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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
今日の話題3

続「安倍政権6年間の悪行・愚行」(1)

   当ブログの昨年度の最後の記事(12月31日付)『安倍政権6年間の悪行・愚行』は、東京新聞(2018年12月26日付)の【核心】を全文転載したものでした。年が改まって程なく3ヵ月になりますが、安倍政権の悪行・愚行はますますひどく成ってきました。前回に「直近の世論調査でもこの出鱈目な首相の支持者(愚民)が不支持者より多いことに唖然としています」と書きましたが、しばらくこの問題を取り上げ続けようと思います。

   日刊ゲンダイDIGITALの『巻頭特集』(2019/03/23付)の表題は「格差容認、中韓嫌い 安倍4選を支持する強固な3割の正体」でした。大変長い論説ですが、この論説を読んでいくことにします(文章の省略や書き換えをしています)。

   自民党の党則では総裁連続任期は3期9年ということになっているようですが、3選目の任期終了を間近にして現安倍総裁は連続4選を狙っているということです。当該記事はまずこの問題を取り上げています。

安倍首相の党総裁連続4選 3割が支持

   安倍首相の党総裁連続4選について、直近の世論調査ではさすがに反対が半数を超えたものの、賛成は3割前後に上る。朝日新聞が賛成27%、反対56%。産経新聞・FNNが賛成31.1%、反対59.3%。ANNが賛成33%、反対51%――。
   この結果には正直、驚いてしまう。
   ただでさえ、自民党は二階幹事長の主導で連続2期6年だった党則を強引に変え、総裁任期を3期9年に延長。安倍が3選を果たしてから、まだ半年だ。早くも延命のために再び勝手に党則を改め、4期12年、2024年まで続投との言説がまかり通ること自体、ルール無用の独裁体制そのもの。安倍4選支持は北朝鮮さながらの独裁国家の容認に等しい。

   「百歩譲って、この6年余りで安倍政権がマトモな政治を行ってきたのならまだしも、平然と隠す、ゴマカす、嘘をつく。外交は対ロ、対韓、対朝ともども行き詰まり、一枚看板のアベノミクス成功の宣伝も統計カサ上げの捏造で、3年ぶりに景気判断の下方修正に追い込まれた。それでも、安倍首相の総裁4選を3割も支持するとは、政権内に蔓延する『反知性主義』が少なからぬ国民に伝染してしまったのか、と疑わざるを得ません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

   今の日本は格差拡大が続き、膨大な貧困層が形成されている。所得が国民の平均値の半分に満たない人の割合を示す「相対的貧困率」は、1985年の12.0%から2012年には16.1%に上昇。
   人口に置き換えると、貧困層は1400万人から2050万人に増えたことになる。直近の2015年の貧困率は15・6%と微減したが、依然として高止まり。ひとり親に限れば5割を超える。

   世界3位の経済大国でありながら、7人に1人が貧困にあえいでいるのに、なぜ国民の3割がペテン首相の独裁4選を許すのか。ここまで貧者が増えているのに、それが政権転覆への怒りのエネルギーにならないのは、どうしてなのか。


岩盤支持層はあたかもカルト教団

   安倍4選支持者の正体を探る上で示唆に富むのが、早大教授の橋本健二氏(社会学)が著した「新・日本の階級社会」だ。 格差が固定化し、次世代に継承される負の連鎖を「階級社会」と捉え、この国の危機的現状を最新の社会調査データを基に読み解いていく。

   橋本氏は
       ①資本家(経営者、役員)
       ②新中間階級(被雇用者管理職、専門職、上級事務職)
       ③労働者
       ④旧中間階級(自営業、農業)
        ――と4つの社会学的階級の分類だけでなく、近年の労働者階級内における正規と非正規の格差拡大に着目。労働者を正規と「アンダークラス」(パート主婦を除く非正規)に二分して議論を展開する。

   圧巻は第6章だ。16年首都圏調査(有効回答2351人)に基づき、各階級ごとの格差と排外主義に対する意識の違いを浮き彫りにしている。
   貧困層の増大は、資本家階級が辛うじて半数、アンダークラスでは8割、その他の階級も3分の2が認識しているが、新中間階級は資本家階級と同じく決して「格差が大きすぎる」とは考えていない。
   また、「貧困になったのは努力しなかったからだ」などと格差と貧困を正当化する自己責任論は、アンダークラスも含め多くの階級が容認。ただし、アンダークラスの半数以上は「理由はともかく生活に困っている人がいたら、国が面倒をみるべきだ」といった所得再配分政策を支持しているのに、新中間階級も正規労働者も積極的支持は、資本家階級と同じ30%台にとどまる。
   この調査から「新中間層」と言うべき新中間階級と正規労働者の深層心理がうかがえる。所得再配分によって利益を得るのは貧者のみ、自分たちは損だという意地汚い考えだ。
   橋本氏は〈むしろ貧困層に対して冷淡であり、アンダークラスに対して敵対的であるように思われる〉と分析した。

  「こうした社会的亀裂を一段と進めたのが、アベノミクスです。社会の1%を優位に立たせるため、99%の富を奪うという新自由主義の教科書通り。所得税や法人税の最高税率を引き下げ、その穴埋めのように消費増税で庶民生活を痛めつけるのです。この国の新中間層が自己責任論を振りかざし、貧困層に冷淡なのはアベノミクスの6年で実質賃金が減り続けた影響も大きい。目減りした所得から払った税金を貧者に渡したくない、と生活の余裕を失って心がすさんでいる証左ではないでしょうか」(経済アナリスト・菊池英博氏)

     本来なら政権に痛めつけられる者同士、一致団結すべき労働者階級が、縮小する所得の配分を巡り、いがみ合う。
   なるほど、貧者が増えてもエネルギーが分散し、倒閣運動に発展しないわけだ。

