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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(17)

    天皇の代替わりと改元を巡っての全国的なバカハシャギが収まったと思ったら、今度は アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相がさかんに媚びを売っているトランプ大統領訪日のバカハシャギが始まりました。
    しかし今度のバカハシャギをしているのはアベコベ首相に媚びている連中だけであり、大多数の一般国民はそっぽを向いてむしろ迷惑がっている、と私は捉えていましたたが、日刊ゲンダイの記事(2019/05/29付)がその問題を取り上げて忌憚なく鋭い批判をしていました。
    そこで今回は、「今日の日本ファシズム」は一回お休みをして、「安倍政権6年間の悪行・愚行」の追加をすることにしました。
    では、その日刊ゲンダイの記事を紹介します。

トランプは得意満面 安倍首相「5兆円」献上の大盤振る舞い

(写真が掲載されていて、次のような説明が付記されています)
  『「兵器爆買い」「農産品市場進呈」「積極投資」にトランプ米大統領(代表撮影)は得意満面』

(以下、本文)

    「令和初の国賓」として3泊4日で来日したトランプ大統領が28日、上機嫌で帰国の途に就いた。
    プロゴルファーの青木功氏を交えたゴルフ、升席にイスを置いた特設席で大相撲観戦、外国元首として初めて天皇と会見。安倍首相の接待攻勢は海外メディアに揶揄されるほど濃厚だったが、トランプに刺さったのは、「世界で最も米国の経済に貢献しているのが日本」と安倍首相が胸を張る数々の献上品だったようだ。
    なにせ、「バイ・アメリカン」が決まり文句のトランプ政権発足以降、安倍首相はご機嫌取りで5兆円超も差し出しているのだ。

  ◇  ◇  ◇ 
    最終日の28日、トランプは海上自衛隊横須賀基地を訪問し、日本に追加購入を迫った米国製ステルス戦闘機F35Bの搭載が可能となる護衛艦「かが」を視察。その後、米海軍横須賀基地に停泊する強襲揚陸艦「ワスプ」に移り、「(日本の)F35戦闘機の数は米国の同盟国の中でもっとも多くなる」と自らのビジネス手腕をアピールした。
    トランプが「米国の装備品では日本が最大の買い手となった」と得意満面だった通り、安倍政権の兵器爆買いはハンパじゃない。

    F35は147機を導入する計画だ。民主党政権時に42機の配備が決まったが、昨年末の防衛計画の大綱などで105機の追加購入を決定。追加費用は機体だけで総額1兆2000億円に上る。
    秋田県と山口県が配備候補地に挙がる地上配備型ミサイル迎撃システムのイージス・アショアは1基800億円。防衛省は2基の取得関連費を2404億円と試算していて、維持運用を含めると計4389億円になるという。
    “未亡人製造機”とも呼ばれる垂直離着陸輸送機オスプレイは陸上自衛隊に17機導入予定で、計1700億円。早期警戒機E2Dは9機で1940億円、無人偵察機グローバルホークは3機で567億円だという。
    これらだけで、2兆円を優に超える大人買いだ。

大歓待も意味をなさず

    一方、トランプに押し込まれた通商交渉では、自動車分野や農産品が標的にされている。
    TPP離脱前の米政府の試算では約4000億円の対日輸出増を見込まれていた。トランプが〈日本と貿易交渉で大きな進展があった。農産品と牛肉は大変な影響がある。7月の選挙後、大きな数字を期待している〉とツイートしたり、「8月に素晴らしいことが発表されると思う」と発言していたことから、ソロバンをはじいているのは間違いない。

 元外務省国際情報局長の孫崎享氏は言う。

    安倍政権は日本経済の屋台骨である自動車産業へのダメージを小さくするため、農産品市場の差し出しを決めたのでしょう。
    米中貿易戦争で打撃を被っている米国農家にとって好材料になります。
    かといって、トランプ大統領が本丸に見据える自動車分野で手を緩めるとは考えられない。
    2016年の大統領選でトランプ大統領は自動車産業と関係の深いウィスコンシン、ミシガン、オハイオ、ペンシルベニアを押さえた。再選を果たすには、当選に必要な選挙人の過半数(270)の4分の1を占めるこの4州の勝利は必須です。
    日本に譲歩させたイメージを有権者に植え付けるため、最も分かりやすい数量規制を求めてくるのではないか。
    安倍首相の大歓待は意味をなさなかったといっていいでしょう。

   共同記者会見で安倍首相は 
  「トランプ大統領が就任して以来、日本企業は、米国への240億ドル(約2兆6000億円)の新たな投資を決定し、4万5000人の新しい雇用を生み出すことになる」
   「前回の首脳会談から1カ月の間に日本企業による対米投資は10億ドル(約1100億円)も増加した」
      と意気揚々だった。売国を鼻にかける男を政権に居座らせたままでいいのか。
   
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危うい 今日の日本ファシズム

我が内なるファシズム

   今年に入ってファシズムを主題にした新聞記事に私の関心が引き付けられてきました。メモしておいた記事を時系列で紹介すると次の通りです。
〈記事1〉 2019/03/30 東京新聞・・・【考える広場】『我が内なるファシズム』
〈記事2〉 2019/04/28  日刊ゲンダイDIGITAL …【巻頭特集】『国民はファシストを望むのか 令和で民主主義は消滅の危機』
〈記事3〉 2019/05/20  日刊ゲンダイDIGITAL・・・【注目の人 直撃インタビュー】『日本は“束ねられる”ファシズム化が進んでいる』
〈記事4〉 2019/05/24 日刊ゲンダイDIGITAL・・・【巻頭特集】『気づいたらこんな惨状〈「令和」を覆う安倍・菅ファシズム 〉』

   これらの記事を並べていると、当然のことながら私の念頭には、かつて日本を席捲し満州事変→日中戦争→太平洋戦争への道を主導して行った戦前日本のファシズムが浮かんでくる。
   同時にその頃ファシズムが席捲したのは日本だけではなく全世界に及んでいた。<記事1>はこの問題から説き起こし、ファシズムの意味を確認している。まずは<記事1>を読むことにします。
   <記事1>は三人の記者さんが聞き手となってそれぞれ別々の有識者の話を纏めるという形態で書かれています。記事を(前書き)・(1)・(2)・(3)と分けて転載していきましょう。
(前書き)

我が内なるファシズム

   イタリアでファシズムが芽を出すのが1919年。ヒトラーもその年にナチスに入党した。第二次世界大戦で一掃されたはずのその思想は…。100年後の今、自分の中に潜むファシズムを考える。

<ファシズム>
    国家主義的、排外主義的な運動理念、政治形態。第1次世界大戦後のイタリアで、資本主義の危機、社会の混乱に不安を感じた中間層がファシスト党のムソリーニに率いられて起こした大衆運動。議会政治や言論・出版・結社の自由を否定し、カリスマ的指導者による独裁体制を志向する。対外的には反共産主義を掲げ、侵略政策を取った。
    1929年の大恐慌を背景に、ファシズムは欧州や南米諸国に広がり、ドイツではヒトラーが、スペインではフランコが政権を握った。

(1)
談話者・甲南大教授・田野大輔さん:(聞き手・大森雅弥さん)
  <たの・だいすけ> 1970年、東京都生まれ。専門は歴史社会学。博士(文学)。著書に『愛と欲望のナチズム』(講談社)、『魅惑する帝国-政治の美学化とナチズム』(名古屋大学出版会)など。

非選挙組織で歯止め

    学生に同じ制服を着せ、野外で行進や他者への糾弾を行わせる「ファシズムの体験学習」という授業をしています。
    糾弾では仕込みのカップルに全員で怒号を浴びせますが、そうしているうちにだんだんと参加者の声が熱を帯びてきます。そこには「許されていることだから構わないだろう」という「責任感のまひ」が見られます。
    それと同時に、参加者はちゃんと声を出さない人を見ていら立ちを覚えるようになります。「集団の力」を実感し、一緒に行動することを義務と感じる「規範の変化」が起きるのです。

