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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
426 詩をどうぞ(23)
2006年1月24日(火)


 「天皇制の基盤を撃つ ― 真説・古代史」をお休みします。
 1月21日、「まもろう憲法!ゆるすな教育基本法の改悪を!1.21東京集会」に参加しました。あの降りしきる雪にもかかわらず、参加者は約2千名とのことでした。
 合唱・楽器の演奏・コントなど楽しいイヴェントも盛り込んだ充実した集会でした。

1・21集会


 オープニングの「ぞうれっしゃ合同合唱団」による合唱「ぞうれっしゃがやってきた」は熟年者から4,5歳ぐらいの子どもまでの約150名による大合唱でした。
 戦時中に、食糧不足のためか、あるいは空襲で破壊された檻から猛獣が逃れるたときの危険性を想定したからか、動物園の動物たちが殺されました。「ぞうれっしゃがやってきた」にはその話が歌いこまれていました。可愛らしい子どもの歌声を聞きながら、私は岩田宏さんの詩を思い出していました。そこで今日は久しぶりの「詩をどうぞ」ということにした次第です。

1・21合唱






動物の受難    岩田 宏

あおぞらのふかいところに
きらきらひかるヒコーキ一機
するとサイレンがウウウウウウ
人はあわててけものをころす
けものにころされないうちに
なさけぶかく用心ぶかく

 ちょうど十八年前のはなし

熊がおやつをたべて死ぬ
おやつのなかには硝酸ストリキニーネ
満腹して死ぬ


 さよなら よごれた水と藁束
 たべて 甘えて とじこめられて
 それがわたしのくらしだった


ライオンが朝ごはんで死ぬ
朝ごほんには硝酸ストリキニーネ
満腹し死ぬ


 さよなら よごれた水と藁束
 たべて 甘えて とじこめられて
 それがわたしのくらしだった


象はなんにもたべなかった
三十日 四十日
はらペこで死ぬ


 さよなら よごれた水と藁束……


虎は晩めしをたべて死ぬ
晩めしにも硝酸ストリキニーネ
満腹して死ぬ


 さよなら よごれた水と……


ニシキヘビはお夜食で死ぬ
お夜食には硝酸ストリキニーネ
まんぷくして死ぬ


 さよなら よごれた……


ちょうど十八年前のはなし

なさけぶかく用心ぶかく
けものにころされないうちに
人はあわててけものをころす
するとサイレンがウウウウウウ
きらきらひかるヒコーキ一機
あおぞらのふかいところに。


 岩田さんの作品にも、私の好きな詩がたくさんあります。もう一編。





 住所とギョウザ

 大森区馬込町東四ノ三〇
 大森区馬込町束四ノ三〇
 二度でも三度でも
 腕章はめたおとなに答えた
 迷子のおれ ちっちやなつぶ
 夕日が消えるすこし前に
 坂の下からななめに
 リイ君がのぼってきた
 おれは上から降りて行った
 ほそい目で はずかしそうに笑うから
 おれはリイ君が好きだった
 リイ君おれが好きだったか
 夕日が消えたたそがれのなかで
 おれたちは風や帆前船や
 雪のふらない南洋のはなしした
 そしたらみんなが走ってきて
 綿あめのように集まって
 飛行機みたいにみんな叫んだ
 くさい くさい 朝鮮 くさい
 おれすぐリイ君から離れて
 口ばくばくさせて叫ぶふりした
 くさい くさい 朝鮮 くさい


 今それを思いだすたびに
 おれは一皿五十円の
 よなかのギョウザ屋に駈けこんで
 なるたけいっぱいニンニク詰めてもらって
 たべちまうんだ
 二皿でも三皿でも
 二皿でも三皿でも!



 コイズミ・イシハラを代表とする蒙昧愚劣な為政者らが、ありもしない脅威を言い立てて、反中国・反朝鮮を煽り、偏狭なナショナリズムの復活を目論んでいます。そして、その扇動にうかうかと乗っかってしまう忠良なる臣民がじわじわと増え続けています。この忠良なる臣民らは、かって徒党を組んで在日朝鮮人を虐殺したように、時には為政者の意図以上に残虐な行為をたやすく実行してしまう恐ろしい存在です。
 しかし、そうした危険な激情に成長していく愚昧さは決して特異なものではないでしょう。私たちの日常生活のどこかに潜んでいるに違いありません。そのような愚昧さを、私たちも共有してはいないでしょうか。



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