   さらに橋本氏の著書で興味深いのは、アンダークラスほど所得再分配を支持する傾向が「自分の住む地域に外国人が増えて欲しくない」「中国人・韓国人は日本を悪く言いすぎる」といった排外主義と結びついているとの指摘だ。
   その他の階級と違って、所得再配分に積極的でかつ排外主義的傾向の強い「格差是正排外主義」が最も多いのが、特徴だという。
   ひと昔前なら貧困層の格差解消と平等への要求が、政治への怒りに直結したのに今は違う。現実への強い不満が政治に向かわず、排外主義とリンクしがちだ。橋本氏は〈追いつめられたアンダークラスの内部に、ファシズムの基盤が芽生え始めているといっては言いすぎだろうか〉と懸念するが、確かに時の政権に所得再配分を懇願する一方で、排外主義まで求める発想は危うい。
   前出の菊池英博氏が言う。
  「増え続ける非正規労働者が強い不満を抱いていても、経営陣はもちろん、労組も救済の手を差し伸べてくれない。外国人労働者受け入れ拡大策により、自分の職場への流入を警戒し、不安定な雇用を脅かす“敵”に思えるのかも知れません。いずれにせよ、困窮を紛らわすため、日本の戦争責任を問う中韓叩きで留飲を下げる貧困層は確実に増えている。その現状を百も承知で安倍政権は昨年来から意識して韓国バッシングを仕掛け、嫌韓感情をたきつけているとしか思えない。そんな政権を改めて『よくやった』と盲目的に支持する排外主義者が増える悪循環では、ファシズム到来へとまっしぐらです」    橋本氏の著書によると、自民党支持者は格差拡大を明確に認識している人が少なく、自己責任論を肯定する人の比率が高い。所得再配分の積極的支持者はたった10・3%。9条改憲や沖縄の米軍基地集中を容認する「軍事重視」の傾向の強さは他の政党支持者を大きく引き離し、排外主義的傾向も強い。
   橋本氏は〈あたかも自民支持者は、排外主義と軍備重視に凝り固まったカルト集団であるようにも思えてくる〉と断じたが、安倍自民を格差容認の排外主義者が積極的に支持していることはデータからも裏付けられる。まるでヘイト政権だ。

  「人為的に引き上げた株高で潤ったホンのわずかなアッパークラスと、排外主義に走るアンダークラスが岩盤支持層というイビツな構造です。だからこそ、排外主義者にこびるように対韓強硬路線をエスカレートさせ、資本家階級が求めるインバウンド需要増のため、観光立国を成長戦略に掲げるチグハグぶり。外国人の観光客も労働者も大量に受け入れながら、排外主義的憎悪をあおるなんて、どうかしています。憎悪は悲劇しか生まず、行き着く先はこの国の孤立化です」(五十嵐仁氏=前出)

   厚労省の現職課長がわざわざ韓国に出かけて、ヘイトに暴力。ネット上にも中韓への差別的表現が満ちあふれている。安倍の求めた「美しい国」は今や悪い冗談でしかない。

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今日の話題3

米国の属国・日本(27)

   3月18日付の東京新聞に『中期防を読み解く』という特集記事が掲載されました。
   現在の首相は、私の知る範囲での最悪の首相です。揶揄して 「アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相」と呼んでいますが、今回取り上げている記事を読むほどに、ますますひどい首相だとの思いが昂じてきました。そして直近の世論調査でもこの出鱈目な首相の支持者(愚民)が不支持者より多いことに唖然としています。
(直近の世論調査:『世論調査―質問と回答〈3月16、17日〉』をご覧ください。)

   さて、『中期防を読み解く』は紹介したい沢山の写真や統計グラフが付加された記事ですが、ともかく文章部分を転載しておきます。

中期防を読み解く

《前文》
   2019年度から5年間で購入する兵器を定めた政府の新たな中期防衛力整備計画(中期防)は、安倍政権が安全保障法制などで「戦える国」に変質させた国防の在り方を装備面で追記し、日米の軍事的一体化を進めたのが最大の特徴。米国からの兵器大量購入で、防衛費は過去最高額になる見通しだ。(政治部・上野実輝彦)

《新計画は?》
 米軍との一体化推進

   新中期防で最も注目されたのは、海上自衛隊が保有する「いずも」型護衛艦の改修だ。
   短距離離陸と垂直着陸ができる戦闘機「STOVL機」を甲板に搭載可能にし、事実上の空母とする方針が明記された。
   政府は改修の理由を「太平洋側の滑走路の少なさ補い、防空体制を強化するため」と説明する。
   だが、改修後は米軍戦闘機も載せられるようになる。安全保障関連法では、日本への武力攻撃に至る可能性がある「重要影響事態」が発生すれば、発信準備中の米戦闘機への給油を可能とした。いずれも飛び立った戦闘機が他国を空爆し、結果として米国の武力行使を日本が担う可能性は否定できない。
   いずも搭載が有力視されるのが最新鋭ステルス戦闘機F35Bだ。レーダーに捕捉されず敵国に侵入できるのが特徴で、十八機購入する。通常型のF35Aを含めると計四十五機を配備予定だ。日本の領空から北朝鮮や中国に到達するスタンド・オフ・ミサイル(射程九百㌔)とともに、政府が専守防衛の観点から政策判断として保有してこなかった「敵地攻撃能力」との関係が指摘されている。

   秋田、山口両県への配備を予定する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」は、北朝鮮から米領ハワイやグアムに向けて発射された弾道ミサイルを撃ち落とす能力がある。安倍政権が憲法解釈を変更して容認した、集団的自衛権の行使を実践できる兵器だ。

   これらに共通するのは、安倍政権が整備を進めてきた安全保障政策に基づき、自衛隊が米軍と一体的に行動するための兵器であることだ。安倍晋三首相は「日米同盟はかつてないほど強固になった」と胸を張る。だが一体化が進むにつれ、日本の安保政策の根幹である専守防衛から逸脱していく恐れもはらむ。
   計画達成に向けて予定する防衛費は、五年間で二十七兆四千七百億円に上る。

《防衛費は?》
  米軍との一体化推進

   中期防が初めて作られたのは1985年。文民統制を充実させるとの中曽根康弘首相(当時)の方針から、それまで防衛庁(同)の内部資料だった「中期業務見積もり」を政府全体の計画に格上げし、86~90年度の計画を策定した。
   当時は米国と旧ソ連の対立を踏まえ、本土の防衛能力の強化を重視。海上自衛隊の護衛艦や潜水艦、海自、空自の戦闘機や早期警戒機を整備するなど、海空の兵器の拡充を柱に据えた。 その後、中期防はおおむね5年ごとに見直され、時代の変化に合わせた兵器の整備方針が示されている。

   1995年の阪神大震災で自衛隊の被災地での救援活動が注目されると、1996年度からの中期防では「災害救援」の項目が初めて設けられ「大規模な災害等の事態に対して、適時適切に救援するための各種施策を実施する」と記された。災害救援を重視する方針は、その後の中期防でも受け継がれている。

   テロ組織が勢力を伸ばし、世界各地で問題となっていた2005年度からの中期防では、「わが国に対する本格的な侵略が起きる可能性は低下している」と分析。「冷戦型の侵攻を重視した整備構想を転換」することが示され、重点をゲリラや特殊部隊による攻撃への対策に移した。

   最初の中期防で見積もられた5年間の防衛費は計18兆4千億円。1996、2001年度には約25兆1千億円にまで膨らんだが、実際に5年間の当初予算に盛り込まれた合計額は計画よりも少なかった。2005、2011年度は計画された防衛費も二回連続で減少に転じた。