    権力の後ろ盾があればいとも簡単に、社会的に許されないことができてしまう。これは1938年にナチスが扇動・主導した「水晶の夜」と呼ばれる反ユダヤ主義暴動とも符合します。
    そうした危険は今の日本も無縁ではありません。ファシズムとポピュリズム(大衆迎合主義)には類似性があります。分かりやすい敵を攻撃し、これによって人々の欲求を発散させるという、ある種の「感情の動員」をめざす点です。
    もちろん、敵を攻撃するだけではありません。重要なのは、自分たち多数派の力を実感できるようにすること。ヒトラーは混乱を極めたワイマールの議会政治に代えて、強力なリーダーのもと一致団結したドイツ、「民族共同体」という理想社会を実現しようとしました。これを説得的に提示するため、党大会で壮大な式典を演出しました。
    ナチスによる演出は従来、うそにまみれたプロパガンダ(宣伝)と考えられてきましたが、そうした見方は「民族共同体」の実現に向けたナチスの努力、人々がそこに見いだした真正さを軽視しています。
    ドイツの国民はだまされて動員されたのではありません。自ら積極的に隊列に加わったのです。ナチスは労働者に休暇旅行を提供し、消費水準を向上させるなど、国民の願望を満たそうと努力していました。その結果、「民族共同体」は単なる幻想にとどまらない現実性を帯びることになったのです。

    国民の現実的な支持を得たファシズムをどう防ぐか。私たち一人一人の意識の持ち方も重要ですが、最後の歯止めは司法やジャーナリズムなどの選挙で選ばれない組織です。民主主義を存続させるには、非民主主義的な安全装置が必要なのです。

(2)
談話者・作家・深緑野分さん :(聞き手・越智俊至さん)
 <ふかみどり・のわき> 1983年、神奈川県生まれ。書店に勤めながら執筆し2013年に『オーブランの少女』でデビュー。『戦場のコックたち』『ベルリンは晴れているか』が直木賞候補に。
 

御し続ける努力を

(管理人注:文中に同意しがたい部分がありますが、そのまま転載ておきます。)

│    ホロコーストを知ったのは幼稚園のときです。家の近くにあった教会の日曜学校で、牧師さんから聞きました。ユダヤ民族への迫害。強い恐怖を覚えました。なぜ、そんな恐ろしいことをする人たちがいたのか。でも、自分も同じ人間だから無関係ではないとも感じました。

   第二次大戦中のベルリンを舞台にした小説を出版することになり、昨年一月に現地へ取材に行きました。どこか緊張感が漂う街でした。銃弾の痕、壊れた建物も残っている。ユダヤ料理店の店先には常に警官が立ち、ユダヤ教会の目の前には交番がある。ネオナチを警戒しているのでしょう。冷戦と壁の崩壊。いろいろな時代に翻弄(ほんろう)された街という印象でした。
   ムソリーニがファシスト党をつくり、ファシズムという名前が付きました。しかし、それ以前からファシズム的な志向は存在しました。では、今はどうなのか。ファシズムは第二次大戦を象徴する言葉なので、終戦とともに消えたように思われがちですが、そうではありません。多分、私を含めて誰もがファシズム的志向の要素を持っていると思います。
   差別をしたい、極端な保守主義に走りたいという願望を人は誰でも持っています。差別をするという心の種を持っていること自体が悪いと批判する人がいます。しかし、それを消すことはできません。どうコントロールできるかにかかっています。
   人間は自信を失うと、ファシズム的なものが心地よくなります。誰かが叫ぶ。「私たちが苦しんでいるのは、あいつらのせいだ」。多くの人が同調し、熱狂の中で「あの人たちは敵ではない」という声はかき消されてしまう。より怖いのは、排斥を扇動した者が悪の化身というわけではなく、自分が正しいと心から信じている場合です。ヒトラーもそうだったかもしれません。

    アウシュビッツから生還したユダヤ系イタリア人作家プリーモ・レーヴィが書いています。平和と呼ばれているものは実は休戦状態でしかない。休戦を一日でも延ばすしかわれわれにできることはない-。

    ファシズムは今も私たちの隣にあります。ファシズムの誘惑に転ばないよう努力する。そこに陥っていないか繰り返し確認する。それが休戦を延ばすことにつながると思います。

(3)
談話者・慶応大教授・片山杜秀さん :(聞き手・谷岡聖史さん)
  <かたやま・もりひで> 1963年、宮城県生まれ。専門は近代政治思想史、音楽評論。著書に『未完のファシズム』、『現代に生きるファシズム』(佐藤優氏との共著、近刊予定)など。

国難で一気に加速も

    「ファッショ」はイタリア語で「束(たば)」です。天皇を「現人神(あらひとがみ)」として国民を束ねたという意味で、明治の国家体制はファシズムと適合的でした。
    しかし、いわゆる「日本ファシズム」が「未完のファシズム」に終わったのも、明治憲法に権力が分散する仕組みがあったためです。国会は貴族院と衆議院に分かれ、一方が法案を否決すれば即廃案。総理大臣の力は今より弱く、行政には枢密院という内閣のチェック機関もあった。陸海軍は天皇の直属です。近衛文麿は大政翼賛会をつくり、東条英機は総理大臣と陸軍の参謀総長などを兼職して、権力を束ねようとしたが、右翼から「天皇に畏れ多い。ファッショだ」と批判されました。

    それと比べると、現在の憲法の方がはるかに強力に権力を束ねやすい。議院内閣制で、国民が選んだ国会が、三権分立のうち立法と行政の二つを握ります。衆参両院で意見が分かれても、衆院優越の原則があります。
    冷戦後、権力の「束」はさらに強くなりました。まず現実主義の自民党と理想主義の社会党が対立した55年体制が崩壊し、現実主義の政党ばかりになった。似たような価値観の政党ばかり。その中では、経験豊富な自民党が選ばれやすい。
    さらに「決められない政治」として派閥や官僚が批判され、「政治主導」の名の下に内閣人事局が設置され、内閣に官僚は抵抗できなくなった。今の内閣は各官庁の情報を吸い上げて力が肥大化し、戦前・戦中にはなかった強力なファシズム体制を実現させたと思います。

    政治主導を主張したのはリベラルな政治学者やマスコミも同じです。現在の「安倍政治」は勝手に出てきたわけではない。冷戦後の流れの中でおのずと出てきた一つの答えなのです。ヒトラーもムソリーニも、経済危機を立て直そうと出てきました。北朝鮮の動向や米中枢同時テロで「テロとの戦い」「常に危機だ」との論法が成立するようになり、米国や中国も個人情報の把握を正当化しています。

    治安や国防に加え、日本には津波や地震もある。国民に「危機」を訴える生々しい要素です。もし災害や経済危機など本当の「国難」が起きれば、安倍政治で準備されたファシズム的な方向に一気に進む可能性があります。「未完」ではない日本ファシズムが生まれるかもしれません。

   次回から<記事2>~<記事4>を読んで、安倍政治で準備されたファシズムによる日本席捲を阻止するための手だてを考えることにしましょう。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(16)

   天皇の代替わりと改元を巡っての全国的なバカハシャギにうんざりして、そのことをテーマに取り上げた記事を書いてから早くも三週間が過ぎました。しかしそのバカハシャギの余波は相変わらず続いていて、マスごみでは連日のように、記事に「令和最初の何々」といった見出しを付ける風潮が続いています。
   この問題を取り上げていた日刊ゲンダイDIGITALの『朝から晩まで新天皇慶祝報道 マトモな識者が感じた“危うさ”』と題した巻頭特集記事(2019/05/04 付)を記録していたことを思い出しました。この特集記事を転載しましょう。

改元は「新たな時代の幕開け」か?

