FC2ブログ
2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
169. 遺伝子について
2005年1月30日(日)

 科学者が必ずしも科学的・論理的な思考ができるとは限らない。科学者バカというのがいる。 専門分野での業績に慢心しているせいか、専門以外の事に全く蒙昧で非常識的な考えを開陳して恥じない。 その典型的な例が江崎玲於奈だ。「第8回」(2004年8月21日)で江崎の次のような発言を紹介し、批判した。
 人間の遺伝情報が解析され、持って生まれた能力がわかる時代になってきました。 これからの教育では、そのことを認めるかどうかが大切になってくる。僕はアクセプト(許容) せざるを得ないと思う。自分でどうにもならないものは、そこに神の存在を考えるしかない。 その上で、人間のできることをやっていく必要があるんです。
 ある種の能力の備わっていない者が、いくらやってもねえ。いずれは就学時に遺伝子検査を 行い、それぞれの子供の遺伝情報に見合った教育をしていく形になっていきますよ。
(斎藤貴男「機会不平等」より)
 これに対して私は、人間のあり方の事実に照らし合わせたごく当たり前な常識から批判した。しかし 遺伝子情報そのものについても、私が持っている科学的な常識に照らし合わせて、それが一個の人間の 人生にとって江崎が言うほどの絶対的の要因であるはずがなく、その面からの批判も必要と思ってい たが、手持ちの知識がなく果たせないでいた。

 ところで、「このサイトは革命だ!」という上田哲さんが主催しているサイトからの配信を 受けている。

”1億総記者”『世論力テレビ』

 その1月27日の配信の記事が「38億年の遺伝子の話」という表題で、その内容に遺伝子情報についての 科学的な知見が披露されている。それを紹介する。

 上田さんはその論文を紹介するに当たって次のように述べている。
 ・・・・国会の虚しさ。NHKがやった「憲法を考える」の特に各党討論会の虚しさ。 皇室典範議論の虚しさ・・・
 方向感覚を失ったマスコミが登場させる「識者」というまがい者を見るのさえ反吐が出る 気分だ。この社会の虚しさの中に誰もが立ちすくんでいる。

 ふと、いい論文を読んだ。
私にはとても理解しきれないし、まして訳知り気な解説など出来ない。ただ、とても 面白かった。だから筆者には失礼だが、この虚しさの“気晴らしに”ご紹介する。
丸ごと受け売りである。その紹介も間違っているかも知れない。乞!ご寛恕。

 私はそのまた一部の孫引きをするのでさらに間違うかもしれない。このことはやはり一言断って おきたい。
 また私が引用する部分以外にも面白い話を含んでいるので、興味をお持ちの方は上記サイトを訪ねられ たい。

 さて、論文の筆者は村上和雄という方で、国際科学振興財団バイオ研究所長とのこと。
 途中からの引用になる。

 人類がDNAの構造を発見したのは20世紀最大の発見だ。しかし、発見する前に法則は すでにあったのだ。
 じゃ、それを創ったのは誰だ?
 村上氏はそれをSomething Great(何か偉大なるもの)と名づけている。
わたしたちは、細胞一つ、基からは作れない。コピーはいくらでもできる。しかし、細胞は作れない。 細胞は一つで生命がある。まして60兆の細胞が自分の生命を生かしながら他の細胞を 助けている。見事な仕組みである。こんな仕組みが遺伝子にプログラムされているのは分かるが その先が分からない。Something Greatと言うしかない。

  江崎のように手垢にまみれた「神」を持ち出さないところがいい。
 私は村上氏が言う「Something Great」のことを「宇宙の摂理」と言いたい。私たち生命は 宇宙の一部であり、生命は「宇宙の摂理」と共鳴共感することができる。いわゆる宗教的な感応 がある。私は宗教的な心性は否定しないが、私の中に「神」はいない。私は宇宙と感応する私の宗教的な 心性を「ポエジー」と呼んでいる。

 私たちの体は、元素から成っていて、この元素は全部、地球の元素。地球の無機物を 植物が摂取して、動物が食べて、私たちが食べている。人間の元素は全部地球の元素だ。 地球の元素はどこから来たか。宇宙の元素だ。だから私たちの体は宇宙のひとかけらで 必ず宇宙に返さなければならない。
 大宇宙は一点から始まった。質量も重量もない世界でビッグバンと言う大爆発が起こ って、2分か3分後に水素原子ができた。その水素原子が人間の誰のなかにも残っている。 だから人間の体は宇宙生命150億歳だという。
   そこで村上氏は遺伝子に帰る。

 遺伝子の働きは変えられる

 遺伝子を遡っていくと38億年くらい前に行き着くが、その時にすでに遺伝子はあった わけだ。連綿として進化を続け今の私たちがある。
 村上氏は「あなたの思いで遺伝子の働きは変えられる」と仮説を立てる。嬉しいとか、 楽しいとかの思いだ。
 遺伝子情報は核の中に入っていて門外不出で遺伝子そのものは動かない。遺伝子が動く ためにはタンパク質とかホルモンとかを作る必要がある。嬉しさとか、楽しさが タンパク質とかホルモンとかを作る「オン!」で、それがないと「オフ」になると。

 村上氏はこんな例を言う。
 チベットのダライ・ラマに会った。
 小柴昌俊さんが「貴方はビンラディンを説得できますか」と問うた。
 「大変難しい。しかし、会ってみたい。彼の中にも仏心、慈悲の心はあります」
 「ヒトラーにも、スターリンにも仏性はあるんですか?」
 「あります」
 ダライ・ラマは、愛とか慈悲とかの宗教の教えに確信を揺るがさなかった。
 村上氏が問うた。
 「科学者に、仏典のこの箇所は科学的におかしいと指摘されたらどうしますか」
 仏心、仏性で一歩も退かなかったダライ・ラマがずばり言った。
 「仏典を変えます。仏典は人間が書いたものです。人間が書いたものには誤りがありま す」
 村上氏はここに感動する。Something Greatというところで科学者と宗教者は 対話ができるなと思ったと。
 嬉しい、楽しいの思いが、遺伝子にかかわるという仮題の鍵が見つかるかもの期待だ。

 生き甲斐

 人間個々の遺伝子の暗号にどれだけの違いがあるかと言うと、ノーベル賞受賞者と 普通のおじさんの遺伝子の暗号の差はせいぜい1千に一個くらいで、その1千に一個も ほとんど意味がなく、意味があるのは、1万に一個くらいしか差がないことが分かって きたそうだ。
 そうなると「人はそれぞれ、自分の花を咲かせる可能性を持って生まれている」と言う のが村上氏の到達したい結論らしい。

 遺伝子は変えられないが、遺伝子の働きは変えられると言っている。

 上田さんが紹介している論文を直接読みたいと思ったが、上田さんはその論文の出所を書かれてい ないので村上氏の著書を調べてみた。著書はたくさんあるが、上述の内容の関連から次の三冊に注目した。

「人生の暗号―あなたを変えるシグナルがある」(サンマーク出版、1999年3月31日 初版)
「生命(いのち)の暗号―あなたの遺伝子が目覚めるとき」(サンマーク出版、1997年7月10日 初版)
「生命のバカ力―人の遺伝子は97%眠っている」講談社プラスアルファ新書
スポンサーサイト