   ところが2012年、二度目の政権に就いた安倍晋三首相の下で見直された中期防は、一転して急激な増額が始まった。しかも実際の5年間の当初予算では、計画を上回る額を積み上げており、兵器整備をどんどん加速させている傾向も読み取れる。


今日の話題3

米国の属国・日本(26)

   久しぶりに辺野古に関する記事が東京新聞(3月14日付)の朝刊一面に掲載されました。
   アベコベ軽薄姑息うそつきカルト首相は「沖縄の皆さんの心に寄り添う」などとぬけぬけとウソを繰り返し、辺野古基地建設工事を強引に進めている。東京新聞の記事を転載します。

軟弱地盤工事3年8カ月 辺野古新基地、防衛省試算

   米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設先、名護市辺野古(へのこ)の埋め立て予定海域東側で見つかった軟弱地盤の改良工事に、三年八カ月かかると防衛省が試算していることが十三日、分かった。
   日米両政府は普天間の返還時期について「二〇二二年度またはその後」としているが、既に訴訟の影響などで工事は度々中断している。地盤改良により普天間の返還はさらにずれ込む可能性がある。
   防衛省は改良工事について、砂を締め固めたくい約七万七千本を海底に打ち込み、地盤を強化する工法を検討している。
   計画では、辺野古沿岸部の埋め立てに五年、施設整備などに三年かかるとされていた。普天間の返還は二〇年代半ば以降になるとの見方もある。

   総事業費について防衛省は「少なくとも三千五百億円」と説明してきた。一方、県は改良工事だけで千五百億円かかるとし、総工費が最大二兆六千五百億円に膨らむと独自試算。地盤改良で五年、埋め立てに五年など、新たな基地の運用には十三年かかると主張する。

  一方、辺野古沿岸部では埋め立て作業が進む。土砂投入に着手してから十四日で三カ月。共同通信が十三日、上空から確認したところ、昨年十二月に土砂投入を始めた区域は、海面の三分の一超が土砂で埋まった。
  昨年十二月以降、東側の護岸周辺にとどまっていた埋め立て部分は西側へと徐々に拡大している。海面を埋めた後は、滑走路の整備に向け土砂を高く盛る。
  防衛省沖縄防衛局は、西隣にある約三十三ヘクタールの新たな区域で、二十五日にも土砂投入を始めると県に通知した。
    二月の県民投票では辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」が七割を超え、新たな区域での投入に県の反発が強まるのは必至だ。玉城(たまき)デニー知事は引き続き国に移設中断を求める。

   次に3月12日に掲載された最新の>「辺野古・高江リポート」を転載します。

「辺野古・高江リポート」

「K8」護岸造成へ砕石

  【7日】

    米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は、新たに着手した「K8」護岸造成で海に砕石を投下する作業を開始した。
   K8は辺野古崎東側にあり、新基地建設全体で九ヵ所目の護岸。建設予定の海底や周辺にはサンゴ群が生息しているが、防衛局は移植せずに護岸の一部の工事を進めることが可能としている。専門家らはK8護岸の造成で大浦湾の海流が変化し、海全体の環境が悪化する可能性を指摘している。
   K8護岸ではクレーン車が砕石を網でつり上げ投下。砕石は砂ぼこりを上げながら海に落ち、ショベルカーが「ガンガン」と上から押し付けていた。
   生コンや砕石を積んだ工事車両三百四十五台が米軍キャンプ・シュワプ内に入った。シュワプゲート前では新基地建設に抗議する市民約八十人が座り込み「美ら海を壊すな」と怒りの声を上げた。海上では市民が船二隻とカヌー五艇で抗議した。

 【8日】

   辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は、新たに造成を始めたK8護岸で前日に続き砕石の投下を行った。クレーン車でつり上げられた砕石がガラガラ大きな音を立て海に落ちると海面で水しぶきが上がった。抗議船の船長によると、前日と比べ数㍍は護岸が伸びているという。
   この日も一時間足らずで次々に砕石が投下され護岸が伸びていくのが確認された。大きな音に驚いたのかウミガメが素早く沖へ泳いでいった。抗議船に乗船した名護市の島袋正さん(五八)は
    「怒りと悔しさを感じる。ウチナーンチュが土地も海も空も自分たちの島だという意識を持たないといけない」
 と顔をこわばらせた。

 【9日】

   辺野古の新基地建設に反対する市民らは、米軍キャンプ・シュワブゲ-ト前で抗議を続けた。市民約七十人は「この現状を世界に発信していこう」などと呼び掛け、連帯を確認した。

                (琉球新報の記事を転載しています)


今日の話題3

米国の属国・日本(25)

 辺野古に関する単独な記事がこの一週間ほど見当たりませんでした。まとめの記事ということで最新の「辺野古・高江リポート」を転載しておきます。


「辺野古・高江リポート」

サンゴ損傷発見

 【2月25日】
     午前九時半、沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前。座り込む市民を県警の機動隊が取り囲んだ。
     「規制開始」。指揮官の号令で隊員が市民を排除した。県民投票から一夜明け、政府は工事を強行した。

 【2月26日】
     大浦湾側のK9護岸では午前から運搬船を護岸に寄せ、陸上で列をなして待つトラックに土砂を移し替える作業が行われた。
     名護市安和の琉球セメントの桟橋では新基地建設に用いる土砂などの搬出作業があった。運搬船三隻に大型車六百二十台分の土砂などを積み込んだ。搬入台数は過去最大とみられる。

 【2月27日】
     名護市安和の琉球セメントの桟橋には市民約二百人が集まり、新基地建設に用いる土砂などの搬出に抗議した。

 【2月28日】
     名護市辺野古崎と長島の中間点にある水深五㍍のところで、サンゴが損傷していることが分かった。
     損傷したサンゴは横幅90㌢・縦60㌢の大きさで岩に張り付いた被覆状の「ハマサンゴの仲間」。
     二本の茶色いワイヤがサンゴの上を十字に横切って伸び、表面の一部が削り取られた状態で見つかった。

 【3月2日】
     新基地建設に反対するオール沖縄会議の「県民大行動」が名護市辺野古の米軍キャンプ・シユワブゲート前で開かれた。
     座り込みを始めて1700日の節目を迎えた。主催者発表で1300人が参加。

     「障がい者辺野古のつどい」も開かれ、歌や踊りも交えて多くの人が新基地建設中止を訴えた。
     車いすの利用者ら約70人が参加。聴覚障がいがある高校生の渡具知和紀さん(17)は
        「沖縄の未来は自分から話さないと変わらない」と強調した。

     新基地建設地の海底に活断層がある可能性を指摘している立石雅昭新潟大学名誉教授と地質学や応用地質学の専門家ら十数人が、断層があると思われる場所付近の陸上や海上で本格調査に向けた事前作業を実施した。
                                                       (琉球新報の記事を転載しています)


