縄の「民主主義」と「地方自治」を破壊するものです。
  埋立て予定地の大浦湾側直下には活断層が走り、海底にはマヨネーズ状の軟弱地盤があり、深いところは海面下90メートルに達することが明らかになりました。政府は77,000本の砂杭を打ち込んで地盤を改良するとしています。しかし、地盤の不等沈下を防ぐとはできず、莫大な費用がかかり工期も長期におよぶと見られます。
  大規模な土木工事による環境破壊も心配されます。すでに、確認されていた3頭のジュゴンのうち1頭が死に、2頭が行方不明です。自然環境や野生生物への悪影響は明らかであり、日米両政府は「辺野古新基地建設」を断念すべきです。


  「朝鮮戦争の終結」をめざし歴史的な平和への流れが始まっています。憲法9条の平和主義に反し、対米隷従と沖縄に基地負担を強いる構造的な沖縄差別の上に成立してきた日米安保条約は朝鮮戦争を通じ形成されてきました。
  その安保を基に在日米軍に特権を認めているのが日米地位協定です。朝鮮戦争が終結すれば、出撃拠点とされた在日米軍基地―横田、横須賀、佐世保、沖縄の嘉手納・普天間基地なども、米海兵隊の沖縄駐留も不要です。
  しかし、安倍政権は平和への流れに逆らい、「中国の脅威」を煽り、「戦争のできる国」へ安保法施行で自衛隊と米軍の一体化を進め、9条に自衛隊明記する改憲、南西諸島はじめ三沢、岩国、厚木基地強化など日本全土の軍事要塞化を企てています。

  武力で平和はつくれません。東アジアの平和のため、今こそ、日本政府は全国で多発する米軍の演習・事故・事件の度ごとに立ちはだかる不平等で屈辱的な日米地位協定の抜本的改定を実現した上で、沖縄の基地負担と米軍犯罪の根源にある日米安保条約を廃棄し日米平和友好条約を結ぶため対話と交渉を始めることを求めます。

 
危うい 今日の日本ファシズム

「令和」を覆う安倍・菅ファシズム

       今回は〈記事4〉『気づいたらこんな惨状〈「令和」を覆う安倍・菅ファシズム 〉』を読みます。

安倍・菅ファシズム

〈安倍政権の国粋主義を象徴〉――。
   新元号「令和」が公表された際、こう報じた欧米メディアは少なくなかったが、戦前回帰の不穏なファシズムの空気が日本社会全体を覆い始めているのは間違いない。
   令和に入り、安倍政権による権力の暴走、乱用の兆候が随所に表れ始めているからだ。とりわけ、際立つのが「天皇の政治利用」だ。
   例えば、10月22日に行われる天皇即位を披露する「祝賀御列の儀」のパレード。オープンカーに乗った天皇・皇后が、皇居宮殿から赤坂御所までの4.6キロを30分間かけて進行するのだが、驚いたのは公表されたコースだ。普通に考えれば皇居から国道246号をそのまま進めばいいのに、なぜか自民党本部前を通るからだ。コースを決めたのは21日に開かれた政府の式典委員会だが、委員長を安倍首相が務め、一部報道では事前に決まっていたコースを同委が「変更」したというのだ。

〈天皇陛下の政治利用極まれりだ。なぜ宮内庁は黙っているのか〉
   式典コースについて、鳩山由紀夫元首相はツイッターで、こう疑問を呈していたが、ただでさえ、安倍政権は天皇に対する首相の国政報告「内奏」の写真を異例の即日公表し、野党から「天皇の政治利用」と批判を浴びている最中だ。その指摘を真摯に受け止めて反省するどころか、何ら悪びれる様子もなく、さらに「政治利用」のアクセルを踏み込んでいるのだから何をかいわんやだ。

安倍政権の令和ファシズムは戦前より酷い

   安倍政権の政治利用のエピソードは、これだけじゃない。朝日新聞の高橋純子編集委員は、22日付のコラム〈多事奏論〉で、安倍が25日に国賓として来日するトランプ米大統領に対し、「新天皇即位(の行事)はスーパーボウルの100倍」などと語ったとされる報道を取り上げ、こう書いていた。