      「平成最後の〇○」の連呼に辟易していたら、今度は怒涛の「令和最初の〇〇」ラッシュだ。天皇の生前退位と即位を前後し、メディアは改元一色に染まった。安倍政権がつくった史上初の10連休の演出も相まって、テレビや新聞をはじめ、町の広告看板からチラシ、SNSまで、あらゆるメディアが「慶祝」ムードで大はしゃぎ。
   特にNHKはすさまじかった。4月29日から5月1日までの3日間で定時ニュースを除き33時間も改元関連番組をタレ流した。
   4月30日夜、改元をまたぐ時間帯には大晦日を彷彿させるタイトルの「ゆく時代くる時代」を放送した。

   番組表の大半を改元特番で埋め尽くしたホームページには「特別な日。一緒に、その歴史的な瞬間を楽しみましょう」との文字が躍った。誰はばかることない無邪気なはしゃぎぶり。ここまで慶祝ムードを視聴者に強要するのは、公正・中立が原則の放送法の精神を逸脱しているのではないか。

   メディアは改元を「新たな時代の幕開け」として過剰に演出。その価値観を民衆に押しつけているが、そもそも元号が変わっただけで何かが変わるのか。元号を用いる特異な国は日本のみ。世界から見れば月日が変わっただけだ。改元と新時代を結びつける発想は世界の非常識。あまりにも内向きな論理である。


違憲性を唱えただけでタブー扱い

    ましてや、現行憲法下では主権は国民にある。「天皇の交代によって時代が変わる」という価値観は憲法の趣旨に反するだろう。
    また、1日の即位では、皇位のしるしとされる「三種の神器」のうち、剣と璽(まが玉)を受け継ぐ「剣璽等承継の儀」が国事行為に指定された。宗教色の濃い神器を国事行為に用いることには憲法に抵触するとの指摘もある。
    この日、都内であった「天皇の代替わりを考える講演会」で明治学院大客員教授の小森陽一氏は
「近代の国家権力と結びついた万世一系の天皇神話を実体化するための儀式。憲法違反の宗教儀式だった」
    と批判したが、この意見を報じたのは朝日新聞のみ。他のメディアはオールスルーだ。

   代替わりの神事の違憲性を唱えるのは、まるでタブーのような扱いで、なかったことにしてしまう。改元を巡るメディアの姿勢は異常だ。法大名誉教授の須藤春夫氏(メディア論)が言う。
 

    憲法1条で定めた『天皇は日本国民統合の象徴』という定義の曖昧さも本来、議題にのせるべきです。はたして被災地への慰問や戦没者への慰霊の旅だけが、『象徴』としての務めなのか。新天皇も象徴の責務を模索するそうですが、そのあり方を考えるべきは主権者たる国民です。地位の世襲のあり方や、今なお『剣璽等承継の儀』に立ち会えない女性皇族の立場など、改元を機に考えるべき議題は山積しているのに、冷静に検討する場を設けず、祝賀一辺倒でスッ飛ばすメディアには違和感を覚えます。

    大体、改元の前から「新しい時代を切り開く」と力む安倍首相は、「元号」を「時代」と意図的にすり替え、平成の悪事をチャラにするヨコシマな考えがミエミエだ。代替わりの政治利用以外の何ものでもない。
    そこにメディアは一切、目もくれず、ひたすらお祭り騒ぎをあおって、慶祝報道でかき消してしまう。今では、ほとんどの日本人が日常的に元号を使う機会はないのに、改元に浮かれる国民の姿を見せつけられると、改めて大メディアの“洗脳”の威力を思い知らされる。

アベ様のアベ様によるアベ様のための新元号

    新元号が決まった経緯も実に怪しい。4月30日付の朝日新聞が、「令和」は安倍の指示で追加された元号案のひとつで、決定3日前に当時、皇太子だった新天皇に令和を含む6つの原案を示していたと報道。元号案の事前説明に対し、上智大名誉教授の高見勝利氏(憲法学)は朝日のコメントで、政治の側が天皇の権威を利用することも禁じる憲法4条違反の疑いがあると批判していた。

    朝日によると、2月末、70程度の元号案すべてを初めて見た安倍は「う~ん」と冴えない表情を浮かべ、「まだ時間はある。他にも検討してみよう」と学者に追加で考案を依頼するよう指示した。3月初めから下旬にかけて断続的に追加依頼し、25日ごろ、新元号決定まで1週間のタイミングで国文学者の中西進氏が追加提出。数案の中にあった令和に、安倍は目を留めたという。
「万葉集っていうのがいいよね」
   典拠の万葉集は天皇や皇族から、防人、農民まで幅広い層の歌を収めたとされる。安倍は政権スローガンの「1億総活躍」のイメージを重ねて気に入り、令和を新元号の本命に決めたのだ。
    しかも4月1日の新元号決定にあたるメッセージに「令和」で1億総活躍を体現したがる安倍に、官邸幹部は「首相の元号ではなく、次の時代の元号。政権の政策につなげて『安倍色』を出し過ぎれば、政治的なリスクになる」と進言。さすがに首相談話に1億総活躍の文言は盛り込まれなかったが、安倍は忠告も聞かず、記者会見で「1億総活躍社会をつくり上げることができれば、日本の未来は明るい」と強調し、テレビ局行脚で自ら前面に立って新元号をアピールし続けた。

    ロコツな安倍主導の新元号制定を、朝日は「濃い政治色」と書いたが、そんな生やさしい表現では済まされない。古来、元号は時間の支配者として天皇が定めてきたが、安倍にすれば今は自分がその権限を手にした感覚なのだろう。あたかも全知全能の神になった気分なのではないか。


個人の自由より全体の秩序を重んじる国民性

   有識者懇談会、衆参両院正副議長への意見聴取、全閣僚会議と国民代表からの意見の聴取を経て元号を決める前に、安倍が新天皇への元号案の事前説明に踏み切った理由は、自らの支持基盤に対する政治的な配慮だ。
    日本会議ら保守派は「新天皇による新元号交付」を求め、強く反発。彼らが1カ月前公表を受け入れる条件に求めたのが、新天皇への元号案の事前説明だった。安倍の日本会議らへのおもねりが「新天皇が元号の選定過程に関与したのではないか」と違憲の疑いを強める結果を招いたのだ。

    「8割超の国民が天皇に親しみを感じる好意的評価を背景に、安倍政権は改元にかこつけ、代替わりを散々政治利用。新元号の由来を自らの政策に結びつけるなんて論外です。令和の選定過程の検証を朝日1紙に任せ切りでいいのか。全メディアは徹底検証すべきです。」(須藤春夫氏=前出)

    コラムニストの小田嶋隆氏は次のように言う。

   改元の祝賀ムードに異論を唱えただけで、せっかく盛り上がっているのに水を差すなという風潮に危うさを感じます。
   今の日本は全体の秩序が重んじられ、個人の自由が軽んじられる秩序第一主義。空気に従わず、ちょっとハミ出しただけで、祭りに喪服で現れた場違いな人のように奇異な目を向けられてしまいます。
「お国のため、老人は皆、運転免許証を返納せよ」といった暴論もまかり通り、「五輪反対」など全体の空気に背いた個人の信条は表明すら許されず、抑圧や排除の対象にされかねない。
   こうした風潮に政治も便乗して政権浮揚や政策遂行に利用する。権力側にすれば、秩序を重んじる国民は「御しやすい」。今の時代は、愛国ムードに水を差すことが疎まれた戦前と変わりません。

    安倍政権が求めているのは1億総活躍ならぬ、「1億総思考停止」だ。改元のお祭り騒ぎに流されるのは、権力の思うツボである。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(15)

   アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相が米国の属国の首相ぶりを発揮して盛んに米国のトランプ大統領に媚びを振りまくっている。その結果、トランプの身勝手で強引な諸要求も受け入れてしまいそうだ。東京新聞の記事を転載します。

安倍首相、トランプ氏とゴルフ 4回目、信頼関係強化

 【ワシントン共同】
    安倍晋三首相は27日午前(日本時間同日夜)、米ワシントン郊外でトランプ大統領とゴルフをした。共にプレーするのは通算4回目となり、共通の趣味を通じて信頼関係を強める「ゴルフ外交」が狙い。26日の首脳会談で話題となった日米貿易交渉や北朝鮮問題などを巡り、踏み込んだやりとりを交わす可能性もある。
   会場のゴルフ場はトランプ氏が所有。5月にトランプ氏が国賓として来日する際も、千葉県のゴルフ場へ共に出掛ける方向で調整中だ。