今日の話題3

米国の属国・日本(24)

   前回に紹介した論説も今回紹介予定の論説も日刊ゲンダイDIGITAL版の「巻頭特集」です。この「巻頭特集」は会員登録をしないと閲覧できません。会員は有料会員と無料会員があります。私は「巻頭記事」を度々利用させて頂いていますので、有料会員登録をしようと思っているのですが、会費の支払いにはクレジットカードが必要です。私はクレジットカードは使用しない(持っていない)ことにしているので、無料会員として利用させて頂いています。
  今回紹介する「巻頭特集 」(公開日:2019/02/25 17:00)もアベコベ軽薄姑息うそつきカルト政権の正体を鋭く分析している見事な論説です。
   その論説を転載する前に、その前文として、『週刊金曜日1222号(3月1日発刊)』の阿部岳(あべたかし 「沖縄タイムズ」記者)さん執筆の『政治時評』を転載させて頂くことにします。

基地拒絶が最終結論 逃げ回る政府の厚顔

   この道しかない。なぜかは説明しない。2月24日にあった沖縄県民投票絵、政府の態度はひどいものだった。

  危険な米軍普天間飛行場をなくすため、迎野古新基地建設が本当に唯一の道なら、投票は県民を説得する絶好の機会だった。総工費2.5兆円と試算される巨額の税金をつぎ込む説明責任もある。
  だが、政府は無視を決め込んだ。メディアが討論会に招いても、インタビューを申し込んでも、「地方公共団体が条例に基づいて行なうものであり、コメントは控える」などと言って応じなかった。
  同じように条例に基づいて新基地建設への賛否を問うた1997年末の名護市民投票には、総力を挙げて介入した過去がある。当時、防衛庁の職員がパンフレットを持って戸別訪問に回り、長官は自衛官に集票への協力を求める文書を送った。
    今回、理由にならない理由を挙げて逃げ回ったのは、その後の21年余りで議論しても勝つ見込みがないと思い知ったからにほかならない。新基地建設に合理性はないと認めたようなものだ。

  一方、賛否の論戦が成り立たず、投票ムードは盛り上がらなかった。「反対に〇」の運動を担った玉城デニー知事の支持勢力は戸惑っていた。
  「せっかくリングができたのに相手がいない。シャドーボクシングばかりで、自分と闘っているようだ」。
  投票率をなるべく下げてダメージを減らす政府の思惑が的中したかに見えた。しかし、投票率は52%を超えた。県民は静かに有権者の務めを果たした。「反対」は72%、43万票と、昨年知事選の玉城氏の得票を上回った。
  新基地に争点を絞って県民全体の意思を問う初めての機会に、圧倒的で最終的な結論が示された。沖縄の民主主義の到達点であり、法的拘束力がなくてもこれ以上に正当な政策選択はない。

  実は県民投票があったこの2月は、もう一つの重要な節目でもあった。全国的にはあまり知られていないが、政府が約束した「普天間の5年以内運用停止」の期限が切れた。
  仲井真弘元(ひろかず)知事が2013年末、辺野古の埋め立てを承認する際、新基地完成まで普天間の危険を放置できない、と政府に求めた。安倍晋三首相は翌14年2月、地元との会合で「政府一丸となって取り組む」と応じ、カウントダウンが始まった。
  しかし、政府が米軍の運用に口を出した例はない。まして飛行場全体の「停止」など、当初から実現の見通しは全くなかった。
  新基地反対の公約を破った仲井真氏はその後、落選する。後任の翁長雄志(おながたけし)氏、玉城氏が反対を貫くと、政府は普天間の連用停止は新基地への協力が前提だった、と後出しのリンク論を言い始め、沖縄側のせいにして居直った。

    今、菅義偉(すがよしひで)官房長官は「現知事から普天間の危険除去、固定化を避けるためにどうするかが語られてない。残念だ」などと沖縄に矛を向けている。肝心の運用停正の約束をほごにしておきながら、盗人猛々しいというほかはない。

  辺野古新基地に反対の民意が確定した。普天間は運用停正の期限が来た。この2月、沖縄に長くつきまとった問題は区切リを迎えた。普通の民主主義国家なら、これで決着、になるはずだ。

  では続けて、日刊ゲンダイDIGITAL版の「巻頭特集」を紹介します。
 

沖縄投票は圧倒的な辺野古NO… この日を境に世界は変わる

【上】
   すべてが見透かされ、水泡に帰した政権の姑息と薄汚さ、見苦しさ

   安倍政権は、もはや言い逃れのできない「辺野古ノー」の声を沖縄県民から突き付けられた。
   名護市辺野古の米軍新基地建設の是非を問う沖縄県民投票は24日、投開票が行われた。この問題の賛否に絞って、県民が直接民意を示すのは初めてのこと。その声は、反対票が7割超と圧倒的多数を占めた。
   投票率は52.48%と、昨年の県知事選を下回ったものの、反対票は昨年の知事選で玉城デニー知事が獲得した約39万票を超え、約43万票。優に投票資格者の4分の1(約29万票)に達し、玉城知事は結果を尊重し、安倍首相やトランプ米大統領に通知する。

     安倍政権が恐れていたのは、県民の「辺野古ノー」の意思がここまで明確になること。だから昨秋、県内の若者らが9万筆超の署名を集め、県民投票を実現させると、あの手、この手で投票潰しに躍起となったのだ。
   宮古島や宜野湾など息のかかった5市の首長に不参加を表明させ、投票の正当性を薄めさせようとしたが、参加を希望する市民らが住民訴訟を検討し始めた途端、5市は弱腰に。結局、選択肢に「どちらでもない」を加える案で妥協し、全41市町村での一斉実施が決まった。
   いざ告示したら、自民党県連は政権の意向をくみ、自主投票で静観。賛成票を求めれば反発を買って投票率が上がり、反対票が増えると警戒し、投票率が50%に届かなければ、県民投票の「説得力」が薄らぐとの計算もあった。
   そんな薄汚い魂胆を県民は見透かし、圧倒的な民意を政権に突き付けたのだ。
《「安倍政権は『辺野古が唯一の解決策』と強弁するのなら、その根拠を堂々と県民に説明し賛成票を求めればいい。それができず、容認派に静観を押しつけ彼らを苦しい立場に追い込んだ。この政権はエゴのためなら、県内で板挟みの中、基地容認への説得に努力してきた身内すら切り捨てる。血も涙もない見苦しさには、恥を知れと言いたくなります」(沖縄国際大大学院教授・前泊博盛氏=日米安保論)》
 安倍政権の姑息な企みは、圧倒的な民意の前に水泡に帰したのだ。