   私は別に天皇を信奉する者ではないが、この報に触れた時はギョッとした。
   天皇に「値札」をつけない、政治的に利用しないことは、天皇を「国民統合の象徴」と位置付ける憲法を持つ国の、政治家の、最低限のルールだと考えるからである。

   その最低限のルールすら平気の平左で踏みにじっているのが安倍であり、高橋編集委員はその言動に違和感や嫌悪感を覚え、批判的な視点で論じているのだが、そもそも新元号公表時にわざわざ首相会見を開き、政策や理念を主張したこと自体が天皇の政治利用以外の何ものでもない。それがどんどんエスカレートし、自身が改元の「主役」のように錯覚しているのだ。

   元参院議員の平野貞夫氏は「戦前、戦中でも、ここまで露骨な天皇の政治利用は見られなかった」と言い、こう続ける。

   戦前の日本でファシズム化が進むきっかけとなった満州事変は、明治憲法に違反した旧陸軍の内乱行為、いわゆる天皇の統帥権の干犯が引き金ですが、今の安倍政権も旧陸軍のように憲法の基本秩序を壊乱している。そうして旧陸軍と同様、自分たちのファシズムに天皇を引き込もうとしているとしか思えません。令和ファシズムというのか、こういった形の権力の暴走をこのまま許していると民主主義は間違いなく崩壊します。


自由は突然、失われるのではなく、徐々に蝕まれる
   戦国時代、自分の力を全国の諸大名に誇示するため、朝廷の権威を最大限に政治利用したのが豊臣秀吉だった。忠誠を誓う者は重用し、歯向かう者は武力でねじ伏せる。

   後世に名を残した秀吉と人物の差は歴然としているとはいえ、安倍の政治手法もソックリだ。
「政治主導」の名のもと、内閣人事局を通じて幹部職員を牛耳り、霞が関をドーカツ。反発する官僚を次々とパージした結果、役所内はヒラメ役人の「忖度」が横行。モリカケ疑惑や統計不正問題で指摘された隠蔽、改ざん、捏造が当たり前の腐った組織に成り下がった。そうやって霞が関を屈服させた独裁権力の「刃」が向かった先は地方自治体。米軍普天間基地の名護市辺野古沖の移設工事に反対する沖縄県イジメは相変わらずだが、今、何が何でも血祭りに上げてやる、という政権の執念が透けて見える相手が大阪・泉佐野市だ。
   ふるさと納税の過度な返礼品が制度の趣旨にそぐわないとして、総務省は6月から、同市や静岡・小山町など4市町を、ふるさと納税による税控除の対象外にしたが、20日付の朝日新聞は舞台裏をこう報じていた。

   ふるさと納税は、菅義偉官房長官が第1次安倍政権の総務相時代に提唱。(略)肝いりの政策だ。菅さんの顔を潰すわけにはいかない。制度設計にも問題があったのに、総務省は菅に「忖度」。政権に公然と歯向かう泉佐野市が許せないのだ。

法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

   今の官僚、行政組織は、公平公正も何もない。政権の顔色をひたすらうかがっているだけ。それがすっかり身についてしまった。選挙に勝つためなら何でも利用する『なりふり構わずファシズム』に役人が尻尾を振っている。異常な状況です。

官僚と同様に忖度合戦している大新聞・テレビ

   もはや安倍・菅による「令和ファシズム」は霞が関だけではなくなりつつある。神奈川県の黒岩知事が自民党県連の集会で菅を「令和おじさん」と呼び、県連が黒岩に抗議文を出すという「言論封殺」ともいえる手法でひれ伏させた一件もその例だ。本来であればメディアがファシスト政権の暴走にストップをかける役割を担っているはずだが、大新聞・テレビは総じてベッタリ感はぬぐえない。とくに酷いのがNHKだ。
   新元号が公表された4月1日、安倍はNHKや民放をハシゴしたが、NHKでは夜の報道番組に冒頭から出演。令和に込めた気持ちを政策と絡めて視聴者に思い切り訴えかけていた。そうしたら、安倍政権に近しいとされるNHKエンタープライズ社長の板野裕爾氏が、NHK本体の専務理事に返り咲く役員人事が発表されたからアングリだ。