   今回、首相がトランプ氏と共にプレーするのは昨年4月以来。2017年11月にトランプ氏が来日した際にも埼玉県で一緒にプレーした。

日米首脳会談 農業関税撤廃を要求 トランプ氏「来月締結」

 【ワシントン=清水俊介】
    安倍晋三首相は26日午後(日本時間27日午前)、トランプ米大統領とワシントンのホワイトハウスで会談した。トランプ氏は日米貿易交渉を巡り、日本が米国産の農畜産品にかけている関税の撤廃を要求。貿易協定を5月にも締結する可能性に言及した。両首脳は早期の合意を目指し、閣僚間の交渉を加速させることに合意した。北朝鮮の非核化に向けて緊密に協力することも確認した。

    トランプ氏は農畜産品に対する日本の関税を「1日も早くなくしてほしい」と表明した。さらなる対日貿易赤字の削減も求めた。
    これに対し、首相は「双方にとって利益となるような交渉を進めていきたい」と応じた。
    その上で、日本の企業がトランプ政権発足後、米国に230億ドル(2兆6000億円)の投資を行い、新たに4万3000人の雇用を生み出したことを挙げ「それぞれの数字は世界一だ」と理解を求めた。
    トランプ氏は米国製の武器を日本が購入していることを評価。首相も武器の購入が貿易不均衡の是正に貢献していると強調した。
    前日の日米財務相会談で米側は意図的な通貨安誘導を防ぐ「為替条項」の導入を含む議論を貿易交渉の枠内でするように求めたが、トランプ氏は首脳会談で為替条項に言及しなかった。
    北朝鮮問題を巡っては、首相はトランプ氏が過去2回の米朝首脳会談で拉致問題を取り上げたことに謝意を伝えた。
    首相は「次は私自身が北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と向き合い、解決する」と決意を表明した。トランプ氏は「全面的に協力する」と応じた。

      首相は会談後、北朝鮮の核問題に関し「今後の米朝プロセスを展望し、進め方について突っ込んだやりとりをした」と記者団に説明した。「日本として、朝鮮半島の非核化に向けて積極的な役割を果たす決意だ」とも語った。
 首相は会談でトランプ氏に、6月に大阪で開催する20ヵ国・地域(G20)首脳会合の成功に協力を要請した。会合にはトランプ氏の出席が見込まれる。

大統領選へ焦り 楽観できぬ交渉
<解説>
    トランプ米大統領が日米首脳会談で、米国産の農畜産品に対する関税の撤廃を求め、5月の貿易協定締結に言及したのは、功を急ぐが故の焦りの裏返しだ。日本側から見れば無理筋な要求だが、トランプ氏も来年の大統領選に向け、なりふり構っていられない。今後の交渉は楽観できない。
    農産物の関税引き下げを巡っては、日米は昨年9月の共同声明で環太平洋連携協定(TPP)を最大限とすることで合意済み。首脳会談に同席した茂木敏充経済再生担当相は会談後の記者会見で「トランプ大統領から具体的にTPPを上回るといった発言は全く出ていない」と平静を装った。
    トランプ氏の要求は日米当局間の調整を十分に踏まえていない可能性もある。実際、同氏は農畜産品の関税撤廃を求めた後に「われわれは日本車に関税をかけていない」と事実誤認の発言をした。友好を演出したい首相も、さすがに「米国はまだ日本車に2.5%の関税をかけている」と反論した。

    トランプ氏が成果を急ぐ背景には農家の突き上げがある。TPP離脱の結果、米国の牛肉や豚肉はオーストラリアなどライバルに比べて対日輸出が不利になり、日本でのシェアが低下している。来年の大統領選での再選に向け、日本とディールをまとめて農業票をつなぎ留めたいところだ。
   日本側には「焦っている方が立場が弱い」(交渉筋)と楽観視する向きもあるが、農業分野で譲歩を迫られる展開になりかねない。日本が要求を拒めば、トランプ氏が日本車の輸出台数を制限する数量規制といった「禁じ手」を持ち出す懸念も残る。 (ワシントン・白石亘)

    以上のようなトランプとの対応での安倍のなさけない言動を、週刊金曜日 (1231号 5月10日発売) のコラム政治時評が取り上げて詳しく論評している。これを転載します。
 (このコラムは西谷玲、西川伸一、佐藤甲一、阿部岳の各氏によるリレー連載です。これまで何度か利用させて頂いています。今回はジャーナリストの西谷玲さんが担当です。)

農産物の関税撤廃を迫られた安倍首相

    10連休が終わった。安倍晋三首相はこの間に訪米、トランプ米大統領と会談した。妻のメラニア氏の誕生日を祝い、トランプ氏とゴルフもした。トランプ氏は5月に訪日も予定されていて、喫緊の課題はなかったが、トランプ氏は貿易交渉について、訪日時までに合意にこぎつけることをつきつけ、農産物の関税撤廃も主張した。安倍首相のトランプ氏との「ゴルフ外交」は海外からは奇異の目で見られていて、それで相手から要求されてばかりとはますます情けない。

    こんなふうにトランプ氏から要求されて、「お買い物」をしたものの代表的な例がF35戦闘機だ。米ロッキード・マーチン社製で、高いステルス機能と電子戦能力を持つ。通常離着陸型のA型と、短距離離陸や垂直着陸が可能なB型がある。
    F35といえば、A型が4月に、航空自衛隊三沢基地所属の1機が青森県沖で墜落したのが記憶に新しい。操縦していたのはベテラン隊員だった。

    そもそも、F35は米議会付属の政府監査院が昨年、未解決な欠陥が1000件近くあると指摘していた。そしてすでに国内配備された13機のうち5機で、機体の不具合により7件の緊急着陸が発生している。なぜ今回このような事故が起きたのかについては詳細な調査と分析、原因の究明が必要だ。
    だが、結果が出るどころか機体の大部分の引き揚げすらまだ実現しない前に、岩屋毅防衛相は4月のシャナバン米国防長官代行との会談で、調達計画を変更しないと早々と表明した。

    F35はもともと、12機を配備する予定だった。だが、安倍首相とトランプ氏が2018年11月にアルゼンチンで会談した際「F35戦闘機を多く買うことについて感謝したい」とトップセールスを展開した。その結果、1兆2000億円以上かけてA型63機、B判42機の105機が追加されることになった。増大する中国軍の脅威が念頭にあったが、トランプ氏が再三強調する米国の対日貿易赤字の縮減につなげる狙いもあった。
    この大量追加購入は完全に官邸主導で行なわれた。防衛相経験者によれば「航空自衛隊は100機なんて望んでいなかった。詳細な検討プロセスもなく、いきなり官邸が決めた」という。

    最近、防衛装備品で急増している調達のやり方が対外有償軍事援助(FMS)という取引契約だ。08年度は637億円だったが、16年度は4858億円になった。
    FMSは政府間の取引で、重要な機密が含まれる装備品の場合、米政府が窓口となって契約を進める。日本は最新鋭の装備品を手に入れられるが、代金は日本政府の先払い。いつ装備品を受け取れるかも明確ではない。先払いで日本が米国に払いすぎた費用が精算されない間題も起きている。会計検査院は、米国と交渉して改善するように求めている。購入した後も、定期点検や整備などは米国によって行なわれることが多く、当然その人件費は日本の出費となる。今後の原因究明も軍事機密が多いため、どれほど日本側に情報が提供されるかわからない。

    安倍首相はトランプ氏の言うことを聞くばかりではなく、言うべきことを言わねばならない。何度もゴルフをするほどの親密さを強調するならなおさらだ。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(14)

   5月14日付の東京新聞と日刊ゲンダイが アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相が4月13日に開催した「桜を見る会」で姑息な不明瞭会計を行っていたことを報道しました。日刊ゲンダイの記事を転載します。