 【結果に法的拘束力はないというが23年ぶり県民投票の重大な意味】
  安倍応援団の一部メディアは「県民投票に法的拘束力はない」「国の安保政策は住民投票になじまない」と報じて“予防線”を張っていたが、バカも休み休み言えだ。
   1996年以来、23年ぶり2度目の県民投票で「辺野古ノー」の圧倒的民意を示した政治的意義は、とてつもなく大きい。
この民意を黙殺して安倍政権はこれまで通り、抵抗運動を強制排除できるのか。
抵抗する側には「圧倒的な民意」という後ろ盾がハッキリ示されたのだ。力ずくで建設を進めようとする政権側には何もない。今回の投票結果は安倍政権が、ついに基地建設の大義を失ったことを意味する。

  《「民意の裏づけのない建設強行は、民主主義の否定、合理性のないハラスメント、さらには単なる暴力に成り下がるだけ。それでも民意を蹂躙して工事を進めれば、政権の存立基盤を自ら揺るがすことになる。安倍首相は『5回の国政選挙で国民に安定的な政治基盤をいただいた』『国民の皆さまから大きな支持をいただいた』と強調してきました。その『民意の支持』を、沖縄の民意蹂躙で否定してしまうことに気づかないのでしょうか」(聖学院大教授・石川裕一郎氏=憲法)》

   県民投票の告示日に菅官房長官は「いかなる結果でも移設先は見直さない」と明言。安倍も20日にこの発言を「まさに政府の方針」と追認したが、やれるものなら、やってみろ。
   民意を蹂躙するほど、自己矛盾に苦しめられることになる。

   民意を無視すれば「違う世界が待っている」と言った直木賞作家・真藤順丈氏
《「もし、示された民意と正反対の施策が進められてしまったとしても、(県民投票の)以前と以後では違う世界が待っていると思っている」――。》
   第160回直木賞を受賞した作家の真藤順丈氏の言葉だ。
   受賞作は沖縄の戦後史を描いた「宝島」。21日の贈呈式のスピーチで県民投票に触れ、県民にエールを送った。
   真藤氏は、今後の安倍政権を取り巻く状況の変化をズバリ言い当てている。間違いなく、辺野古問題はきのうで一変。徐々に政権が追い込まれる姿が見えてきた。
《「メディアの出口調査によると、今回の県民投票では自民支持層も5割近くが『反対票』に投じています。これだけハッキリ示された沖縄の民意に従わなければ、さすがに本土の人間もおかしいと感じ始める。海外メディアの反応も一変し、『日本は本当に民主主義の国なのか』と否定的な意見も満天下に広まっていく。民主主義を尊重するのか、それとも暴力的排除を貫くのか。今後の対応次第で、安倍政権は確実に自らのクビを絞めることになる。首相も県民投票を境に『世界が変わった』ことを理解すべきです」(石川裕一郎氏=前出)》

   むろん、多くの国民も「違った世界の到来」を自覚すべきだ。

【中】
   全国民が知っている冷酷政権の「沖縄に寄り添う」という三百代言

   安倍は「沖縄の皆さんの心に寄り添う」と繰り返しながら、沖縄県民を散々、愚弄し痛めつけてきた。14年に「辺野古ノー」の民意を背負った故・翁長雄志前知事の当選後、4カ月以上も会談を拒否。翁長知事の在任中は辺野古を巡り法廷闘争を仕掛け、振興予算を計492億円も削って兵糧攻めも食らわせた。
   16年に反基地運動リーダーの山城博治氏を微罪で逮捕すると、5カ月も勾留。同年には抗議活動中の人に向かって、機動隊員が「土人」と侮蔑発言をしても、当時の鶴保庸介・沖縄北方担当相は「差別とは判断できない」とかばってみせた。

       安倍が本気で「寄り添う」のなら、いくら沖縄に頭を下げても足りないほどだが、たった一度も謝罪はなし。ついには「サンゴを移した」と平然とウソを吐き、民意無視の辺野古への土砂投入強行で得意顔だ。前出の前泊博盛氏が言う。
《「辺野古問題に絞った県民投票実施まで県民を追い詰めたのは、安倍政権です。選挙で示した『辺野古ノー』の民意をことごとく無視。日米合意から23年経っても普天間移転が実現しない責任も『協力が得られない』と県民になすりつける。これがマトモな民主主義国の姿ですか。沖縄の基地問題は10人いるうち、たった1人で7人分のランドセルを背負わされた小学生と同じ。新たに、もう1人分まで追加しようとするから、『もう止めて』と悲鳴を上げても聞き入れてもらえず、なぜ背負うのかの説明すらない。まさに構造的イジメに対し、本土の人々は見て見ぬふりを繰り返すのか。民意無視の政権をまだ支持するのか。この国の民主主義そのものが今、問われているのです」》
   安倍が言う「沖縄に寄り添う」は口先冷酷政権の三百代言だと、全国民はとうに知っている。ならば、あとは行動あるのみ。皆、沖縄の民意に「寄り添う」べきだ。

【統計不正も相まって、これから火ダルマとしていくオレ様政権の今後】

「選挙は基地問題だけの民意が示されるものではない」
   昨年9月の沖縄県知事選をはじめ、いずれも辺野古移設反対派が大勝した17年や14年の衆院選で、安倍政権が苦し紛れに多用してきた常套句だ。だが、今回の県民投票の争点はたったひとつ。辺野古移設に「イエス」か「ノー」の選択だ。
   それが明確に「ノー」の意思が示された今、安倍政権が何をどう言い訳しても全く通用しない。それでもなお、強引に辺野古移設を進めるのであれば、もはや近代民主主義国家の姿ではない。独裁国家と同じ発想だ。

   安倍政権は「どうせ何もできない」とタカをくくっているのかもしれないが、今年は選挙イヤーだ。4月には安倍3選後の最初の国政選挙となる「衆院沖縄3区補選」がある。県民が安倍暴政に正義の鉄槌を下すのは間違いないだろう。
   オレ様政権に「ノー」を突き付ける沖縄県民の怒りは、官邸の関与が明らかになりつつある統計不正問題と相まって、全国で行われる統一地方選や夏の参院選に向かっても大きなうねりとなって伝播していくのだ。政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。
《「政権はあらかじめ『県民投票と移設工事は関係ない』などと言って県民の意向を封じ込めたつもりでしょうが、今回の結果が大々的に報道されることによって県民以外の国民もさすがに『こんな強引な政権でいいのか』との見方が増える。そうなると4月の沖縄補選、統一地方選、参院選にも影響が出る可能性は高いでしょう」》
   安倍が連続在任日数が歴代2位の長期政権などと浮かれているのも今のうちだ。

