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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
452 今朝のニュースから
チョッと寄り道します。
2006年3月14日(火)


 この頃、「寛容」あるいは「不寛容」という言葉がよく目にとまる。偶然だろうか。支配層とその阿諛追従者どもの不寛容がいよいよ狷獗を極めるにいたったことの反映ではないか。
 今朝の朝日新聞のコラム「伝える言葉」の大江健三郎さんの言葉から。


 日本人がいかに寛容の精神ということに未熟であるか。なによりも人間らしいということを根本におく、という態度から、いかにしばしば逸脱するか。そして機械にでもなったように、いかに人々が、はやりの社会思潮にガラガラ動かされるか……

(中略)

 戦後四年目の一月、渡辺一夫と中野重治は、往復書簡をかわしました。(―また始まった! と渡辺さんが最初の嘆声を発せられたのが、この年あたりだったかも知れません。)まず渡辺さんのエッセイに感銘を示しつつ、中野さんがこう書かれるのは、真面目な懸念に発してのことだったはず。

 《とかくペシミスティックなところへ引かれるのは、これは年齢、あるいはわたしたちの年齢のものの経験のせいでしょうか。しかしくどくもいえば、もっとも浅はかなオプティミストたちが戦争をしかけたがっている以上、わたしたちペシミストは断乎として進まねばならぬと思いますい》

 作家中野重治もフランス文学者渡辺一夫も、生涯をつうじて引きさがることはしませんでした。しかしいま、かれらが対抗しようとした勢いは、政治、経済、国際関係そして文化を(つまりは教育も)おおっていいます。なお中野さん渡辺さんが生きていられたなら、どういう言葉を発せられるか?私がこのコラムで書いた多くは、その声に耳をすませてのことでしに。



 同じ新聞の社会面に、精神未熟の都知事と同じく未熟な揶揄追従者らの度重なる愚考が報ぜられていた。


君が代斉唱 生徒起立「徹底を」 都教委 都立高校長に通達
 卒業式や入学式での「君が代」の起立斉唱を巡り、東京都教育委員会は13日、「生徒への指導を教職員に徹底するよう」命ずる通達を都立高校長らに出した。11日にあった都立高の卒業式で、生徒の大半が起立しなかったことを受けた処置。職務命令にあたる「通達」が出たことで、国歌斉唱時に起立を望まない生徒に対し、学校側からより厳しい指導が行われることになる。(中略) 今回の通達で、生徒の不起立についても、教員を懲戒処分する可能性が高まったことになる。



 続いて小さな見出しで次の記事が続く。


不起立教員 停職lカ月

 1月にあった学校の創立30周年記念式典で、国歌斉唱時に起立しなかったとして、東京都教育委員会は13日、都立調布養護学校の女性教員(56)を1カ月の停職処分にした。この教員の不起立を巡る処分は4回目で、都教委は「処分を加重した」としている。



 行政権力によるこんな暴挙がまかり通っている。大日本帝国時代と同じではないか。情けない国だ。いや情けない国民だ、と言おう。もちろん私もその一人だ。

 [anti-hkm]MLに<「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」並びに「都教委包囲首都圏ネットワーク」の渡部(千葉高教組)>さんの次のようなメールが届いていた。


 本日(3月13日)、周年行事で4回目の不起立を貫いた河原井さんに対する都教委の処分が発令されました。
 処分は3月13日より停職1ケ月です。これからの卒・入学式を含む年度末から年度初めにかけての期間です。
 根拠法は「地方公務員法」第29条第1項第1号、第2号及び第3号で、<職務命令違反>と<信用失墜行為>です。

 しかし、基本的人権を踏みにじる<職務命令>そのものが明らかな憲法違反であり、また、教育基本法が禁ずる「不当な支配」です。

 河原井さんこそ、処分の脅しにも屈せず、身をもって憲法を守り、教育基本法を守り、子どもたちを守り、教育に対する<信用>を守っているのです。

 すでに福岡地裁では、減給さえやりすぎ、という判決が出ています。にもかかわらず、このような無法な処分を繰り返す都教委は、自分たちがやっていることを客観視することさえできなくなっているのです。
 頭を冷して考えれば誰にも分かることです。正気の沙汰とは思えません。彼らはいずれ厳しく裁かれなければなりません。

 河原井さんは今朝、自分の考えと立場について、職場の教職員に訴えた上で、処分発令場所である水道橋の産業技術教育センターにきました。
 河原井さんを支援する都高教の被処分者たちや労働者・市民が約50人くらい集まりまり、処分に抗議しました。

 河原井さんは「今回の静かな『不起立』は教員としての良心、教育労働者としての誇りです」、「処分ではなく対話を切望しています」と言っています。すでに勝負はついています。

 にもかかわらず、本日(13日)、都教委は臨時の校長連絡会を開き、さらに「新たな通達」を出したようです。教員の生徒への指導義務をさらに強化する内容のものと考えられます。

 彼らの暴走は自己破滅に至るまで、とどまるところを知らないようです。



(このあとに卒業式での闘いの報告記事が続きますが、それは掲示板「メールの輪」の方に転載しました。)
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