   芥川賞作家の中村文則氏は4日付の毎日新聞コラム〈書斎のつぶやき〉で、〈政権守る忠犬たち〉と題してこう書いていた。

   政権は権力であり、そんな権力に対しては、基本的にマスコミは厳しい目を向けるのが少し前までは当然だった。でも今は及び腰で、一部の報道番組やワイドショーのスタッフ、新聞記者や文化人などには、政権を過度に擁護し続ける存在までいるようだ。

   なぜこうなってしまったのか。元々こびへつらうのが好きな人もいれば、マスコミの意義も捨て忖度(そんたく)しているみっともない人、政権をひたすら擁護することで、強者側に立つ快楽に酔っている人もいるだろう。

   民主主義国家を装う安倍政権の忠犬と化し、その悪行に加担している大新聞・テレビを痛烈に皮肉る内容だったが、まさに正鵠を射ていた。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

   官僚組織と同様、大手メディア記者も『政権に嫌われたくない』『ネタが欲しい』『いい思いがしたい』と考えて忖度合戦している。アベノミクスの失敗など
政権の問題点を指摘すればキリがない。しかし、報道は令和バンザイ一色なのだから、どうしようもありません。

   宮沢喜一元首相は、著書で
〈われわれは将来に向かって自由の制限につながるかもしれないどんな兆候に対しても、厳しく管理する必要があります〉
〈自由はある日突然、なくなるものではない。徐々に蝕まれ、気づいたときにはすべてが失われている〉
と書いていたが、手遅れにならないよう、今こそ、この言葉を噛みしめるべきだ。


   上記の引用文中で平野貞夫さんが『「戦前、戦中」のファシズム』に触れていましたが、『「戦前、戦中」のファシズム』については下記のカテゴリで詳しく論じています。
《滝村国家論より》
《吉本ファシズム論より》
    「ファシズム」のことだけでなく、「戦前、戦中」の日本国家・社会(庶民)の状況なども詳しく知ることが出来ます。興味のある方はどうぞご覧ください。

    。 以上でカテゴリ『危うい 今日の日本ファシズム』を終わり、次回からは『今日の話題3』に戻ります。

危うい 今日の日本ファシズム

日本は“束ねられる”ファシズム化が進んでいる

   今回取り上げるのは<記事3>です。この記事は日刊ゲンダイDIGITAL の【巻頭特集】で書き出しは「注目の人 直撃インタビュー」となっています。この「注目の人」とは、なんと前々回の<記事1>の三番目の談話者・片山杜秀さんでした。この記事も聞き手(今回は日刊ゲンダイの記者・坂本千晶さん)が片山さんの談話をまとめる形式になっています。そのまとめられた片山さんの論説を転載します。(赤文字は記者さんの質問です。なお、分かり易くする為、一部分文章を書き換えたところがあります。

この国は再びファシズムに侵されている

 ――ファシズムはどの程度まで進んでいますか。
   数字で示すのは難しいですが、かなりファシズム的状況にあると言っていいと思います。独裁政党こそありませんが、野党は与党に似たり寄ったり。保守主義的で、資本主義の延長線上に立っていて、この国は再びファシズムに侵されている。
   現実を鋭く分析した思想史研究者の対談集「現代に生きるファシズム」(小学館新書)が話題だ。第1次世界大戦後のイタリアで生まれたファシズムはヒトラーのナチズムとも、中国や北朝鮮の全体主義とも、ロシアのそれとも違う。権力によって民衆が「束ねられている」状態を指すという。
   7年に迫ろうとする安倍1強政治の下、この国はどう変わっていったのか。この国をもう一度豊かにします、と幻想をうたっている点では、共産党以外の野党は与党と変わらない。