【下】
   そもそも辺野古沖での基地建設は、あらゆる面から無理筋である。

   防衛省は「マヨネーズ並み」の軟弱地盤改良に、約7.7万本の「砂杭」を海水面から最大90メートルもの深さに打ち込む予定。
   使う砂の量は東京ドーム約5.25個分で、県内の砂利採掘量の数年分に相当する。地中深くに大量の杭を打てるのか、膨大な砂をどう調達するのか――。ほとんど何も示せず、将棋で言えば「詰んだ」も同然だ。

   加えて米国からも「辺野古不要論」が持ち上がっている。
   22日付の朝日新聞で、02~05年に米国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏が打ち明けた内容は衝撃的だ。
   冷戦終結後、米海兵隊本部が行った国内外の基地や構成の見直し作業で、在沖海兵隊は戦力規模が小さ過ぎるため、〈太平洋地域に前方展開させる戦略的価値はない〉と結論づけられたという。
   それでも沖縄駐留を続ける理由については、日本が駐留経費を負担しているため〈経費を節約できる〉との分析結果が出たと指摘。その上で、辺野古での基地建設について〈愚かな計画〉〈私が安倍晋三首相の立場にあれば、現計画に固執して沖縄の人々と敵対する手法は取らない〉とまで踏み込んだのだ。
《「有事の際、普天間は約300機の米軍機を引き受けることが想定されますが、辺野古はキャパが普天間の約42%と狭過ぎて受け入れ不可能です。加えて滑走路が短過ぎ、オスプレイやヘリなどしか運用できない。この点は、日本の会計検査院よりも権限が強い米政府監査院が、これまで2度も米政府に『問題あり』と報告しています。とても使えるような基地ではなく、海兵隊も不満をもらしています」(軍事アナリスト・小川和久氏)》
   どう見ても辺野古での基地建設は不可能だ。

【民意を無視し、米国に媚びへつらうだけの政権が辿る道】

   いまだかつて国内で施工例がない難工事に予想される費用は現時点で2兆円――。誰がどう考えても無理筋な工事をそれでも強行しようとする安倍政権は、メキシコ国境の壁造りに突き進む米国のトランプ政権と変わらない。
   大体、軟弱地盤の問題で、少なくとも工事期間は5~10年はかかるとみられている。
   そうであれば、これまで政府が繰り返してきた「普天間基地の危険除去のためにも一刻も早い辺野古移設が必要」との説明は成り立たなくなる。にもかかわらず、相変わらず民意を一切無視し、米国に媚びへつらう姿勢が変わらないのが安倍政権だ。政治評論家の森田実氏はこう言う。
《「アベ政治というのは結局、一種のトランプ化現象です。多くの民意を無視し、自分の好き勝手に何でも決める。しかし、過去の歴史を振り返ると、こういう傲慢な独裁政治は必ず行き詰まり、崩壊します。まずは、沖縄補選での与党敗北が予想されますが、日本国内で辺野古移設反対の世論が今以上に高まることで、米国議会でも異論が出てくるでしょう。そうなると、国内外から『日本政府は辺野古移設以外の方法をなぜ、検討しないのか』との議論が当然、出てきます。そうしたモヤモヤとした疑問や政府に対する怒りは、これからの選挙で民意となって確実に表れてくる。安倍政権が無視する民意が大きな塊となって反政権の動きへと向かうのです」》

   米国隷従のポチ政権が今さら、「辺野古はムリ」と泣きつけるはずもない。この政権は国内世論と米国へのメンツとの「板挟み」状態に陥り、八方ふさがり。沖縄県民が突き付けた民意は、アベ政治の終わりの始まりを意味するのだ。


今日の話題3

米国の属国・日本(23)

  2月24日に行われた辺野古の新基地建設を巡る県民投票では圧倒的な「反対の民意」が示されました。これに対してアベコベ軽薄姑息うそつきカルト政府は相変わらず民意に背を向けた破廉恥な対応をしています。まずは2月26日の東京新聞朝刊の論説を転載しておきます。

沖縄県民投票 民意聞かぬ政府に疑問…「首都圏の声」

  県民投票結果にもかかわらず新基地建設に突き進む状況を、本土からどう見るか。東京都内で街の声を聞くと、政府への疑問や批判が多く上がった。
  東京・銀座にある沖縄県のアンテナショップを訪れた会社員の松田泰喜さん(二九)=千葉市=は「安倍晋三首相は県民投票の結果がどうなろうと基地建設を進める感じだった。どこまで投票に意味があったのか」と複雑な思い。米軍のいる山口県岩国市の出身で基地問題は身近といい、「民意を聞き入れない政府はよくない」と批判した。
  東京駅前を歩いていた調理師の女性(五七)=さいたま市=は「県民の意思を反映し、政府は工事を中止するべきだ」と指摘。パート従業員女性(七五)=東京都墨田区=も「本土は沖縄に負担を押しつけてきた。米軍基地が沖縄に集中しているのが問題」と話した。ただ「いざ、自分たちの住む近くで基地を引き受けるのは…。難しい」と考え込んだ。
  工事を容認する意見も。会社役員、小林貴士夫さん(七九)=目黒区=は「沖縄県には気の毒だが、日本を守るために重要な場所。北朝鮮や中国の脅威は高まり、基地は必要。政府は工事を進めるべきだ」と話した。
  都内で開かれた集会に参加した加瀬朋子さん(七一)=大田区=は沖縄市出身で、昨年十二月の土砂投入以降、埋め立て工事中は毎日、官邸前で基地建設反対を訴えている。「本土の人たちの共感につながるよう、声を上げ続けたい」と話した。                                                                                                                                              (原田遼、藤川大樹、中沢誠)

  次の記事は、さらに問題の本質に鋭く切り込んでいる日刊ゲンダイの論説です。かなり長いのですが全文転載しておきます。

「真摯に受け止める」の軽さ… 県民投票で分った首相の正体

  「投票の結果を真摯に受け止め、これからも基地負担軽減に向けて、全力で取り組んでまいります」――。24日の沖縄県民投票の結果を受け、安倍首相は25日、こうコメントした。聞き飽きた、お決まりのセリフだ。県民投票を経ても、まったく変化はなかった。

  政府が進める米軍普天間飛行場の移設計画をめぐり、名護市辺野古沿岸部の埋め立ての是非を問う県民投票は、反対票が72%を超える結果となった。
  埋め立てに「反対」は、沖縄県知事が結果を尊重し、安倍や米国のトランプ大統領に結果を通知すると定められた投票資格者総数の4分の1(28万8398票)を大幅に超える43万4273票だ。これだけハッキリと民意が示されたのに、政府は「基地負担軽減に向けて、全力で」、これまで通りに工事を進めるというのである。