姑息な安倍首相「桜を見る会」こっそり経費3倍の後ろ暗さ

招待客は“功労者”らしい…

   毎年4月に開催される首相主催の「桜を見る会」。著名人を自分のシンパに囲い込もうということなのか。
   13日国会で、第2次安倍政権以降、会の規模が拡大し続け、姑息な不明瞭会計を行っていたことがバレた。

     招待客は以前は、1万人前後だったが、安倍政権発足後の2013年以降、うなぎ上り。今年は、約1万8200人もが参加し、歌舞伎俳優の市川猿之助や子役の寺田心のほか、作家の百田尚樹や竹田恒泰ら“安倍応援団”の姿もあった。

   13日の衆院決算行政監察委で宮本徹議員(共産)は「政権に近い人たちをどんどん呼んで、“予算にもない支出”がどんどん増えている」 と批判、費用のカラクリを暴いた。
   桜を見る会の支出は、13年3500万円、14年3000万円、15年3800万円、16年4600万円、17年4700万円、18年5200万円だ。人数が増えれば、費用も増えるのは当然で、今年は未確定だが、昨年以上の支出が濃厚だ。

   内閣官房総務課の担当者は日刊ゲンダイの取材に、「このご時世、単純に予算を増やすわけにはいきません。支出が増えても内閣府の“共通経費”でまかなえているので、『桜を見る会』としての名目上の予算は増やしていません」と回答。
   まるで“やりくり上手”だと言わんばかりだが、予算と実際の費用に3倍もの乖離があるのでは、国民をダマしていることにならないか。立正大客員教授の浦野広明氏(税法)が言う。

      会計の“明瞭性の原則”にもとるやり方でほめられるものではない。毎年、確実に予算をオーバーしている。必要性のある支出なら、〈桜を見る会〉として堂々と予算を増やせばいい。やりくりでつじつまを合わそうとするのは、安倍首相の人気取りのための支出に後ろ暗さがあるのではないか。また、国会は、決算より予算の議論が中心。国会のチェックを警戒して、予算はいじりたくなかった面もあるでしょう。

    どこまでもズルい政権だ。

   毎年、百田尚樹や竹田恒泰などの”安倍応援団”が喜び勇んで飛んで行くのは致し方ないとしても、安倍の周りにニコニコ顔で群がっている善良な一般市民の報道写真にはほとほと呆れかえっていた。

   ところで”安倍応援団”の一人として挙げられている百田尚樹って何者なのか。最近色々な記事でこの名前に出会う。昨日(15日)の東京新聞の『こちら特報部』のコラム「ニュースの追跡」にも登場していた。奥深いなかなか面白い記事なので、その記事を転載します。

映画「空母いぶき」で、 首相演じる佐藤浩市さん
前書き

雑誌インタビュー「お腹弱い」役作りで炎上

   24日に公開予定の「空母いぶき」で首相役を演じる俳優佐藤浩市さんが、原作を連載中コミック誌のインタビューで、役柄について
「彼はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらった」 などと話したところ、
「安倍晋三首相を揶揄するな」 などネット上で批判が殺到した。(稲垣太郎)

「権力者も人間示す表現」

    問題のインタビューは、十日発売の青年コミック誌「ビッグコミック」に掲載された。映画は同誌で連載中の同名の原作をもとに製作されており、映画の宣伝のため、この号の表紙は佐藤さんのイラスト。巻頭のカラーページで、劇中の首相の「垂水慶一郎」を演じた佐藤さんのインタビュー記事を掲威している。
 この中で、佐藤さんは、「総理大臣役は初めてですね」との質問に「最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」と答えている。その上で、「彼はストレスに弱くて…」で始まる役の設定について話した。「日本は常に「戦後」でなければいけないJと平和の尊さを語る言葉もある。

    このインタビューに対し作家の百田尚樹氏は12日、ツイッターで
「思想的にかぶれた役者のたわごとを聞いて、下痢する首相に脚本を変更するような監督の映画なんか観る気がしない」
「三流役者が、えらそうに! 何がぼくらの世代では、だ。人殺しの役も、変態の役も、見事に演じるのが役者だろうが!」
と罵声を浴びせた。
   出版社の幻冬舎の見城徹社長も
「最初から首相を貶める政治的な目的で首相役を演じている映画など観たくもない。自分の発言がどれだけ共演者やスタッフに迷惑をかけているか、よく考えて欲しい」
などとツイート。安倍首相支持者や百田、見城両氏らのファンとみられる人による同様の批判が相次いだ。

「安倍応援団が騒いでいるだけ」

   試写を見たという映画評論家の清水節(たかし)さんは、百田氏らの批判について
「インタビューの一部を切り取って解釈し、自分の意見を言うのに利用している。」 と指摘。
「佐藤さんは、弱さを持った一人の人間という立場に立った当事者として、次第に成長するプロセスをうまく演じている。権力者をモデルとして役作りの参考にするのは、リアルさを追求する上で当たり前のことだと思う」 と話した。

   ジャーナリストの青木理さんは
「インタビューで佐藤さんは『どこかクジ運の悪さみたいなものを感じながらも最終的にはこの国の形を考える総理、自分にとっても国にとっても民にとっても、何が正解なのかを彼の中で導き出せるような総理にしたいと思ったんです』などとまじめに役作りの話をしている。批判している人たちは全部読んでいないか、よほど読解力が低いのでは」 とばっさり。

  佐藤さんがインタビューで、ある政治家から聞いた話として「どんな人でも総理になると決まった瞬間に人が変わるっていうんです。それぐらい背負っていくものに対する責任を感じる」と答えているのを挙げ、「すぐにお腹を下してしまう設定は、権力者といっても一人の人間として、弱くて葛藤があることを表現しているのではないか」と指摘した上で、こう語った。 「百歩譲って、仮に為政者を揶揄しているとしても、映画を含むあらゆる芸術は、政治を揶揄したりちゃかしたりするもの。安倍応援団が反射的に騒いでいるだけだ」

   作家とか出版社の社長とかは知性が高く深い人たちなのだと、私は思っていました。知性の乏しい私が偉そうなことを言うのはおこがましいことですが、上の百田氏と見城氏の批判言動には、私は知性の欠片も見い出せません。
   
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(13)

    前々回、天皇の代替わりと改元を巡っての全国的なバカはしゃぎの中で、それを冷静に分析している東京新聞の『こちら特報部』を紹介しましたが、今回はそのバカはしゃぎを危惧し、その本質を分析している記事を紹介することにします。
    日刊ゲンダイDIGITAL版の巻頭特集(2019/05/07 公開) です。

新天皇で勢いづく安倍政権と右派 「令和」で改憲の現実味

    新天皇即位にともなう10連休は、安倍政権が狙った通り、日本中が慶祝ムード一色だった。連日テレビがワッショイワッショイと盛り上げ、お祝いしなけりゃ非国民とばかりの空気が充満している。

    即位直後の今月4日に前倒しして実施された新天皇初の「一般参賀」には、平成最後の今年1月に次ぐ2番目に多い14万1130人が参集。早朝から午後まで、皇居前には大行列ができた。新天皇や皇后らが皇居宮殿のベランダに姿を見せると、全国から訪れた老若男女は日の丸の小旗を片手に「天皇陛下」「令和万歳」などの歓声を上げる。120人が体調不良を訴え、28人が熱中症で搬送されるほどの熱気だった。

    5日は、上皇夫妻が退位後初の外出でテニスクラブを私的に訪問したことがニュースで報じられていたが、思い返してみれば、4月中は退位前の天皇皇后の歩みを回顧する番組が驚くほどたくさん放送された。地方を訪れる天皇皇后へ、沿道に集まった人たちは日の丸の小旗を振り、感謝の言葉を口にし、感極まって涙する姿もあった。