 ――国民に選択肢がないと?
   自動的に大政翼賛会化しています。55年体制のような与野党のイデオロギーの差異がない。思想や政策に十分な相違がないとすれば、有権者は同じことをやるなら経験を積んでいる政党の方が安全と考える。だから、安倍首相が面目を失うことがあっても、「悪夢のような民主党政権」とリフレインすると、一定数の国民がリセットされてしまう。現政権の方がマシだと考えて、失敗が棒引きになる。左派が警戒する憲法改正などしなくても、戦後民主主義の常識とは異なるフェーズに入っていることを深刻に認識する必要があります。

没落する中間層が“希望の星”にすがりつく

  ――ファシズムは全体主義と混同されやすいですが、「特定の政治や経済の体制を呼びならわす言葉ではないと考えるべき」「体制論ではなく情況論の用語」と指摘されています。
     個を原則的に認めないのが全体主義で、個のスペースが幾分なりとも保障されているかのような幻想を与えるのがファシズムと言えばわかりやすいでしょうか。
   「みなさんを自由にするため、夢を取り戻すため。いっとき不自由になっても我慢して下さい。」
    これがファシズムのやり方です。しばしば不自由のままで終わるのですが。同質化までは至らず、「束ねる・束ねられる」ことをたくさん感じているときがファシズム的状況と言えるでしょう。ファシズムは社会主義か自由主義かで割り切れない。変幻自在に形を変える。精神論や右翼的な旗印が有効であれば、それをトコトンやる。国民の団結を保つために社会主義的施策が有用であれば臆面もなくやる。理屈は抜き、束ねることが出来るのならば手段を問わないのがファシズムです。

 ――右派に支えられる安倍政権が教育無償化などの福祉政策に走るわけですね。一方、国民が「束ねられてもいい」と考えるのはどういう背景が?。
   資本主義の危機の時代に没落する中間層の“希望の星”としてファシズムが現れるからです。典型例はワイマール共和国時代のナチス支持者、トランプ米大統領に熱狂するラストベルトの白人労働者。もっと豊かになるはずだったのにどうもおかしい、社会のせいでうまくいかない、と感じている階層です。
   日本も似たような状況です。就職先は終身雇用で、何歳で結婚して子供を何人つくって、何歳までにマイホームを持って……といった従来の生活モデルが崩れた。そうすると、自由を少しばかり差し出しても、みんなで束ねられることで助け合い、危機的状況を乗り切ろうという発想になる。自由を取り戻すステップとして、束ねられることが必要だという思考に入っていきます。

3・11でフェーズが変わった

  ――ターニングポイントはいつですか。?
    3・11でしょう。冷戦構造崩壊後、そういうフェーズに入っていく流れはありましたが、3・11が決定的だと思います。この経験でフェーズが変わってしまった。日本が災害大国だという認識は共有されていましたが、政府は対応可能な防災計画を立て得ると説明し、国民の不安を打ち消してきた。ところが、東日本大震災では日本列島全体が揺れ動き、原発事故はいまだに収束しない。その後も各地で地震が頻発している。南海トラフ地震のリスクもある。いつ巨大災害に襲われても不思議ではない状況をウソとは言えない。地震予知は不可能だとオフィシャルに認めている状況下で、われわれは明日をも知れぬ身で生きている。2011年以降、日本人は刹那主義と虚無主義に陥ってしまいました。真面目に考えても対応できない災害と隣り合わせで暮らしているわけですから。

 ――危機感の点で言うと、安倍政権は一時は中国包囲網に躍起になり、核・ミサイル開発に猛進する北朝鮮を“国難”と呼び、足元では韓国と対立を深めています。
   内政で国民に対する訴えかけが弱くなると、外に向かうのは歴史が物語っています。
   富の再分配といった社会主義的政策で国民のガス抜きをするには、経済成長が必須。それができない場合は非常時の持続が有効に働く。北朝鮮がミサイルを発射するたびにJアラートを作動させれば、5年や10年は簡単にもってしまう。