  25日も辺野古沿岸部には大量の土砂が投入され、機動隊が米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込む人々を強制的に排除していった。
 沖縄基地問題を取材するジャーナリストの横田一氏が言う。
  【「政府は、『普天間飛行場の危険性を除去するためには、辺野古移設が唯一の選択肢』と言い続けています。しかし、なぜ辺野古が唯一なのか、明確な説明はありません。マヨネーズ並みの軟弱地盤の問題が発覚しても、『これしかない』と、工事を強行している。基地負担軽減と言いながら、米軍のために新しい基地を造ることにシャカリキなのです。そもそも、2013年末に沖縄県の仲井真知事(当時)が辺野古の埋め立てを承認した条件のひとつが、5年以内に普天間の運用を停止することでした。その運用停止の期限が今年の2月18日でしたが、安倍政権はこの約束も反故にしている。沖縄の民意をガン無視し、ひたすら米国に忠誠心を示しているだけです」】

  ■普天間の危険除去という詭弁

  これまでも、沖縄では衆院選や参院選、そして昨年の知事選と一貫して辺野古反対の民意が示されてきたが、安倍政権は「選挙にはさまざまな争点がある」と選挙結果を無視して、辺野古の基地建設を強行してきた。しかし、今回の県民投票は、辺野古埋め立ての是非を問うシングルイシューだ。これほど明確に「埋め立てNO!」を突き付けられても、沖縄の民意をむげにするのか。
  25日の予算委で、この点を問われた安倍は「真摯に受け止め、今後も基地負担の軽減に全力で取り組む。世界で最も危険といわれる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けねばならない」と従来の答弁を繰り返すだけ。これは論点ズラシでしかない。

【「普天間飛行場の危険除去を先送りできないなら、なぜ運用停止をしないのか。危険除去のためには辺野古が唯一の選択肢というのも詭弁です。辺野古は埋め立て海域の軟弱地盤の問題があり、完成するにしても10年以上かかるといわれている。それまで普天間の使用を認めるというのです。どこが“一刻も早い危険除去”なのでしょうか。しかも、辺野古基地が完成しても、普天間が返還される保証はどこにもない。辺野古は滑走路が短く大型機が離着陸できないため、辺野古基地ができても普天間との併用になる。これは、稲田朋美元防衛相も17年の参院外交防衛委員会で『調整が整わないことがあれば返還条件が整わず、普天間飛行場の返還がなされない』と明言しています」(横田一氏=前出)】
  辺野古強行の理由も虚言だから、詐欺的というほかない。

  負担も責任も沖縄に押し付けるのはイジメと変わらない
  民意無視の姿勢を変える気は毛頭ない安倍政権だが、わけても許しがたいのは、運用停止の約束を勝手に反故にしておきながら、普天間の危険除去が進まないことを沖縄のせいにしていることだ。
  自分の約束違反は棚に上げ、新基地建設に反対すると、「普天間の固定化でいいのか」「イヤなら代替案を出せ」と脅す。「残念ながら知事に協力いただけていない」と被害者ヅラで、県民の不安に寄り添っているフリをする。
  【「首相がその気になれば、代替案なんていくらでもあるでしょう。米国は海兵隊をグアムに移転してもいいと言っているのだし、どうしても抑止力として必要だというのなら、首相の地元の下関に移してもいいじゃないですか。米国のトランプ大統領との蜜月関係を自慢するほど仲がいいのなら、『辺野古は無理だ』と直談判したらどうなのか。トランプ大統領をノーベル平和賞に推薦する手紙は送るのに、国民の切実な訴えを無視するなんて、どう考えてもおかしい。普天間の危険除去が進まないことを沖縄のせいにするのは、イジメにしか見えません」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)】

  こういう矛盾、欺瞞を追及し、弱者の声を拾い上げるべきメディアが、政権の走狗になって、沖縄と本土の分断に加担する。実におぞましい構図だ。
  辺野古の是非を問う県民投票の投票率は52.48%だった。そのうち反対票が72.15%と圧倒的なのに、御用メディアは「当日の有権者数115万3591人に対する比率は37.6%にすぎない」、だから「影響は限定的」「そもそも県民投票に法的拘束力はない」などと解説し、これほど重大な県民投票の結果を矮小化しようとする。公共放送のNHKでさえそうだ。

  ■悪辣政権をメディアがバックアップ

  【「本土のメディアは上から目線で、まるで沖縄がゴネているかのように世論を誘導しています。菅官房長官は県民投票の告示日に、どんな結果が出ても工事は進めると言い放ちましたが、それをメディアは淡々と伝えていた。何をやってもムダだと国民を諦めさせる安倍政権の悪辣なやり方をメディアがバックアップしているのです。自民党や御用メディアは、県民投票で辺野古に反対したのは有権者の37%に過ぎないから正当性がないような論調を垂れ流していますが、それを言うなら、自民党は投票率が53.68%だった17年の総選挙で、小選挙区の得票率が48.2%だった。これは有権者全体の25%に過ぎません。国政選挙並みの投票率で、反対37%という沖縄の声の方が、よほど強い正当性があるというものです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)】

  沖縄で県民投票が実施されたのは23年ぶりだ。前回1996年は、日米地位協定の見直しと在沖米軍基地の整理縮小の是非が問われた。投票率は59.53%で、「地位協定見直し・基地の整理縮小」への賛成は投票者の89.09%に達した。それと比べて、今回の県民投票は低調だったと軽視するような声もある。
    だが、96年の県民投票の結果を受けた当時の橋本龍太郎首相は、「県民投票までさせる事態に至って遺憾だ」と頭を垂れたものだ。県知事とのトップ会談を十数回も重ね、信頼関係を構築。梶山静六官房長官(当時)らも動き、普天間返還の合意にこぎつけた。少なくとも、民意に真摯に対応しようとする姿勢はあった。その点、安倍の「真摯」は口先だけだ。

【「真摯に向き合う気もないのに、形だけのコメントで済ませようとする。そういう不誠実さが、国民の反発を招くのです。しかし、辺野古新設は技術的にも政治的にも無理でしょう。マヨネーズのような軟弱地盤の改良工事が本当にできるかも分からない。民意に基づいて政策遂行するのが民主主義です。安倍首相にとっても、今回の県民投票は撤退の絶好のチャンスのはず。地方自治と民主主義の原則が守られないのであれば、自ら米国の属国だと認めるようなものです」(五十嵐仁氏=前出)】

  民意を無視して、マヨネーズ地盤に合理性のカケラもない基地建設を強行するなんて、脳みそがマヨネーズとしか思えない。基地問題解決の第一歩は、今年の統一地方選、参院選で自民党を大敗させることだ。

  辺野古の新基地建設を問う県民投票の結果について、是非とも紹介しておきたい論説がもう一つあります。次回はそれを紹介します。

今日の話題3

米国の属国・日本(22)