    番組が情に訴えかける作りになっているから、それを見た視聴者もおのずと天皇皇后への謝意や敬服の念を抱くのだろう。
つくづく日本人は天皇や皇室が好きなのだと思うが、それを「国民性」のひと言で片づけることはできない。なぜなら、今回の新天皇即位の儀式でも分かるように、皇室には宗教色の濃い神事があり、その神事には天照大御神を祭る伊勢神宮を本宗と仰ぐ神社本庁の存在があり、その背後には戦前美化の極右団体「日本会議」が見え隠れするからである。
    安倍首相は今年の憲法記念日にも日本会議系の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、9条改憲に改めて意欲を示すとともに、2020年の新憲法施行をめざす気持ちは変わらないと強調した。
   「令和元年という新たな時代のスタートラインに立って、私たちはどのような国づくりを進めていくのか、この国の未来像について真正面から議論を行うべき時」とも言い、改元と改憲を結び付ける意図がアリアリだった。

    国会では憲法審査会の審議がまったく進まず、与党の公明党は安倍の唱える9条への「自衛隊」明記に否定的。3日のNHK番組で、公明の北側憲法調査会長は「多くの国民は自衛隊を憲法違反だと思っていない」とまで言ってのけた。現状で来年の新憲法施行など、どう見ても無理スジなのだが、日本会議やそれに連なる議連の面々は諦めていないし、ヤル気だ。
    安倍シンパの自民党・萩生田幹事長代行は先月ネット番組で「新しい時代になったら、自民党はワイルドな憲法審査を進めていかないといけない」と言い放っている。

    野党が求めてきた改憲国民投票でのテレビCM規制をめぐり、9日に衆院憲法審が開かれるが、自民党はこれを切っ掛けに改憲議論の加速化を狙う。「国会での論議が始まればメディアも含め、世論を動かす可能性が出てくる」という不穏な気配も漂っているのである。

    聖学院大教授の石川裕一郎氏(憲法)はこう話す。

    通常5回の一般参賀の回数を1回増やしたのは安倍官邸の意向だそうですね。
    新元号や新天皇即位を政治利用し、改憲にも利用しようというのは明らかです。
    連休中、気になったのは5月1日からスタートした自民党のネット広告です。
  10代の男女5人が『新時代』への思いを語る。安倍首相も登場し、締め言葉は『未来を作りたい』です。
イメージCMのような作りで、新しい時代なのだから『変えなきゃいけない』というムードを醸し出している。
元号が替わり、代替わりもしたのだから、憲法も変えようというムードづくりなのでしょう。
政治が動いていない連休中に、あえてそうした広告を流すのにも意図を感じます.。

新時代だから新憲法」という危うい空気

    日本会議やそれに連なる議員たちが、この10年強の間に何をやってきたのかを考えれば、「令和で改憲」が非現実的とは笑っていられなくなる。実際、何年もかけて、じわじわと国民の洗脳を始めているのである。
    2006年の第1次政権で安倍が「美しい国」を掲げた頃には、その後ろ盾のように、すでに日本会議の存在があった。この「美しい国」も、安倍が好む「日本人の誇りを取り戻す」というフレーズも、もともと日本会議の理念だ。そして、安倍が第2次政権で実現させた「集団的自衛権の行使容認」「教育勅語を礼賛する愛国教育」「自虐史観を排除する歴史修正主義」は、いずれも日本会議が提言してきたものなのである。そんな安倍と日本会議が一体となって改憲に並々ならぬ意欲を見せる姿は不気味でしかない。

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)がこう警鐘を鳴らす。

    日本の宗教界、言論界、教育界、産業界など、あらゆる分野にいる右翼の結集が日本会議であり、彼らのめざすところは   天皇中心主義、自主憲法制定、対米従属です。そうした思想と一致するのが安倍政権だから全面的に協力し、支える。
    安倍首相も、平和安全法制と呼ばれる新安保法で集団的自衛権の行使を容認した。節目節目に日本会議の求める『改憲』を口にすることで求心力を維持するという関係性でもあります。そして今、日本会議は天皇の生前退位を利用して天皇中心主義をめざそうとしています。

    宗教色の濃い新天皇即位に関わる儀式を国事行為とすることに対して、憲法に抵触するとの指摘もあるのに、大メディア、特にテレビはそうした意識が全くなく、ただただお祭りムードをタレ流す。安倍や日本会議はこれにニンマリで、「わが世の春」を謳歌しているというのが憂うべき現状だ。

    4月1日の新元号発表から1カ月。この国は『国民の国』ではなく、『天皇の国』になってしまいました。天皇の代替わりに合わせ、安倍政権は『新しい時代には新しい憲法を』という考え方を国民に浸透させようとしています。これから、あらゆる機会を使って大々的にこの『新時代に新憲法』が打ち出されていくことになるでしょう。その時、メディアがどう伝えるのか。今回の新天皇即位の報道のように、改憲でも政府と歩調を合わせて報じるようなことになったら危険極まりない。改元ムードの中で行われた最近の世論調査では、『改憲すべき』と『改憲すべきではない』が拮抗してきていました。冷静さが必要です」(金子勝氏=前出)


お祭り騒ぎのまま参院選突入の恐ろしさ

    連休が明けても、今月末にはトランプ米大統領が来日し、即位後初の国賓として新天皇と面会する。安倍がこの機会をトコトン利用しようとするだろうことは想像に難くない。過去のトランプ来日同様、メディアもトランプ報道一色となり、そこへ新天皇が加わり、またもやお祭り騒ぎになりかねない。この異常なまでの1億総慶祝ムードのまま夏の参院選に突入でもしたら、本当に危うい。

   法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

     第2次安倍政権の6年間で、日本社会は右傾化が進みました。民主的な運動が敵視され、ヘイトスピーチが広がり、マスコミは政権を忖度する。そんな中で新元号と天皇の代替わりを、政権はフィーバーとも言えるお祭り騒ぎに演出し、マスコミもそれに乗っかった。これで政権への同調圧力がますます強まりました。政権としてはこの雰囲気を維持したまま支持率上昇に結びつけ、参院選へなだれ込みたいと考えているでしょう。野党は何としても分かりやすい対立軸を提起し、本気で共闘を進めなければなりません。『元号と天皇が替わったのだから憲法も変えよう』ではなく、『元号と天皇が替わったのだから、首相も代えよう』ですよ。

    安倍政権は、参院選後に改憲派の日本維新の会だけでなく、国民民主党を取り込んででも3分の2維持をめざすつもりだという。そんな野望を打ち砕くほどに自公を参院選で大惨敗させなければ、「令和で改憲」が現実になってしまいかねない。今、その瀬戸際にある。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(12)

    相変わらず「アベコベ軽薄姑息うそつきカルト」ブリを発揮している安倍首相を報じている直近の新聞記事を二編取り上げます。
    一つは東京新聞(2019年5月8日付)の社説です。
    「美しい日本を取り戻そう」をスローガンに、改憲にのめり込んでいる安倍首相の問題発言を取り上げています。

首相の改憲発言 日程ありきは許されぬ

     安倍晋三首相が2020年の改正憲法施行に再び意欲を示した。自民党総裁としての発言だが、改憲の必要性よりも在任中の実現を優先させる意図ではないか。
     令和最初の憲法記念日。首相は改憲派が主催する「公開憲法フォーラム」にビデオでメッセージを寄せた。日本国憲法施行70年の節目に当たる2年前の同じフォーラムで「2020年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と言及したことに触れ、「今もその気持ちに変わりはない」と述べ、自ら改憲実現の先頭に立つ決意を重ねて示した。