  ――刹那主義、虚無主義、対外的緊張が重なればますます思考停止です。
    リアルに考えれば、この国は経済成長しないかもしれない、貧富の格差が拡大するかもしれない、社会保障はますます削られていきそうだ……。
   安倍政権が夢物語を喧伝しても、不安は払拭されない。さらに、AI社会になれば人間は不要とされかねない。しかし、こうした問題が国民的議論に結びつかないのは、安倍政権がだましているからというよりも、国民が厳しい現実から目をそむけているからです。国民の気分も問題なのです。
   なぜかというと、現実を直視しても解決のしようがないから。こうして刹那主義や虚無主義が増幅され、便乗したファシズムのオポチュニスト(ご都合主義者)的な部分がかぶさってくる。世論ウケのいい政策を次々に打ち上げ、中途半端なまま別のテーマに移っていく。

――本来は、いい加減な政治に対する国民の怒りが爆発する局面です。
    声を上げ続ける人は少数派。「実現不可能なことでも言ってくれるだけでうれしい」というレベルまで国民の思想が劣化していると思います。
    お上はうまく統制するため、下から文句が噴き出ないようおべんちゃらを言う。それを期待する国民感情がある。上下の平仄が合っている怖さがある。「おかしい」と訴える人の声は、「平仄(ひょうそく)が合っているんだからしょうがない」と考える人のニヒリズムにかき消される。(管理人注:「平仄合っている」=(順序やつじつまが合っている)
    原発事故への対応、反応もそうです。嫌な話を聞いても解決できないし、東京五輪の話題で盛り上がった方がいいという雰囲気でしょう。元号が変わった、新しい時代を迎えた、お札も変わる、それぞれの花を大きく咲かせることができる……。そんなことで内閣支持率が上がる。政府の考えと国民の求めが無限にかみ合っている。終末的ですね。

サンダース目線の民主社会主義的発想が必要

――流れを変える手だてはないのでしょうか。
    仮に安倍政権が倒れても、世の中がガラリと変わることはないと思います。
    「決められない政治」を否定した結果、政治主導の名の下に内閣人事局が設置されて官僚は生殺与奪権を握られ、官邸は霞が関の情報を吸い上げて権力を肥大化させ、戦前・戦中にはなかった強力なファシズム体制を敷いた。「決められる政治」の究極の形態を実現したのです。
    唯一可能性があるとしたら、来年の米大統領選に再挑戦するバーニー・サンダース上院議員のような民主社会主義的な発想を広げることでしょう。人権を擁護し、ファシズム的なキレイごととは一線を画す社会を目指すのです。最大多数の国民がなるべく束ねられずに、しかし助け合って生きていく。人間社会の当たり前の理想を思想的にハッキリ表明する政党が大きな形をなさないとまずいでしょう。難しいですが。

――民主社会主義的なプランを掲げる政治勢力が必要だと。
    高度成長が再現できれば、新たな政策実行にいくらでも予算が付き、昔ながらのパイの奪い合い政治でも結果オーライでうまくいく。しかし、もはやそこには戻れないでしょう。戻れるかのような甘言に何となくごまかされているうちに、残された貯金すら減らしているのが今の日本ではないですか。この現実認識を持てるか持てないかです。本当の現実を思い知れば、民主社会主義的な目線で考えるしかないのではないですか。最大多数の国民の人権と暮らしが守られ、人間を見捨てない国を目指すサンダース目線の政治が必要でしょう。


危うい 今日の日本のファシズム

国民はファシストを望むのか(2)

   前回の〈記事2〉『国民はファシストを望むのか 令和で民主主義は消滅の危機』の続きを読んでいきます。

    ここではまさしく、アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相に牛耳られている日本の現状況がえぐりだされています。