  前回の続きです。「辺野古埋め立て強行(下)」を転載します。
  

ルールゆがめ、まい進

【辺野古埋め立て強行(下)】

《建設ありき  国,全体設計示さず》
  設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない……そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古の米軍新基地だ。
  既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている。
  県が管理する港湾などを埋め立てる場合、国であっても県の承認を得なければならない。
  二〇一三年十二月、県が辺野古の埋め立て工事を承認した際、国に課したのが公有水面埋立法に基づく「留意事項」というルールだ。
  留意事項では、安全性や環境に問題がないという担保を取るため、「実施設計について事前に県と協議を行うこと」と定めている。
  一四年に着工した那覇空港の埋め立て工事でも、県は発注者である国の出先機関・沖縄総合事務局に留意事項を課した。
  事務局は「ほぼすべての実施設計を示し、県との協議がととのった上で工事に着手した」と説明する。
  当然、辺野古でもルールは守られるはずだった。だが、現実は違った。

  一五年七月、防衛省沖縄防衛局が通知した実施設計は、二十三カ所の護岸のうち十二カ所にすぎなかった。
  しかも防衛局は、承認申請した時に県に示した施工手順も変更。先に着手する計画だった埋め立て区域東側の護岸の設計を後回しにしてきた。
  この区域は、後に軟弱地盤の存在が明らかになるところだ。
  県は 「機が熟していない。一部の設計だけ出されても環境保全対策を検討できない」 と事前協議の取り下げも求めたが、防衛局は聞く耳を持たない。「事前協議も一方的に打ち切られた」。

  県は留意事項に反するとして、工事中止を求めて防衛局に再三指導も行っていた。
  法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する。
    「承認するのは県。国は許可を受ける側でしょ」。
    一月末、辺野古を巡る野党議員懇談会で、石橋通宏(みちひろ)参院議員の放った一言が、国の横暴ぶりを浮き彫りにしている。

   防衛局は辺野古側で土砂を投入しながら、いまだ軟弱地盤のある区域の護岸の設計を県に示していない。その軟弱地盤は、世界でも工事実績のない海面下九十メートルにまで達している。 費用のみならず、基地ができるかどうかさえも、はっきりしない。

   なぜ、そこまでリスクを抱えながら、防衛局は性急に工事を進めようとするのか。防衛省は「普天間飛行場から辺野古への一日も早い移設を進めるため」との一点張りだ。
   新基地建設費用について、防衛省は「三千五百億円以上」というあいまいな説明にとどまっている。
   一方、県は改良工事をした場合、完成までに十三年、工費は二兆五千億円に膨らむと見込む。県辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は
   「国は『一日も早く』と言いながら、返還まで十三年もかかるんですよ。普天間返還が本来の目的なのに、今や辺野古の基地建設が目的になっている。本末転倒ですよ」と憤る。

   琉球大学の徳田博人教授(行政法)は
    「事業者なら工事のリスクを最小限に抑えようとするもの。全体の設計を示せば、工費や工期の面から基地建設の妥当性が問われる。国が留意事項に反し、全体像を伏せたまま工事を強行したのは、基地建設ありきを物語っている」 と説く。

   国民のあきらめを誘うように、工事が簡単な浅瀬から埋め立てを急ぐ防衛局。ただ、土砂投入が始まった区域は、埋め立て全体の4%にすぎない。

   今月十九日、キャンプ・シュワブ前で抗議行動に参加した、うるま市の石原艶子(つやこ)さん(76)は訴える。
   「今からでも遅くない。いまだに先の見通しも立たない無謀な工事は止めるべきだ。あきらめない意思を県民投票で投じます」

                  (中沢誠、望月衣塑子が担当しました)

  上の記事は2月23日に掲載されたものですが、今日(3月1日)の〈税を追う〉がこれまでの【辺野古埋め立て強行】の続編に当たる記事を掲載していました。これも転載しておくことにしました。

辺野古 桟橋に土砂のナゾ 県の届け出要請に応じず

《納入業者「対象外の」石材》

前文

  沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で、埋め立て用土砂を搬出する桟橋に、昨年十二月から土砂とみられる大きな積み荷が置かれたままになっている。県は当初、この土砂が海に投入されるとみて、県赤土等流出防止条例に基づく届け出を納入業者の琉球セメント(本社・同県浦添市)に要請したが、同社は別の土砂を納入し、積み荷は三カ月前から動きがない状態だ。県は「防衛省の意向で埋め立てを急ぐため、届け出を回避して土砂をそのままにしたのでは」とみている。 (望月衣塑子)

  県は昨年十二月三日に防衛省沖縄防衛局から埋め立て開始の通知を受け、現場を立ち入り検査。琉球セメントが所有する安和(あわ)桟橋(名護市)の敷地内に、埋め立てに使うとみられた広さ四千二百五十平方メートルの「赤土混じりの土砂」(県環境部)を見つけた。

  沖縄県では、赤土を含む土砂による環境汚染を防ぐため、事業者が千平方メートルを超える敷地に土砂を積む場合、流出を防ぐ対策を取るよう指導している。事業者は条例に基づき、流出防止施設の構造図や残土や赤土などの処分計画書、事業行為の理由書などを提出しなければならない。
  届け出がなかったため、県は琉球セメントに求めたが、同社は「土砂ではなく石材の堆積。事業行為にも当たらない」として応じていないという。安和桟橋に置かれたままの積み荷には、雨などで土砂が流れ出ないように、大きなブルーシートがかぶせられている。
 県の指摘後、同社は近くの安和鉱山から、埋め立て用の土砂をベルトコンベヤーなどで桟橋に順次運んでいる。土砂は桟橋から船で十八キロ南東の辺野古沖合に運ばれ、昨年十二月十四日から海に投下されている。

  沖縄防衛局は当初、本部(もとぶ)港(同県本部町)から土砂を搬出する計画だったが、台風で港の一部が壊れて使用できなくなったため、安和桟橋に変更した。県は、搬出場所の変更には知事の承認が必要と主張しているが、防衛局は変更承認は必要ないと対立している。
  埋め立てに使われている土砂についても、県は「大量の赤土が含まれている疑いがある」として沖縄防衛局に性状検査結果の提出を要請したが、防衛局が提出したのは一年半~二年半前の検査結果だった。県は引き続き立ち入り調査を求めているが、防衛局は応じていない。

  県の担当者は「桟橋の積み荷が石材でないのは明らか。条例上の対策含め、きちんと届けを出してほしい」と話している。
  防衛省は「積み荷の土砂は、現在は埋め立てに使っておらず、その後、どうなっているか把握できていない」と話している。

 琉球セメントは本紙の取材に回答していない。

  さて、3月24日に辺野古の新基地建設を巡る県民投票が行われ、圧倒的な「反対の民意」が示されました。次回はこの県民投票に対する論説の中から私が全面的に賛同する論説を選んで紹介する予定です。