      憲法に改正条項がある以上、改憲論議自体は否定しない。法律の改正では対応できず、もし改憲がどうしても必要な状況になれば、幅広い合意により、改正に踏み込むこともあり得るだろう。
    しかし、20年までに改正憲法を施行しなければ対応できないような差し迫った政治課題が今、あるのだろうか。あるいは、国民の側から改憲を求める声が大きく湧き上がっている状況だろうか。
    首相は改憲を必要とする理由に「憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ」ことを挙げたが、「多くの国民は自衛隊を違憲と思っていない」(北側一雄公明党憲法調査会長)のが実態だ。
    共同通信による憲法に関する世論調査では九条改憲の必要が「ある」が45%、「ない」は47%と二分されている。自衛隊違憲論を理由とした改憲論には無理がある。
    また首相は「貧困の連鎖を断ち切るため、教育はすべての子どもたちに真に開かれたものとしなければならない」ことを憲法に位置付ける必要性を強調したが、これも憲法というよりは、法律や政策対応の問題ではないのか。
    改憲が必要な状況でないにもかかわらず、20年という期限を無理やり設定して論議を強引に進めるのであれば、改憲を必要とする切迫性よりも、21年秋までの党総裁任期中の改憲実現を狙ったと指摘されてもやむを得まい。
    改憲は幅広い国民的な合意が前提だ。与党だけや一部の野党を取り込んだだけで強引に進めることがあってはならない。  首相は「この国の未来像について真正面から議論を行うべき時に来ている」とも語ったが、首相らへの忖度(そんたく)の有無が問題となった森友・加計問題や統計不正など、未来像に影を落とす問題が残されたままだ。改憲論議に先だって国会で解明、議論すべきではないか。
  

    もう一遍は日刊ゲンダイの記事(5月7日公開)です。
    安倍首相は日本会議とも深いつながりを持っているので、すべての右翼団体が安倍首相とはべったり関係なのではないかと思っていましたが、その右翼団体の一つである「一水会」が安倍に激怒しているという記事なので意外でした。「一水会」は何に激怒したのでしょうか。


「末永くお健やかであらせられますことを願って“い”ません」――。
    4月30日に行われた「退位礼正殿の儀」で、安倍首相が「国民代表の辞」として挨拶した際に発した言葉ですが、これは「已(やみ)ません」を「己(い)ません」と誤読した言葉でした。これに対し、右翼団体「一水会」が激怒したのでした。

      安倍首相の発言を受け、一水会は公式ツイッターに
〈安倍総理が、4月30日の天皇陛下の退位礼正殿の儀で「天皇皇后両陛下には末永くお健やかであらせられます事を願って已みません・・あらせられます事を願って(已)いません」とやってしまった。これでは意味が逆。問題は、官邸HPから映像削除したこと。潔く字を間違えたこと認め不見識を謝罪せよ〉
と投稿した。

     ネット上でも
  〈字が読めないという事より、こんな人生最大の舞台で、普通の神経なら読み合わせ位はしてくるだろう。彼等の天皇を利用できれば良いという姿勢が現れている〉
  〈極めて厳粛な場で、自身で原稿を作成せず、読む練習すらしていない〉
 とケチョンケチョンだ。

    安倍首相は過去にも「云々」を「でんでん」、「背後」を「せご」などと誤読しているが、今回ばかりはシャレにならない。

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(11)

   前回の《引き継がれた「負の遺産」》の続きです。

引き継がれた「負の遺産」

【安保法制】の矛盾 形骸化した専守防衛
     平成は日本が戦争に巻き込まれなかったが、転機は元年にあった。
     1989年末、米ソが冷戦の終結を宣言し、日米安全保障体制の前提であるソ連の脅威が去った。
    「この時点で、日本には二つの道があった」と軍事ジャーナリストの前田哲男氏は振り返る。
      憲法の前文と九条の理念・平和主義を発展させる道と、そのまま安保体制を継続させる道だ。

      日本は後者を選び、敵をソ連から北朝鮮と中国に再設定し、97年の日米防衛協力指針で朝鮮半島有事を念頭に置いた。2015年に指針は改定され、安保法制が成立。離島防衛をうたい、中国をけん制した。
     米国との一体化も進んだ。昨年末に閣議決定した「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」で、護衛艦「いずも」を改修して事実上の空母とし、米国製ステルス戦闘機の発着を可能にする方針を示した。

    「既に憲法前文と九条に実質的な規範力はない。一方で、国民の多数が共有する自衛隊のイメージはいまだに専守防衛だ。そんな矛盾をはらんだまま、自衛隊の行動領域が広がっている」
と懸念する前田氏。令和の時代に日本が戦渦に巻き込まれても不思議はない。前田氏は訴える。
    「どんな組織がどの範囲の任務を行い、そのために必要な装備は何か。新時代、野党はそうした「専守防衛」を具体化する議論を護憲の立場から再定義し、国民に示す必要がある」

【戦争責任】 被害者団体の理解を得よ
      昭和の戦争における日本の加害責任は、平成でも解決しなかった。旧日本軍による慰安婦問題の責任を認めた1993年の河野談話や、植民地支配への謝罪と反省を表明した95年の村山談話を経て、日韓関係は雪解けに向かうかに見えた。しかし、慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的な解決」とした2015年の日韓合意を機に両国民間の感情は悪化。徴用工問題でも、日本企業を相手に提訴が相次いでいる。

     日本政府は、これらを「解決済み」とする立場をとり続けるが、前田朗・東京造形大教授(戦争犯罪論)は
    「国際人権法に照せば、人権問題の解決には当事国だけではなく、被害者の立場を尊重し、被害者が受け入れることのできる解決を模索する姿勢が不可欠だ。国家間で手続きを進め、既成事実として押し通す手順では国際社会の理解を得られない」と話す。
     前田教授は、ナチス政権下の迫害をめぐり、戦後のドイツ政府はユダヤ人団体やポーランドの被害者団体と協議しながら補償を進めてきたことを挙げる。
「日本も韓国の被害者団体の理解を得つつ救済立法を議論することが必要だ」

 【沖縄基地問題】 「ノー」民意を踏みにじる政権
     政府が名護市辺野古沖で強行する米軍新基地建設は物心両面で負の遣産だ。移設反対を掲げた玉城デニー知事の当選、辺野古沿岸埋め立てへの反対票が七割を超えた県民投票、衆院補選で移設反対を掲げた候補の当選で示された「ノー」の民意を踏みにじりつつ、青い海の埋め立ては続く。
      「『辺野古』県民投票の会」代表の元山仁十郎氏は「元号が変わるのは、自分にとって誕生日や元旦が来る程度の意味合い」と話し、沖縄に向けられる目に「『上が決めたことに従えばよいのになぜ逆らうのか』という意識を感じる」と語る。

「その意識は、開戦に向かったかつての日本の姿と同じではないのか。上に従っていれば社会が良くなる、なんてことはない。自分たちが主体的にどんな価値観を選び取るのかが今、問われている」

  ◇

      こうして見てみると、さまざまな局面で弱者への思いやりの欠如が目立つ。 前出の浜教授は言う。
     「豊かさの中の貧困には、金持ちや大企業から高い税金をとって弱者救済に充てて対処するものだ。だが、安倍政権にその気がない。彼は強い者をより強くすることが大事。弱者救済の発想がない」
     と断じた上で、こう切り捨てる。
    「政策を私物化する安倍政権こそ、平成最大の負の遺産だ」


デスクメモ

   「うその横行」も平成の巨大な負の遺産だ。無理もない、時の総理大臣が「息をするようにうそをつく」のだから。
しかし、なお悪いのは「それを見ながら、何もしない」ことだ嘘を暴くのを断念すれば結局、うそつきを利する。
今日は真実追求への強い意思を再確認したい。(典) 2019・5・1


                                   、  
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(10)

  天皇の代替わりと改元を巡ってバカはしゃぎするマスごみと、そのマスごみにあおられてバカはしゃぎに同調する善良なる民草さん方に関する記事ばかりで埋め尽くされてきた新聞にうんざりしていました。バカはしゃぎ記事はまったく読む気がしないので読み飛ばしてきましたが、バカはしゃぎ記事の中に、一つ冷静な記事があったのに着目しました。東京新聞の「こちら特報部」の5月1日の記事です。天皇制と元号についてはいずれ詳しく取り上げようと考えていますが、今回と次回で(長いので2回に分けます)この「こちら特報部」の記事を紹介することにしました。

引き継がれた「負の遺産」


〈前書き〉
  平成から令和へ 改元後も難題山積み


 平成から令和へと元号が変わった。あたかもこの国が心機一転「リセット」されたかのような祝賀ムードがあふれている。だが、冷静に現実を見よう。平成から山積するあらゆる問題がそっくり残ったままなのだ。経済、労働、原発事故、安保法制、戦争責任、そして沖縄基地問題と、過去から引き継がれた数々の「負の遺産」の現在をあらためて振り返り、令和での展望を探る。 (中沢佳子、皆川剛)


