2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
永遠の不服従のために(47)

アフガニスタンにおけるアメリカの戦争犯罪(3)

 論文『アメリカの5つの戦争犯罪…』はアフガニスタン戦争を「報復戦争」と呼んでいる。勿論これは9・11テロはアフガニスタンを本拠地とするビン・ラディンが率いるアルカイダの犯行であるとするアメリカの公式見解を踏まえたときの言い方である。これまでネットにアップされている9・11テロについての記事をいろいろと読んできた結果、私はアメリカによる内部犯行説が正しいと確信しているので、「報復戦争」を「侵略戦争」で置き換えることにする。
 なお、つい先日内部犯行説を説く新しい記事に出会ったので紹介しておこう。
『米政府トップ内部告発者:ビン・ラディンは2001年に死亡・9・11は内部犯行』

 では、[2]を読んでみよう。

[2]

飢餓に瀕する国への戦争

 すでに戦争が始まる前に、600万人、700万人が飢餓線上にいた。そして、戦争準備と空爆によって多数の難民が生じると予想されていた。しかし、意外にも多くの人々の予想したようには「大規模難民」は生み出されず、身よりのない人、金のない人、体力のない人、要するにもっとも弱く生活力のない人々がカブールに取り残された。このような状況の下でアメリカは、食糧戦略=飢餓戦略ともいえる戦略を採った。兵糧責め=飢餓戦略は地域への水や食糧補給を絶ち、食糧供給施設を破壊し(井戸に毒を入れる、穀倉を焼き討ちにする、田畑を焼き払う等)、孤立化させ、戦士を飢えさせ、戦意を喪失させ降伏、投降に追いやる残忍な戦略である。

・アメリカは、空爆2日目の10/8に地雷撤去の国連系NGO事務所にミサイルを撃ち込み、国連の食料援助活動を震え上がらせ、爆撃の危険なしに食料援助をできないことを国連とNGOに知らしめた。11/20には国際赤十字の食糧倉庫が爆撃された等々。

・米の食糧投下作戦は、食糧供給=味方、爆弾投下=敵という構図を破壊し、現地の食糧供給活動に大混乱をもたらした。クラスター爆弾と食糧パッケージの色が黄色で同じであったというオチまでついた。また、地雷原にこの食糧は大量にばらまかれ、子供たちへの地雷被害を拡大した。地雷被害は、侵略戦争開始前の4割も増加した。
・投下食糧が人々の頭を直撃し、死亡させた。
・タリバンがWFPの食糧倉庫を掌握した等と非難された。もちろん戦闘部隊が、食糧を優先的に配給、調達し戦争に動員するのは不可避である。

 総じてこれらは、タリバンを疲弊させ、破壊するために、一般市民を巻き込んで飢餓地獄へ陥れるという兵糧責めであった。タリバンがこもった洞窟には食べられた野ネズミの死骸があったとされている。圧倒的な物量によって行われた空爆による兵糧責めが、タリバンのカブール陥落を予想を超えた早さでもたらしたのは間違いない。

 スターリングラードが、ヒトラードイツの900日の包囲を耐え抜いた話は有名である。しかし、もともと食糧や生活物資を「援助」に頼らざるを最貧国に、包囲に耐えうる蓄えなどなかったということである。

 カブール陥落によって飢餓と戦火からの脱出に一縷の望みを見いだし多くの市民がそれを歓迎したとしても不思議ではない。にもかかわらず、カブールでは北部同盟の略奪・暴行の復活を危惧する声が聞かれたのである。

むき出しの飢餓戦略

 カブール陥落(11/13)後、米はオブラートで包んだ兵糧責めから、むき出しの兵糧責めへと転換した。カブール陥落後は、マザリシヤリフ虐殺も含め侵略戦争の局面の中でももっとも残虐で残忍な戦争が繰り広げられた。

 米はタリバンの最後の砦カンダハルへ通じる幹線道路を封鎖し、軍用、民生を問わず、動いている車体は何でも空爆するという形で、トラック、トラクター、食糧輸送車、タンクローリー、ランドクルーザー等々を爆撃した。もはや狙い撃ちしたことを公言した。食糧、燃料、日常品、医薬品等一切の補給路を絶ち、タリバンが干上がるのを待った。

無政府状態、内戦の危機のもとで拡大する餓死、凍死の危機

 現在、食料略奪がアフガン全土で起こり、飢餓は続いている。もっとも激しい戦闘が行われたカンダハルでは、食糧、燃料はじめ一切の補給が止まり、物価が高騰し、23万人の市民は餓死の危機に瀕している。一方、タリバン政権崩壊直後、飢餓の危機が去ったかに思われたカブールと北部地域においても、略奪、強奪、部分的内戦が勃発し、国連職員が引き上げ、食糧配給が滞り、大混乱が生じている。12/3には北部同盟内部の銃撃戦が始まり、国連職員の退去が命じられた。現在一時的な飢餓の危機が緩和されているとすれば、タリバン政権崩壊直後数日にカブールに運び込まれた備蓄があるからに他ならない。良心的なNGOやタリバンが協力することによってようやく維持されていた「食糧配給システム」が破壊され、一時的場当たり的な援助物資が各軍閥の思惑によってもてあそばれているのである。アメリカは「パンドラの箱をあけて」しまったのであり、アフガニスタンを20年以上にわたって荒廃させてきた内戦の再発の危機をもたらそうとしている。

 *ユニセフ(国連児童基金)は11月20日、冬を前に12万人のアフガン児童が飢えや病気、寒さに直面しており、援助をしなければ死亡すると語り、時間との戦いを強調した。
 *ペシャワール会は、「迫り来る飢餓と無政府状態」というレポートを、11月29日に発表した。それによれば、11月13日の北部同盟カブール進駐以来、カブールを除く全アフガニスタンで治安が急速に悪化し、各国の救援団体、WFP(世界食糧計画)、国連組織は、カブール市以外の地域で困難に直面している。厳冬を迎えてアフガニスタン全土が恐るべき状態に陥っている。東の最大の町ジャララバードでは、11月15日から「防衛隊長」ハザラット・アリの率いる北部同盟軍民が闊歩し、PMS(ペシャワール会医療サービス)とDACAAR(デンマーク救援会)以外の全ての外国団体、国連系の事務所が略奪された。11/21にはペシャワール会の事務所が略奪されている。
マラリア、ポリオの復活。空爆は医療機関、設備、医薬品供給を破壊してしまった

 アフガニスタンでは、ポリオワクチン接種のための3日間の空爆停止キャンペーンが進められてきたが、世界の他の地域ではほとんど見られなくなった致死率が高いポリオがアフガニスタンで再発している。WHO(世界保健機関)はラグマン州でポリオによる子供2人の死亡を確認した。今年に入って同国南部でポリオ患者9人が発見されたが、これが他の地域へと広がっている。

 また、熱帯(脳性)「マラリアによりラグマン州で子供20人を含む計24人が死亡した。病院への搬送が遅れたために治療できなかったと言われている。もちろん、空爆と医療施設の破壊、医療器具、医薬品の不足が状況を悪化させている。

 避難民キャンプでは、急性呼吸器疾患、下痢、結核、栄養失調が拡大しているといわれている。特に下痢は子供の場合危険である。埃、風、寒さも避難民の健康に大きな影響を与える。

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