現代の民主主義の死は「選挙」から始まる

     ともにハーバード大教授のスティーブン・レビツキー、ダニエル・ジブラット両氏の共著「民主主義の死に方~二極化する政治が招く独裁への道~」(邦訳・新潮社)によると、かつての民主主義は革命やクーデターによって死んだが、現代の民主主義の死は「選挙」から始まる、という。
   「選挙」というプロセスを経た強権的なリーダーが、異論を唱える政敵やメディアを公然と批判して二極化を促す。そして、司法機関などを支配して対立相手を恣意的に罰し、選挙制度や憲法を変えて独裁体制を確立させるというのだ。
   この指摘には背中が寒くなるではないか。

   少数野党の意見に全く耳を貸さず、アリバイ的に審議時間だけを重ねて強行採決を繰り返す「アベ政治」。こんな政治が常態化したのも、選挙を経て衆院で3分の2超という圧倒的多数の議席を確保したからだ。安倍首相が特定メディアを名指しで批判している姿も同じ。そうやってケンカを仕掛け、二極化を促す。そういえば、イタリアのムソリーニやドイツのヒトラーも選挙の大勝によって、「ファシズム」を完成させた。「ファシズム」とは、ある日突然、ファシストが登場して、国民の権利を制限するのではなく、選挙民が強大な権力を与えた結果、暴走するものなのである。

   当時のイタリアもドイツも国民の間には経済的な不満が渦巻いていた。独裁者はそれを利用し、巧みなプロパガンダで民衆を洗脳した。当時と今はそっくりだし、問題は、この傾向が日本だけではないことだ。

経済のグローバル化で格差拡大、右傾化が加速

     9日に投開票されたイスラエル総選挙では、ネタニヤフ首相率いる右派政党リクードが勝利。昨年は、ハンガリーで反移民政策を掲げたオルバン首相率いる右派フィデス・ハンガリー市民連盟が圧勝した。

   ロシアのプーチン大統領やトルコのエルドアン大統領ら、ファシズム化が懸念される政権を挙げればキリがない。
   これらの政権に共通しているのが、「危機」や「脅威」を訴えて自分の政権運営を正当化し、反対勢力を封じ込めて民主主義を「破壊」するやり方だ。例えば、エルドアン大統領は一部の国軍クーデター未遂を理由に世論不安を煽り、多数の兵士や公務員、記者を拘束した揚げ句、大統領に権限を集中させる憲法改正を実施。
   プーチン大統領も、チェチェン共和国の「独立派によるテロ」を口実に「垂直の権力」と呼ばれる体制を構築した。

   人権監視団体「フリーダムハウス」が2月に公表した「世界の自由度調査」によると、世界の自由度は13年連続で低下。今や世界中で「民主主義」は後退する一方だ。

右派政治家は大衆の不満を煽って支持を集める

  埼玉学園大学経済学部教授の相沢幸悦氏は「巨大な資本主義による経済のグローバル化が世界中で富裕層と貧困層の格差拡大を招き、右傾化の動きを加速させた」と言い、こう続けた。

   先進国、途上国に限らず、今やどの国でも人々の不満が高まっており、その怒りの矛先が外国人や移民に向けられつつあります。
   米国第一主義を掲げる米トランプ大統領が象徴的ですが、EU加盟国で起きている移民排斥の運動もその流れでしょう。日本を含む右派思想と呼ばれる政治家はその大衆の不満を煽り、支持を集めているのです。世界経済の減速が叫ばれる中、こうした動きはさらに強まるでしょう。


   法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。

   選挙という民主的な手続きを経て権力を集中させた上で、やりたい放題を正当化するのが現代の『ファシズム』。選挙制度、主権者教育など、あらゆることを見直さないといけない。


「令和」は戦前に逆戻りなのだろうか。

   次回は 〈記事3〉【注目の人 直撃インタビュー】『日本は“束ねられる”ファシズム化が進んでいる』を紹介します。
  

危うい 今日の日本のファシズム

国民はファシストを望むのか(1)