【経済問題】 豊かさの中の貧困
    「平成は[豊かさの中の貧困]と}いう、歪んだ経済社会をつくりだした」と、 同志社大の浜矩子教授(国際経済学)は指摘する。バブル崩壊やリーマン・ショックで成果主義に走った企業は終身雇用を捨て、社会からこぼれ落ちる人が増えた。
「大きく見れば豊かさと快適さを享受している国だ。なのに、ところどころに十分ご飯を食べられない子、進学できない子がいる。とても異様だ」
    第一次安倍政権は、経済政策「アベノミク」を掲げてきた。大規模な金融緩和で企業や個人がお金を借りやすい状況にし、企業業績の改善に続き、賃金上昇、さらには消費拡大、物価上昇と好循環を促すとした。だが、国民の所得はいっこうに増えず、格差は温存されたままだ。

   浜教授は
     「評価に値しない「安倍首相が目指す『二十一世紀版大日本帝国』を支えるための経済基盤づくりであり、経済政策の私物化。全否定するべきものだ」
   と切り捨てる。

【労働問題】 非正規雇用 格差広がる
    日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士は「平成は、労働者の非正規化が格段に進み、経済格差と貧困が深刻になった」と指摘する。
    長びく不況の中、低い賃金で働かせ、いつでも解雇できる非正現雇用を前提とした経営が企業に染み付いた。
 「安倍政権は『正規、非正規という言葉をなくす』と言ったが、同一労働同一賃金は実効性がなく、派遣労働も全面的に自由化された。雇用の保護という点では、以前よりひどくなっている」
    経済産業省は今、「雇用関係によらない働き方」を掲げる.企業が人を抱え込むのではなく、個人事業主などに外注する方式で、業務の効率化や雇用の流動を促すとされる。棗氏は
『一見、自由でいいイメージ。しかし要は「委託」や「請負」で雇用責任を負わずに働かせること。フリーランスが企業と対等に契約できる仕組みもないまま広がると、格差がますます広がる』
と危ぶむ。
『「世界で一番企業が活躍しやすい国」を掲げる安倍政権は、安い労働力を求める企業の要望に応えようと、質の悪い雇用を広げ、野放しにしている。派遺よりも質の悪い働き方が広がりかねない』

【原発事故】 脱原発を願う世論とずれ
    事故処理の遅れが目立つ中、国は旧態依然の原子力政策を続けている。
    NPO法人「原子力資料情報室」(東京)の伴英幸共同代表は
      「原発を維持したい産業界や政府と、脱原発を願う国民世論にずれがある」
    と指摘。原発事故について
      「廃炉には四十年かかると言われ、令和の間で終わる見通しは暗い。自然災害への備えも甘く、現状では福島の事故の再来もありうる」 と心配する。

    もはや脱原発の流れは止まらないとみる。
      「2030~50年に原発廃炉の時代を迎える一方、新たな原発を造るのは、世論を考えても難しい。政府は脱原発をはっきり打ち出し、自然・再生可能エネルギー支援のためにあらゆる資源をつぎ込まくては」

               (次回に続きます。)

今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(9)

  私は安倍政権をアベコベ軽薄姑息うそつきカルト政権と呼んできましたが、前回の鎌田さんの安倍政権批判はその本質を
『「病膏肓に入る」の状態、もしくは独自に意患決定できない従属状態、あるいはその複合体、としか考えられない。』と、
見事に分析していました。そして、辺野古での悪行・愚行についても
『危機を煽って政治を進めるのは独裁者のやり方だ。総工費2兆5千5百億円以上。それだけかけても完成するかどうかわからない。ドブにカネを捨てる。珊瑚の海をドブにする罪深い工事だ。 戦時中の戦艦大和.戦後の原子力船「むつ」。「もんじゅ」六ヵ所村の核再処理工場。それと並ぶ天下の愚挙だ。』と
正鵠を射た批判をしていました。

   辺野古での「天下の愚挙」の最新の辺野古・高江リポート<東京新聞(2019年4月24日と2019年4月30日に掲載>を転載しておきます。

海に濁り 防止膜の外にも

 【4日15日】
    米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名讃市辺野古の新基地建設を巡り、沖纏防衛局は、辺野古崎東側に位置する護岸に砕石を投下し、汚濁防止膜をクレーンつり上げる作業などを行った。海上では市民らがカヌー八隻と抗議船に乗り、新墓地建設反対の声を上げた。
    また同工事で、海上に投入された砕石による海水の濁りが汚濁防止膜を越えて広がっているのが確認された。市民らがつくる「沖縄ドローンプロジェクト」が小型無人機で撮影した。同プロジェクト市民は「国は適切な処置で環境保全ができているとするが、実際はできてい㍍い」と指摘した。

 【4日16日】
    米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野舌の新墓地建設で、沖縄防衛局は、K8護岸に砕石を投下する作業を進めた。新基地建設に反対する市民らは抗議船二隻とカヌー六艇で抗議。力ヌーのメンバ-はオイルフェンスを乗り超えて工事現場に近づこうとしたが、海上保安庁の職員に拘束された。
    米軍キャンプ・シュワブのゲート前では市民ら約四十五人が抗議行動を展開し「違法工事をやめろ」「サンゴを壊すな」などと声を上げた。工事車両は午前と午後で三回、合計約二百三十台が基地内に入った。

【4月18日】
   米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、資材の搬入が三度行われ、計二百五十七台の車両がゲート内に入った。北谷町で発生した女性殺害事件容疑者の米海軍兵がシュワブ内に居住していたことを受け、二百人超の市民が怒りをあらわに新基地建設に反対する声を上げた。 秋田から来た藤本悠理子さん(二四)は「沖縄で起きている問題は自分たちの地域にも関係していて、いずれは自分たちの生活する場所で起きる可能性がある。人ごとではないと実感した」と、機動隊に強制排除される市民を見て涙ぐんだ。

       (琉球新報の記事を転載しています)


「本部港使う必要性ない」

 【22日】
   衆院沖縄3区補欠選挙で名護市辺野古の新基地建設反対を掲げた屋良朝博さん(五六)が初当選して一夜明け、沖縄防衛局は辺野古の新基地建設工事を続行した。
   ゲート前に駆け付けた屋良さんは市民らとカチャーシーを踊った後にマイクを握り「辺野古で続いているこの闘い。ここが原点だ。沖縄の道が開けるまで頑張り抜く」と約束した。

 【25日】
   名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が本部町の本部港塩川地区で土砂搬出作業に着手し、基地建設に反対する市民約二十人が港内で抗議活動を展開した。
   午前七時ごろ、沖縄防衛局の業務委託を受けた警備員約百人が、土砂積み込みの許可区域(バース)の前に整列した。塩川地区で抗議を続ける本部町島ぐるみ会議のメンバーも「初めて見る」という警備員数だった。
   気温が上昇する中、市民らはトラックの前でデモ行進した。「知事選、県民投票、衆院沖縄3区補選で、辺野古反対の民意は示された。強行は民主主議を冒涜している」と声を上げた。
 本部町島ぐるみ会議の高垣喜三さん(七〇)は「台風で塩川が使えなかった際、政府は許可しなかった本部町を散々つついた。今は大浦湾の陸掲げ地点はK9護岸のみで、名護市安和の琉球セメント桟橋からも搬出している。塩川を使う必要性はないはずだ」と指摘。
   「強行は、せっかく許可を取ったから搬出しておこうとのアピールにすぎない」と話した。

 【26日】
   沖縄防衛局は、前日搬出を再開した本部港塩川地区での作業は行わず、名護市安和の琉球セメント桟橋から車両六百二十五台分の土砂を搬出した。新基地建設に反対する市民から「工事の加速を印象付けたい国のパフォーマンスだ」との声が上がった。辺野古では埋め立て区域への土砂投入が続いた。

                 (琉球新報の記事を転載しています)