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2006年9月4日 ホームページ『「日の丸・君が代の強制」と闘う人たちと勝手に連帯するレジスタンスの会』からの引越し完了しました。
47. 頼もしい保護者たち(4)
2004年9月30日


 (前回の続きです。)


 『都議会への陳情をはじめ、直筆の署名を口コミ、メールで呼びかけると、驚くほど広が り、賛同する都立高保護者有志も増え、たくさんの都立高校名が並びました。この広がり を怖れたのか、「早く片をづけろ」という自民党など与党の意向があったそうで、陳情の 審議は六月の予定が三月の文教委員会で行われることになりました。
 文教委員会では生活者ネット、共産党、自治市民が賛成されましたが、自民、公明、民 主が反対、多勢に無勢で5686筆の署名を添えた陳情は否決されました。
 はじめて都会を傍聴した私が驚いたのは自民党議員のヤジでした。共産党議員が「10・23通達に国旗 は左、都旗は右と書かれていますが、右・左の根拠は何か?」 と質問したのに対し、担当 部長が、「国旗は右、都旗は左の根拠は国際的慣習」と答えてしまいました (通達では「国旗は左、都旗は右」)。自ら右左を混同する程度のことを全都立学校に命じた彼の 名前は近藤氏。学校が混同したら処分?
 このやりとりの時に、自民党の樺山たかし議員、山本賢太郎議員がヤジを連発し、「そ れは国際的な常識だ」と言いました。「そうだろうか?」 「こんな強制が国際的な常識なの かしら」と不思議に思い、外国人特派員協会で記者会見をしてみようかと思いました。
 元外国人特派員の方のご紹介で申し込みましたが、最初は門前払い。でも、絶対、ニュー スの価値があると信じて再度挑戦すると、特派員協会の方が力になってくれ、実現しまし た。スリリングな逆転でした。資料の翻訳・通訳はこの取り組みを通して出会ったすばら しい仲間が引き受けてくださり、当日を迎えました。
 前日、都教委が卒業式で不起立の教職員の処分を発表し、会見当日、『ジャパンタイム ス』が一面に取り上げたため、会場は特派員でいっぱい! 緊張しながらもファイトがわ きました。
 「私たちは、『国旗・国歌や国を愛さないで』と言っているのではありません。国旗や 国歌といえども歴史から自由ではありません。ナチスの旗であったハーケンクロイツと同じ 時代に、同じような役割を果たしたこの旗、この歌に複雑な思いをもつ人は多いのです。 東京に住む、さまぎまな立場・国籍の人と仲良く暮らしていきたい、多様な考えを認め、 共生の知恵を身につけて欲しいからこそ、強制して欲しくないのです。『10・23通達』と 処分の撤回を強く求めます」と訴えました。たくさんの質問が出て、国際的な関心の高さ と都教委の非常識が浮き彫りになりました。』


 ここまで読んできて、とても大事なことに気が付きました。筆者の丸山さんはこの活動を 楽しく遂行していることが文脈から感じられます。絶望的にも悲観的にもならず息長く着実に 前進するためには、自分の活動の正当性に自信を持って、むしろ楽しみながら活動することが 必要だと思いました。しかしこれはとても難しいことだと思います。私はどちらかというと 、追い詰められた深刻な感覚にとらわれ、悲観的になりがちです。

 それにしても、都の幹部も議員も、なんと言うオソマツくんでしょう。こういうオソマツくんを議員に 選んでしまう国民・都民もオソマツというほかありません。大方の反感をかっても、そう言わざるを得ま せん。自分で自分の首を絞めているのです。
 おおよそ権力に擦り寄る議員なんて面の皮の厚いのだけが取り柄の人物なのでしょう。その面の皮の厚さに比例して権力に近く なっていきます。一番面の皮が厚いのは小泉・石原。その面の皮の厚さに反比例して国際社会の 信頼を失っていきます。やがて国際社会で孤立して、国際連盟を脱退した大日本帝国の轍を踏ま ぬよう、彼らの面の皮を引き剥がしていく外ありません。
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