  今回は〈記事2〉『国民はファシストを望むのか 令和で民主主義は消滅の危機』を取り上げます。
  この記事は、まず「我が内なるファシズム」で取り上げた〈記事1〉の片山杜秀さんの談話の一部分を引用して論考を始めています。この部分を<前書き>として、以下の本文を転載していくことにします。

令和で民主主義は消滅の危機

<前書き>
  平成が終わり、令和を迎える。果たしてどんな時代になるのか。せめて、マトモな政治に期待したいが、絶望的な気分になってくる。
  平成という時代をひと言で振り返れば、最後の最後になって、民主主義が徹底的に破壊され尽くされた時代ではなかったか。選挙は行われるが、形だけ。実際は1党独裁、安倍様ファシズムの時代ではないか。
(管理人注:平成という時代の本質については続「安倍政権6年間の悪行・愚行」の(10):(11)で取り上げています。)

  ファシズム研究の第一人者、慶大教授の片山杜秀氏は3月30日付の東京新聞、<考える広場 我が内なるファシズム>でこう書いていたほどだ。
〈現実主義の自民党と理想主義の社会党が対立した五五年体制が崩壊し、現実主義の政党ばかりになった。似たような価値観の政党ばかり。その中では、経験豊富な自民党が選ばれやすい〉
〈「政治主導」の名の下に内閣人事局が設置され、内閣に官僚は抵抗できなくなった。今の内閣は各官庁の情報を吸い上げて力が肥大化し、戦前・戦中にはなかった強力なファシズム体制を実現させたと思います〉

  似たような政党ばかりだから、「それならば、一日の長で自民党を選ぼう」となる。何度やっても安倍自民党が勝つものだから、人事権を押さえられている官僚も逆らえず、言いなりになる。内閣に不利な情報は隠蔽、改ざんされ、忖度が横行し、ますます1強政権がのさばる。
  片山氏が指摘する通り、安倍政権はすでに「強力なファシズム体制を実現させた」ということだ。しかも、それが「政党に差異がない以上、経験豊富な自民党」という選挙民の意思によるものなのだから、絶望的になってくる。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏も嘆くひとりだ。
『例えば、米国の民主党は世論調査をもとに国民目線に立った政策を訴え、共和党のトランプ政権を本気で倒そうとしている。しかし、日本の野党は国民が何を望み、どんな政策を訴えれば支持が得られるのかを勉強していない。ハッキリ言って努力不足なのです』

 日本では、米国のサンダースのような候補者がてんで出てこないのだから、どうしようもない。選挙民は選択肢のない絶望から、安倍ファシズムを選んでしまう。令和になってそれが変わるのか。ますます、こうした傾向が強まるのではないか。令和で民主主義は「消滅危機」と言ってもいいのである。

(管理人注:上に出てきたサンダースについて補足します。)

   このアメリカの政治家はこれまでに何度か取り上げていますが、一番詳しいのは「《米国の属国・日本》(23)」です。 そこからここで参考となる部分を転載しておきます。



   デモンストレーションをはじめとする大衆の行動が政治を直接に変えることは稀です。しかしそれは、社会を変えるための重要な震源地になるのです。近年の例を挙げれば、2011年の秋にアメリカで起ったオキユパイ・ウォールストリート運動がそうでした。参加者たちは、「99%と1%」というスローガンを掲げ、新自由主義を、カジノ化した金融資本主義を、激しい格差社会を批判しました。それによって、何か変わったのか。もちろん何も変わりません。ウォールストリートの住人は、抗議運動に直面したら行動様式をガラッと変えるような人々ではない。では、何の成果もなかったのかといえば、まったくそんなことはありません。
   オキュパイ運動に参加した人々は、いまバーニー・サンダース氏の大統領選挙キャンペーンの主力となって活動しています。社会主義者を名乗り、政治革命の実行を宣言するサンダース氏が、特に若年層からの支持を集め、有力な大統領候補となっていることには驚きましたが、この躍進を支えているのがオキュパイ運動の経験者たちなのです。

『令和で民主主義は消滅の危機』に戻りますが、長くなりますので次回に。